ミスを指摘しない選択

31.1.12 同級生の集いに参加してきたわ~。

他人の子供にものを教えるとき、昔とは状況が違うからどうすればよいのか、という話で盛り上がったの。

・教え方に留意せよ

先月、わたしが租税教室で小学校で教えてきたよ、という話をしたとき。

「最近のこどもは、ものの教え方に気を付けないとクレームがくるから気を付けなよ」とアドバイスをくれた友達がいた。

このごろのこどもは、叱られ慣れていないらしい。

親と子供が友達同士みたいらしくて、子供から先生や監督コーチの悪口愚痴を聞かされて、「なんだと!」と学校や塾などにクレームが入ると・・・。

自分の子供が叱られると、嫌なのかな。

わたしは子供がいないので、よく分かりませんが、そうなのかしら?

うっかり、他人の子供を叱っちゃならないなぁ、と思いつつ、だから今の現状があるんだよなぁ、なんて思ったわ。

一体、何が正解なのか?とりあえず、キレられないように当たらず触らずなんでしょうかね。

・戦場の親たち

わたしみたいなものが分析することすら許されない一億総クレーマー時代かもしれませんが、パパママたちはお金の不安があるからギスギスしている気がするわ。

何となくだけど、「子供の教育費や自分たちの老後のために子供に心理面・金銭面で負担をかけたくない。だから条件が下がらないような現在の職場で働く」という人が多いと思うんだけど。違うかしら?

単純に、自分の時間が減るから余裕がないの?

実際、育児してたら毎日が戦場みたいだと、言うよね。その苦労は、私には分からない、それが幸せかどうなのか。

教育方針って各家庭によるからいいんだけど、学校や地域と言った団体生活に影響を及ぼすのはよろしくないのではないか。あんまり、ご家庭の教育方針を周りに押し付けてもね。

・キレる納税者たち

私が行った租税教育では、たったの45分だから子供を叱るという作業は一切ないわけですが。

税理士業務では、クライアントに帳簿のミスを指摘(修正依頼)することがよくある。お願いした資料がいつまでも届かなかったり「これじゃないってば・・・」みたいなこともよくありました。

なので、特に資料がないと仕事が進まない相続案件では、先方にお邪魔して資料の一切合切を見せてもらって必要なものをお預かりするという作業をすると、たいへん効率がよいの!

「固定資産税の課税明細書、数字がたくさん書いてある、B4ほどの大きさで茶色ベースです(東京都)」と言っても、領収書が送られてきてですね。あ~これじゃないわ、と。

「〇〇さんがお亡くなりになった後、〇月頃、介護保険の精算があったと思います、資料を」と言っても、生前の介護保険料のお知らせ資料が届き、あ~これじゃないわ、と。

「ありがとうございます~これ以外にもありませんでした?」とかウッカリ言ったときがあり、「必要ならちゃんと言ってくれないと分からないっ私は忙しいんだ!あなたの説明が悪い!」と言われてしまったことがあった。

当時の所長に報告して連絡してもらったところ、「全然怒ってなかったけど?」と言われてしまった。

自分が分からないことがあると、人はキレるんだ。あと、キレていい相手ということを、計算してキレているんだわ。

キレると、税務メリットがあると勘違いする人もいるんだわ。そんなわけないのに!

・人生思い通りの人たち

ミスを指摘するときには、どうすればいいんでしょう。ミスと思わせたら負け。

帳簿をつけている事業主にもよくこういうことがあり。借入金の元本返済金は支払利息として経費にならないのだが、家族の国民年金支払い額は福利厚生費ではないのだが、指摘すると怒っちゃうんだよねぇ。

単純なミス(180円を108円と間違えたりなど)は誰にでも起こるので「明日はゴミの日だから処理しとくね」くらいの気持ちで「レシートでは180円でした~。修正しときますね。」というと怒っちゃう人や、超謝罪する人がいるそうな。

当時の所長から、「この部分は指摘しないでひっそり訂正せよ」との指示があった。

こうして、いつまでもひっそりと帳簿を訂正するという非効率作業が続き、ミスが永遠に続くことがあるよね。で、後からひっそり修正を忘れると、「前回の試算表と数字が違う!どういうことだ!税理士はミスが多い!」とか言われてしまう。

あのさー!!

ミスを指摘したらキレるんでしょう!

・ミスを指摘しない選択

どういえば、うまくいくんですかね?相手に何とも思われずに訂正させるスキルって高度だよね?

ミスったクライアントに対して「誰でも誤解する」「制度が分かりづらい」「だから、あなたのせいじゃない」「こんなに出来るあなたは素晴らしい」「正しい税額計算はこちら」の流れを優しく優しく相手が意思決定する方法に少しずつ誘導する必要がある、と傷つかないように言う・・・。もー!非効率!毎年同じこと説明するんだよ、きっと。

メンタル豆腐か!謝罪とかいらないから将来目線で話してよ、クヨクヨしないで自分を許しなよ!100点ばかりの思い通り人生か!数字は、申告書提出までに直せば大丈夫よ。いいから、本業頑張りなよ!

そういうこともあって、もうこれからは自分で帳簿全部作ろうと思ったわけ。わたし、人に教えたり指摘する能力値がマイナスなんだと思う。相手が悪いんじゃなくて、わたしが悪いんだよ。

もう、相手についてミスや記憶間違いを指摘するのは特定の人だけにしようかと思って。(納税者より、同業者の方がもっとキレるから指摘するのやめようと思う)

誰も、他人の意見など取り入れたいと思っていないんだと思う。都合のいいこと言われたいだけなんじゃないか。

だから、「帳簿の付け方を教えて」は他に行ってもらうことにしているの。苦手なことは、やらない!

・議論に慣れれば?

人は、自分の行いや思いについて違う意見を言われると、自分が否定されたような気になるんだって。議論に慣れていないと、こうなっちゃうんだって。

しかし、今の子供は議論を前提とした教育が行われるのであるから、いつか、ミスの指摘があっても将来的目線で話し合える日がくるのだろう!

論理的な議論を経て物事の結論を出し、違う意見から持論をブラッシュアップしていく時代に、なるっ

・・・あれ?でもさ、こどもに指摘すると親がキレてくるんだよね?そうすると、議論を前提とした教育が行われても、その子の意見が通らなかった結論について、親がクレームつけてくるんだろうか?

あ、振出しに戻っちゃった!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。