4.21 最高裁判所・高等裁判所を傍聴し、全然面白くないので、ついでに面白そうな刑事裁判を見てきたよ。
地方裁判所では、1階にその日に傍聴できる裁判のファイルがあってパラパラ見れるの。見たい裁判を傍聴できる!途中入廷・途中退廷OK。
法律はどのように作用しているのか?を考えるのはいいよね。税法も、法律だからね。
4/21のファイルを見ていると、「法人税法違反」という裁判もあった!超見たかったなー。たまにはやってるみたいだから、また行ってみる。その日は、税法関連の裁判は1件のみ。そんなに滅多には税法関連の公開裁判はないみたいよ。今回見かけたのも、他の罪と一緒に法人税の脱税容疑で訴えられていたみたいだった。
さて、刑事裁判だけではなく、民事裁判も見れるよ。思いっきり社名とか個人名とか出てるんだけど。
とある、お金を貸す会社が不当利得返還請求されていたり、労災取消し裁判があったり、刑事裁判の判決があったり、麻薬の裁判があったりした。
これもこれも見たいのに、時間かぶっちゃってるじゃん!ということが多いくらい、裁判は多かった。
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・謝罪広告請求事件
最初に見に行ったのは、「某政治家・(株)雑誌者 外の謝罪広告等請求事件」の弁論 証人喚問。
私が見ても大丈夫なの?と恐る恐る415法廷へ。うっドアが開かない。(引くんだったという)のぞき窓があるのでしばらくのぞき窓から傍聴。証人らしき人が真ん中に座り、その隣で弁護士らしき人が尋問をしている。
「4カ月前とおっしゃいましたよね?思い込みじゃないんですかっ!?」となかなか激しい。
・おじいさん窃盗事件
次に窃盗(未遂?)事件。途中入廷して傍聴。被疑者のおじいさんが法廷の真ん中に座り、その後ろと脇に警察官がいる。
検察側の質問が鋭く、
検「先ほど、もうこれからはやらないと言いましたよね?なぜそう言い切れるんですか!?」
被「体が悪いからもう窃盗したりしない」
検「ではなぜ、もうやらないと言い切れるんですか!?」
被「もう体が動かないから、もうやらないのっ」
検「あなたは、お酒を飲むと意思のコントロールがきかないとおっしゃってましたよね!?ではまた、同じことを繰り返してしまうんじゃないんですか!?」
被「やらないやらない!もうお酒飲まない」
検「あなたは供述書にサインしましたね。これは、あなたが自分でサインしましたか?」
被「はい」
検「このサインは、警察官があなたの腕をとってサインをさせたという事実はありましたか」
被「ありません」
検「では、このサインをする際に、サインをしないと裁判で不利になるなど言われましたか」
被「言われていません」
検「終わります」
裁判長「弁護側、何かありますか」
弁「・・・・・(ありません、と言ったようだ)」
裁判長「では、被告人に聞きます。~~~(事件の内容を確認する。)ですか?」
被「そうです」
裁判長「~~~ですか?」
被「小便の薬を飲んでいます。~~~なんです。」
裁判長「お医者さんから、おしっこの薬をもらうとき、お酒について言われたことはありましたか?」
被「ないです。」
裁判長「~~~ですか?」
被「~~~ですけど、すぐに小便とってくれればいいのに、1時間もたってからとるんですよ。時間がたっちまってるんだから、アルコールは消えますよ、どうしてすぐに検査してくれなかったんだ」
ざわ・・・
裁判長「検察官、被告人が言っていた飲酒の検査資料はありますか」
検「(少し探して)今は持参していませんが、(デスクにあるらしく)すぐに提出できます」
裁判長「証拠が信用できるか調べます。被告人、他に言いたいことはありますか」
・・・・刑事裁判は面白かったよ。スーパーマラドーナの田中似の弁護士が声が小さくてすごく頼りなかった。
アルコール検査のタイミングがよろしくないのであれば、捜査の信頼性を疑っちゃうよね。でも、酒飲んでれば何してもいいわけではない。
検察側の迫力があったけど、裁判長が逮捕されているおじいさんの話を親身によく聞いてくれていて、中立な姿勢で裁判が行われている、と安心したよ。
だけどさ、刑事事件は(というか地方裁判だからなのか)裁判長1人で、他の裁判官はいない。最終的な有罪無罪は裁判長が決めるんだよね?
