(29.11.12) H29税制調査会第14話。書き起こしっ。今回は、前回までのあらすじまとめと、電子化についての更なるお話。質問コーナーあり!
クリックできる目次
・前回までのあらすじ
内閣府 H29税制調査会第14回(pdf) → http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2017/29zen14kai2.pdf
・これから目指す電子化!所得税編
スマホで電子申告できるように整備します。
(単純にe-tax webでスマホでも確定申告書は作成できる現状。電子申告までも出来るようにする、という意味でしょうね。スマホでは現状、平成28年分の確定申告書は印刷までは出来た。マイナンバー記載なくても。)
電子申告認証は、もっと使い勝手よく頑張ります。
(別途のIDとパスワードは面倒くさいからやめた方がいいと思う。パスワード管理アプリとかがあって、セキュリティ面で危険よ。メールアドレス登録でアクセス時に、1回きりのパスワードを送信するとか簡単なのがいいんじゃないの)
(ごめん、個人の確定申告の「電子申告」がそんなに需要ある?郵送するだけじゃん。作るのが面倒って話から逸れて行政側の都合優先になってない?)
生命保険料控除や住宅ローン控除の年末調整を事業主がデータで金額確認できるように頑張ります。
(あのぅ、行政側が勝手に計算して年末調整還付金を従業員へ振り込んでくれれば事業主はデータが欲しい訳ではないので、データによる金額のお知らせは不要では?行政側の都合以外のメリットある?医療費はちょっと無理あると思う)
手続きのワンストップ化を、縦割りを超えられるか分からないけど挑戦します。
(マイナンバーの本来の目的が税と社会保障のデータ連携だから、挑戦というレベルではないのですが、課税庁としての姿勢を見れたのでよかったです。がんばって~)
・これから目指す電子化!法人税・その他編
法人の電子申告を将来的には義務化したいです。
(これは実現しそう。課税庁の歩み寄り方次第だけどね!)
社会保険・登記関連も含めたデータ一元化ができるといいな。
(ほんと、それやってくれるといいな。法人設立したら、連動してもらいたい。法人が銀行口座を新規開設する手続きもスムーズになるように、怪しい会社自体の設立が難しくなるような仕組みはいかがでしょうか。司法書士に頑張ってもらう)
電子帳簿の促進を頑張ります。
(もういっそ、帳簿PDFを送りつけるというのは?)
納税手続きのキャッシュレス化を頑張ります。
(大いに期待しちゃう!頑張って!課税庁が頼り)
・これから目指す電子化!地方税編
内閣府 H29税制調査会第14回 地方税関連 PDF → http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2017/29zen14kai3.pdf
ほぼ国税と似たような議論。
(住民税の特別徴収制度は源泉徴収制度に切り替えればオールオッケーだから。過去記事さんざん→ https://mina-office.com/2017/10/24/juuminzei-gensen/)
・質問コーナー
税理士
富裕層対策として2点の提案
一般社団法人を利用した節税スキーム。お役所の確認なしで設立できてしまう。資本の持分がないため相続財産にならず、理事長の親族が次の理事長になった場合には無税で資産が移転されてしまう問題点がある。
2010年の税制改正で小規模宅地80%減をつかった節税スキーム。自宅を相続した場合の軽減を利用し、子が自宅を所有しているのに、建物のみ子供へ贈与する・資産管理法人を設立して社宅利用し持ち家なし3年間とするスキームに問題点がある。
公的年金控除について意見があり
給与控除と公的年金控除とのダブル適用に問題がある。しかし、基礎年金をもらいながらパートで生活をしているような低所得者に対する課税ベースの拡大はすべきではない。今は、70代80代になっても働ける時代であることも考慮して検討すべきだ。
(前回空気だったのに、存在感出した!とうとう一般社団の節税スキームの言及ありました!ところで公的年金控除については、よくぞ言ってくれた。さすが税理士よ~♪顧問先に該当しないような低所得者層について言及したところが素晴らしい。私も会費払っててよかったよ!)
タニさん?
働き方の多様化で課税ベースが変わってしまうのはやはり問題。所得税のあり方を見直すという議論をしているが働き方の多様化と一緒に議論すべきだ。
源泉徴収票と支払調書・社会保険料がどのように個人に入っていくのか(電子申告のこと?)
