29.11.29 NHKにて、給食がない学校がある、というニュース。びっくり。
神奈川県では、国内ワーストの給食実施率らしい。27%しか、学校給食がないんだって。
びっくりした!
以前、川崎市では給食を新たに実施したという話は聞いたことがあったけど、神奈川県全体がこんなに給食がないとは思わなかったね。
・ニュースでは
埼玉県は99%、東京は98%、千葉は100%という給食実施率。なぜ神奈川県だけこんなに遅れているのか、明確な理由は分からないみたい。
ニュースでは、神奈川県内の町で給食実施を頑張った町長さんがいたものの、給食にはコストも時間もかかるので、それまで、まずは弁当を配るという方法をとったみたい。
弁当に異物があったり、冷たくておいしくなかったりして残す子供が多数で弁当は止めたらしい。・・・あの~これは安い業者だから異物混入があったりおいしくなかったりしたんじゃないの・・・。入札だし、コストの問題もあるから、安い業者になるのは仕方ないんだろうけども・・・。
まぁ、こういうのも教訓だよね。やってみないと分からない。町長さん、結果としては議会で袋叩きにあったかもしれないけど、お疲れさまでした!
・川崎市では
川崎市では、平成29年10月に選挙があり、その選挙活動でのスピーチの中で、立候補者の応援者である市民がママ世代代表としてスピーチがあった。
そこでは、「○○候補者は、川崎市の給食実現を公約通り実行してくれました。親世代がサボってる、弁当くらい作りなさい、という意見もありました。しかし、世の中には朝ごはんも食べずに通学して、給食だけが栄養の手がかりという世帯もあるのです」
「確かに、給食になって助かりました。しかし、子供が学校で栄養を考えて作ってくれた、温かくみんなと同じ給食を食べているということは、親にとって安心です。」
のようなことを話していた。
・給食がないとか、マジか!
私は東京出身なので(夫も東京出身)、給食がない公立小学校・中学校というものが存在することにびっくりしてしまった!
公立小学校・中学校の卒業生は、
コーヒー牛乳を取り合ったり(ジャンケンだった)
男子より早食いしてお替わりする女子がいて最強伝説が出来たり(ギャル曽根ちゃんではない)
揚げパンで手がベトベトになったり、(ティッシュを持参してる子が輝く日)
食べたことない料理を食べたり、(八宝菜のパイナップル問題を給食で知る)
友達が給食当番の時にはハンバークを比較的大きめのものをよそってくれたり(忖度という)
給食室までお替わりをもらいに行ったり(早い者勝ちなので、クラス一丸となる)
変な給食が出ると1ヵ月くらい話題になったり(だいたい二度と出ない。すごいリサーチ力を発揮)
牛乳をリバースする人が必ずいて、1カ月くらい話題にされたり(毎月誰かがやる)
牛乳をこぼして雑巾が永遠に牛乳の臭いを排出したり(なんでか捨てない)
クラス中からメロンを恵んでもらったり(これは私だけ)
などなどの「給食あるある」をまったく経験しないで義務教育を卒業してしまってよいのか???大人になっても語り継がれるのは恋バナと先生イジリと不味かった給食の話題だよ。
「県民ショー」とかでも、「レモン牛乳は栃木では給食で出ました」とかで盛り上がるじゃない。
神奈川だとなんだろう、シューマイ?川崎市民が「神奈川は横浜ではない」とか言いそうでダメかな。多摩川梨は?横浜市民が「神奈川は川崎ではない」とか言いそうでダメかな。
・給食の有用性
今更ツラツラと挙げることもないんだろうけども、給食は大事だよね。栄養・食事の標準化・団体生活を学べる。
朝ごはんを食べずに通学してくるコ、というのは存在するし、夕飯もまともに食べられないコも世の中にはいるよね。
ニュースでもあったけども、クラスメイトと同じ食事を食べることで、「一般的な食事はこういうもの」という限度を知ることも出来る。
例えば、世の中にはこんな料理があるんだな、と知ったり、うちって貧乏だな、という現実を知ったりするよね。そうすると、大人になって誰かにご飯を作る時や作ってもらう時、給食をベースに考えればいい。
給食を知らなければ、「ごはんと漬物」がその人が知る食事かもしれないし、「小鉢と刺身と焼き魚と煮物と揚げ物とフルーツとコーヒー」がその人が知る食事かもしれない。給食があれば、標準的な一食が分かるよ。9年間食べるんだし。
・給食を通して社会生活を学ぶ
みんなが同じものを食べるということに、大きな意味がある。自分だけが独り占めすると、後ろに並んだクラスメイトに食事が行きわたらない。だから、決まりを守って「オタマ1杯」と決められた量を給食当番がよそる。
給食当番がヘマして後半で不足すると、前半の人の皿からちょっとずつ徴収したこともあった。だから、みんなで「いただきます」を言うまで先に食べずにおあずけシステム。
こうして、給食を通して社会生活を学ぶんだよね。
隣のクラスでメイン料理のシチューを廊下にぶちまけちゃった人がいて、学校中のクラスを回って、「落としちゃったから少し分けてください」とお願いしていた、という出来事があった。
みんなが少しずつ我慢して、隣のクラス全員がなんとか食事出来た。その日はお替わりが出来ないから男子の中には文句言ってた人もいたけど、譲り合って暮らすということを学ぶんだよね。
給食は税金と一緒なの!一人がズルすると、他の人にしわ寄せがいく!