裁判員裁判は、国民が皮膚感覚の意見を裁判長に言えるみたいだけど、法律の素人だよね。難しいなぁ。
人が人を裁けるのか?と中学の公民の授業を思い出した。代替え案は浮かんでない。
さー、次いってみよー!
・若者詐欺事件
次は詐欺事件。
被告人は20代。被告人Bが被告席に座り、検察側からの質問が終わったころに私が途中入廷した。
話は、被告人Bは今後どう生活していくのか、という話に進んでいった。よく意図が分からない質問もあり。
弁護側からの質問は、すぐに終わった。おじいちゃん弁護士がふらぁ~と
爺弁「ちょっとこの相関図を作ったのですが、被告人に確認してよいですか。これ、このCという人はあなたのボスですか?それともパートナーですか?」
被「ボスです。後半にパートナーと紹介されることはありました。Cさんから指示を受けて同席しましたが、パートナーではないです」
爺弁「そう、分かりました。裁判長、以上です」
続いて、求刑の時間。
検察「被告人は~~~という動機で犯行を行っており、短絡的で~~~です。被害額は~~~(大金ではない)ですが、犯行の奥には大きな犯罪につながる可能性があり、~~~という社会的な影響が大きく、厳しく処罰すべきです。被告人Aは懲役1年、被告人Bは懲役1年半を求刑致します。」
裁判長「分かりました。続いて弁護人、弁護を。時間が過ぎてますのでかいつまんで手短にお願いします」
えっ弁護を手短にってアリなの?もう裁判長の中では、判決が決まっちゃってるのかな。ガッカリよ。
弁護士「はい。被告人Aは、~~~という事実から分かるようにとてもまじめでした。今回は~~~ということから犯行に及んでしまいましたが、~~~であり、懲役刑を受けることは今後善良な一国民として生活していく弊害になりかねません。これまで、~~~であり、すでに懲罰は受けております。今回は執行猶予でお願いします(みたいなこと)」
爺弁「被告人Bは、~~~であり、~~の頃~~~をしてしまいましたが、その後は改心し~~~しております。今回の犯行後、(謝罪的な)~をしており、深く反省しております。被告人Bは今後は~~~という生活を予定しており、今回は執行猶予が妥当であると考えます(みたいなこと)」
おじいちゃん弁護士はふわ~としているけど、被告人Bの昔の悪さもあえて裁判長に話す(既に論じられているんだろう)作戦・さっきの「ちょっと図を作るから」作戦もありもなかなかタヌキね。
被告人の二人は、弁護士の隣に座っていて、手錠もなく見張りの警察官もいなかった。だから、民事裁判かと思ったけど、在宅起訴っていうんだって。弁護士を親御さんなどが依頼しているからなのか、さっきの人と違って弁護士にやる気がある。
それぞれ1人ずつ弁護士がついているのは、利益相反とかいうやつにならないためらしい。同じ事件だから、まとめてやってくれればいいのにダメなんだって。AとBが責任の押し付け合いになった時に問題が出ちゃうから、それぞれに弁護士がついているらしい。
税理士であれば、複数の依頼人の共有持分の不動産決算書や相続税申告書を一緒に作るよね。それらとはノリが違うんだ。
最後に、被告人の二人は中央に出て、裁判長に反省の意を示し、今後はちゃんと頑張るという宣言をして、席に戻っていた。
その後は、日程調整。なる早で日程を決めて、すぐに判決を出して終わらせるみたいだった。国相手の裁判とは、違うんだね。被告が人だから、長引くと可哀想だからかもね。
最初は、金額が小さいのに懲役かぁ、と思ったけど、確かに社会的に影響があるから懲役も妥当かな、と思い、その後弁護側の意見を聞くと、そうだな、執行猶予で、と思ったり。
弁論は、後攻が弁護人というところが、「人権を守る」ために必要なのかもね。
さっきのおじいさんはお金払って弁護士依頼していないんだろう。人権もカネで買えるんじゃ困る。
国選弁護人への報酬は、税金だよね。高いと困る。うーん、どうすればいいんだ??
なーんて思いながら、急いで見たかった「国家賠償請求」の法廷へ途中入廷したら、5分で終わったらしく、解散を始めていた。国がらみの裁判は、「なんだよ」続きだよ・・・
あっ!税法関連の裁判も国がらみの裁判じゃないか。なんだよ~っ!