30.7.12 税理士会では、エリアごとにローカル研修会が行われるらしい。町田へ、6支部合同の研修会へ行ってきた!寝なかった!
・講師色々
テーマは租税法。基礎を学びましょ~と中央大学の先生が来てくれたんだよ。酒井先生はSNSでも一時、露出があり、投稿を見ているだけでも楽しかったのだけれども、今はお休みしている。(限定公開なのかも)有名な先生らしく、最後は本の購入者へのサイン会(質問受付だったのかも!)があった。
学生向けに話すからなのか、笹岡先生(相続税では有名な先生らしい。元予備校のカリスマ講師らしい)みたいに、楽しく学ぶということを考えているみたいに思えた。本屋を舞台に租税回避と脱税と節税(こんな言葉は税理士は使わないが)の違いを展開。スゲー!
難しいことは、理解するまでに時間がかかるから。簡単に伝えておけば後で難しい話に出会った時に入りやすいでしょ、という趣旨なんだろう。
「深く考えろ。制度趣旨から」という考え方が私にはとてもよかった。文理解釈が大事にされるけど、目的論的解釈も大事!ってところがよかったわ。
面白かったのは、租税法律主義の話!
面白かったのは、租税法律主義の話!
おもしろ(しつこい!)
・国家の運営基礎ルール
丁度、「憲法29条の財産権と、憲法30条の納税義務と、憲法84条の租税法律主義と、なんかつながりが分かりそうで意味不明」だったのだけれども、分かった気がした!
普段の原論の勉強会に出ていたから、色んなことが繋がるんだよね。私って勉強家だわ!(自分で言う)
日本は国民主権である。
私有財産(財布の5000円という表現をされていたが)を勝手に取られたら嫌だ。けど、「みんなでワリカンね」と納得して出せば、財産権の侵害ではない。
だから、税金は国民みんなでワリカンのルールを決めよう。全員が集まる会議室はないから、代表者の議員を議会へ派遣しよう。議会で決まったことは、みんなのワリカンルールとして多少文句ありでも守ろう。
みんなのワリカンルールは、細かく決めよう、だから租税法律主義で法律にいちいち書いておいて、誰でも見れるようにしておこう。通達は法律ではないが。
文句があったら、議員や議会を通して提案して議論しよう。
国家運営を考えるには、選挙を通じて意思表示するのが民主主義だよ。
おお!
租税法律主義おもしろい~!何というか、あなた一人ひとりのお気持ちを大事にしている感じがいいよね~。
・納税の義務 税の使途
だけど、納税の義務はさら~りと説明されていて、私にはすっきりしていない。ワリカン5000円はいいけど、そもそも、そんなに高い酒ばっかり飲むなよ、とかあるじゃん。私は300円のウーロン茶1杯しか飲んでないのに5000円なの!って思うじゃん。
それは、議会で決まっているんだろうけど、すっきりしないんだよなぁ~。
私は税理士だから、「ワリカンルール」を考えるのは得意なんだろう。課税の公平性ってやつは、ドップリと勉強するわけだから。
しかし、税の使い道となると、税理士の範疇ではなく国民一人一人が決めることであるから、「こんなにいっぱい税金を使っちゃっていいのか!?」というイラリはどうしようもないのだ。
納税者が、ポケットからくしゃくしゃになった千円札で納税しているんだよ。単なる数字として、国家予算をジャブジャブ使っちゃったら、月に代わっておしおきよ。
・民主主義とは?
ところで、民主主義はみんなで話し合って妥協点を決めることなんだろうか?多数決は最悪らしい。私も多数決っていまいちだな~って思う。しかしまだまだ、多数決原理は生き残っているよね。だいたい、議論してみんなが納得する地点を探そうって理想だけど、そんなに議論できる人がいないじゃん・・・。
もう、私以上の世代の人々は無理かもね。
なんか、「あの人にはこないだ親切にしてもらったから賛同する」みたいなことがまだまだあるし。人の好き嫌いと、議論の正当性は違うじゃないか。もう、嫌いな奴の話は一切聞かないとかっていう人は多い気がする。
そういう、好き嫌いで議論が左右されてしまうということは、精神的な買収なんだって思わないんだろうか。
これから、若いヤツガンバレ!
なんにせよ、今日は楽しかったわ。めっちゃ勉強した。こういう税理士の根本から考える研修会の方がいいなぁ。キタノ税法学を学んでいて、よかったわぁ。