税理士の租税教育なんかより、給食の方が有用なんじゃない。おっと。税理士に怒られちゃう。
・給食の問題点
給食制度にも問題点はあるみたいね。私が子供の頃のようにはいかないのかもしれない。
例えば宗教的な問題。アレルギー子の増加。これは、別室で持参したお弁当を食べるなどの対応をしている学校もあるみたいね。選択制にすればいいのかな。難しいね。
他にも、給食費を払わない親が増えた・完食の強要・異物混入・マズい、などの問題点もあるみたい。これは給食制度の問題ではなく、人(親、教員、業者)の問題なんじゃない・・・。
マズい、という感覚はちょっとよく分からない。私が知る給食は、温かくておいしかったよ。他の学校から赴任してきた先生によると、「学校によっては残念な給食もあるけど、こちらのはウマイ」らしいので、アタリだったのかも。
・なぜ神奈川だけ給食がないのか
私は考えた!埼玉・千葉・東京の給食率が高いのに、神奈川だけこんなに給食率が低いのは何故だ?
私独自の答えは、「神奈川は自然発生的に人口が増えたから」ではないか、と考えた。
埼玉などは、きちんと整備されてから住民を誘致して、学校などもプランがあって建設されているんじゃないかと。(妄想だけど)
一方、神奈川は、東京のように人口増による問題点というノウハウもないまま、急に人口が増加してしまい、手当たり次第にノープランで学校を作ったから給食設備にまでまわすアタマもコストもなかったのではないか?(私の推理!)
とととととにかく、学校は作らなきゃ!で給食について一緒に考えなかったからなんじゃないかな~と思うわ。
川崎市の公立小中学校は、比較的歴史が浅くて、「創立20周年記念」なんてやっているの。
今、川崎市では有難いことに人口がどんどん増え、150万人を超えた。保育園が足りない足りないといって、どんどん作ってはまだ足りぬらしい。
じっくり吟味して検討してから保育園を作るのでは、遅いのかもしれない。20年ほど前、こうして神奈川県の人口増加時には、足りない足りないといって、どんどん公立学校を作り、大事と分かっていても給食設備を後回しにして今があるのかもね。現在、保育園をじゃんじゃか作る際には、きちんと考えている、とは川崎市長の発言。
なんにせよ、これから神奈川でも給食の普及をお願いしたいな。給食を義務教育と考えて、原資は国税でもいいんじゃないというのは私の個人的な考え。
・給食制度の是非
というか、国がやらないの???「給食は義務教育の範囲外」という判決があったらしいけど、多くの国民はどう思っているのだろう?
裁判なんて、事件ごとの事情によって結論は変わるんだから、判決を重視することはないんじゃない。
義務教育は全国統一で一定の範囲が決まっているわけで、市町村独自の方向性は認められた範囲内とすべきなのではないか?
平成30年度から個人住民税の所得割2%部分が政令指定都市へ税源移譲する。(財政局 PDF。「税源移譲 職員」で検索すると出てくる) → http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/siryo/t1-20170208-za-1.pdf
教職員の給与の財源が市町村に移るらしく、教員の給与の増減はないわけだけども、あんまり義務教育について市町村の負担を増加させるべきではないように感じる。
給食制度を教育の一環と考えて公立の義務教育学校には備え付けるべきか、選択制にするか、一切やめるべきか、国民が答えを出すべきよ。