30.5 裁判傍聴を通して、表現による印象を考える。
・他の専門家から学ぶ
裁判を傍聴すると、色んな弁護士・検察官・裁判官がいるよ。きっと、同じ事件でも誰が担当するかによって微妙に結果は変わってくるのかもね。
多くの検察官は治安維持のため、流れるような説明をすることが多いと思う。たまには、質問内容が分からない検察官もいる・・・。同席している仲間は、助けてくれないのね・・・。
弁護士は、説明方法もやる気も様々で、とにかく人によって全然違う。何を説明しているのか意図がさっぱり分からない弁護士が意外だけど割といた。
人のフリみて我がフリ直せ、だなぁ。反省する。
弁護士さんは、あらかじめ説明を用意してくることが多いみたい。弁護士のアドリブらしき反論や質問と思われる話を聞くと、とってもワクワク致します。ヒュ~♪
・表現方法を学ぶ
いくつかの裁判傍聴の中で、重大交通事故第1回目の裁判でのやり取りがとても印象的だった。
まず、検察側の状況説明から始まる。
目撃者の証言から説明を始め、少しずつ被告と事件に関連性が強い人からの証言という順番で説明。
被害状況の説明。事件当日の状況について説明。被告有利な事柄について言及。事件後被告不利な事柄について説明。被害者家族の思いを代弁。最後に被害者の過去の行いについて説明。
なるほど、説明の順番て大事。
読み方も淡々と読み上げているように聞こえるけども、ところどころ暗に強調する部分もあり。
なるほど、中立性を強調する印象って大事。
弁護士さんは、冒頭で些細と思われる検察側の書類の転記ミスを指摘。牽制でしょうか!?
検察側は事件の説明について言い間違えもなくスムーズに説明していたけど、書類の転記ミスで減点1点なのかな。
弁護士さんは、言葉もはっきりしていて堂々と頼もしく。今回では被告に有利と思われる論点については深入りしておらず、これもプロの綿密な計画の一部なのかもしれない。
刑事事件を専門に行うであろう検察官と、民事事件や調停などその他の事件も広く行う弁護士とでは、法廷経験に差が出るのって普通じゃない?書類の不備など、弁護士が裁判長から指摘を受けているのを見かけるし。(税理士も、規格が合ってないなど税務署から電話がある。)
証人の出廷があり、宣誓や裁判長から偽証罪や被告に対して黙秘権の説明があったりして、刑事ドラマのようでした。
・・・現実の事故もドラマだったらよかったのに。
・裁判長にとっさに反論できるか
裁判傍聴で思ったけれども、一般の人は裁判という異常な司法の圧力のある場に於いては通常ではいられないということ。
裁判長のオーラのプレッシャーの前では、弁護士に説明した事実と異なるような答えをしてしまうのって「あるある」なんじゃないかなぁ。
裁判長からの急な質問の意図が読み込めない、裁判官という権威の前で反論することは簡単ではないよね。でも書面に記録される。
その場の空気感については記載されないんじゃない、なぜなら言葉ではないから。(裁判官からの誘導プレッシャー的な空気感あり)なんて、記録されるわけないよねぇ。私は、なんとなく一般人が裁判長に言いそびれた空気を感じたけど。
・税務調査の場面でも
例えば、税務調査でも同じことが行われるのではないか?
であれば、慎重に受け答えをした方がいいよね。そうすると即答せず「確認する」という回答ばかりになる。それって信憑性に欠けると判断されてしまうことがあったりするんだろうか?
裁判官も含め、税務職員その他の公務員は、自分の存在だけで一般人に対して相当のプレッシャーがあるということを分かってほしいな。
税務調査官は、税務調査ばっかり行う専門家でしょ?専門家である質問側は、あらかじめ考えたいくつかの答えの選択肢を想定して質問するじゃん。経験則から来る、思い込みってきっとあるよ。なぜなら、専門家だから。
質問に対して受け答えをする納税者は、税務調査に対する防御力が低いよ。すっぴんだよね。納税者は、思いもよらぬ・記憶も確かではない状態で、税務調査のプロからの質問の意図を読み回答しないとならぬぅ。キツイ。
この両者の状況・経験値の違いって圧倒的なんじゃないの。そこらへん、正しく考慮されるべきね。