答:医療費については各自web登録(?)している方はダウンロードして使ってもらう。将来的には申告書に反映を考えている。
手続きのワンストップ化と納税者に対する情報の還元が必要なのではないかというご指摘、その通り。1月末日に提出された支払調書を確定申告の始まる2/16までに納税者の手に渡すのは名寄せの問題から難しい。
本人交付拡充が出来れば納税者利便性と課税庁の都合もうまくいく気がする。まだ年金機構とのデータ連携は出来てない。
(実務的には源泉徴収票は従業員に交付している、支払調書は本人交付義務なし)
ドイさん?
マイナポータルの運用が十分でないのに将来の方向性があってもね。
意見1:雇用的自営 恵まれている
(全然そんなことない。分かってない)
意見2:登記情報を税務関連のデータ連携に有効利用に賛成。土地等の登記の有効利用も検討してもらいたい、固定資産税・社会保障に対する利用にまで幅を広げたらどうか。所有者不明をなくしていくべきだ
(これは素晴らしいアイデア~!)
答:その人の全国レベルで所有している固定資産は把握できるシステムはない。そういう議論が出たので、今後はシステム構築を検討していく可能性もある(的な?)。真実の所有者と課税台帳では把握している。登記されているイコール真実の所有者ではないと考えている。
ノサカさん?
マイナンバー制度が浸透していないよね・・・
(行政側の強制な感じが良くない気がするんだよなぁ)
ハヤシさん?
国家公務員共済は連携してくれない?らしく、企業年金関連は強制的に連携にいれるべきだと思う。
給与所得控除の経緯を考えて、現在の税制にマッチしているのかを検討すべきだ。
年金課税は、経済力のある高齢者とは、年収いくらなのか?(ナイス質問!!)言える範囲で
答:ご参考までに、医療保険では現役並み所得は、良し悪しはともかく、給与所得控除・公的年金控除を加味した上で500万円程度がラインになっている。高齢者全体の6~7%。介護保険では上位2割の所得に該当する場合には利用料金2割にしている。
マスダさん?
金融資産のみならず不動産の名寄せをする制度が必要なのではないか。登記簿が真実の所有者を表していないことに問題がある。今からのものからマイナンバー対応できないか。2億3000万あるらしいが。
マイナンバーが社会インフラとして定着していない。まずはこの定着を優先すべきではないか。
シェアリングエコノミーに期待している。日本の普及の姿が想像できない、プラットフォーマーへの課税を整備すべきだ。
アリさん?
シェアエコは普及推進は大事。小さいうちから手当した方がいいのではと考えている。
オカムラさん?
国税通則法74条(?)では「金銭・物品の給付があったもの」と記載されており、役務の提供を追加すべきではないか。デジタルエコノミーで対応できない。
調査権限をどう考えているか、調査率が下がっているようだし。
個人情報をどう守り管理し連携するかをきちんと法律を作るべきだ。
申告書、と規定されていて紙ベースで考えているので表現を考えるのもよいのではないか。
納税者目線からすると総所得金額(国民健康保険・児童手当など)が色んなデータに連動するという事実を我々は考えるべきだ。
(最後のところそれね!勤労学生控除を給与所得控除にすべきよ!その発想と同じ。拍手~!)
オクナさん?
電子申告のインセンティブは必要なのではないか。マイナンバーカード普及が大切でマイナポータルを早い段階で使ってもらうべき。
タイムスケジュールが~
(ちょっと発言が的外れ)
税額控除方式とすべきだと思う。公的年金控除、退職所得については指摘通りであると思っている。転職不利にならないようにすべきだ。
(転職不利、という考えには疑問)
オバタさん?
医療費保険は、色んな医療費が対象であり、電子化のついでに証明しにくい医療費は外そうという議論は好ましくない。
行政コスト削減を応援している。
給与所得控除、雇用的自営との差が給与所得者の理解が得られるようなデータが欲しい。伝統的な事業所得者との対比も必要なのではないか。
中里会長
認識共有出来てきたのでは。給与所得者と電子化について取りまとめに向けた自由闊達に議論できればと思っている。非公開で会議しまーす。