消費税10%増税に伴う素朴な疑問

2019.9.12 私は遭遇した、みんなが知りたい素朴な疑問って専門分野の人には浮かばないということ。

専門家は、いかに現場の声を聞くことが出来るか、がポイントなのだろうな~。

私は税理士なので、現場感覚がないよね。

お店の経営者からお話を聞いたことをまとめておきます!

1、事業者間のキャッシュレス決済

地元の酒屋さんから仕入するとき、クレジット決済をしたら俺の店の仕入れでも5%ポイント還元は受けられる?

はい、受けられます。事業者であるか消費者であるかの線引きはしていないようです。売る側(今回の場合は酒屋)がキャッシュレス対応事業者登録していれば、購入側が事業者(買う側が店)であってもOK!

(酒屋さんはクレジット手数料を負担することになるけどね!)

2、キャッシュレス事業者登録は、すべての決済事業者に連絡するの?

はい、そうです。

複数の決済事業者と契約をしている場合、メインに連絡して加入者IDをゲットし、その後、サブ決済事業者全てに「ウチの店のIDはこれこれだから」とお知らせするみたいです。

メイン決済事業者が楽天ペイでVISAとマスターとも契約している場合、楽天ペイに連絡をして加入者IDを取得。お店は、サブ決済事業者のVISAとマスターにも連絡をする。そうしないと、VISAやマスターはお店が登録事業者かどうかわからないため(加入者IDを知らせないと分からない)、クレカ手数料の補助がないし、VISA支払のお客さんは5%ポイント還元がない。

3、キャッシュレス登録事業者になったかどうかはどう知るの?

ステッカーやポスターが送られてくるらしいです。

ステッカーは、道から見える場所に貼って通行人にもアピールしましょう。店内にステッカーを貼っても、集客になりませぬ。

4、仕入れは8%で売上げは10%でいいの?

お店で仕入れる野菜は8%で、それを天ぷらにして店内飲食で販売するときは10%でいいの?

はい、いいんです!

うーん、なかなか回答が難しい。購入する野菜は本当は10%なのだけれども、食料品だから消費税をマケて8%の軽減税率にします。

購入する側が消費者でもお店でも、消費税率に差を付けません。

いい質問を受けたなぁ。

5、持ち帰るつもりが店内飲食されたら?

持ち帰り8%と店内飲食10%があるお店の場合。

支払いの時のお客さんの意思表示でテイクアウト8%かどうかを判断します。気が変わってお店で食べちゃっても、差額の2%を取り立てしません。

逆に、店内飲食10%で支払った後、持ち帰りに切り替えても差額2%は返金しません。

6、軽減税率のレジを買うべきか

それはお店の状況次第ですが、軽減税率レジ補助金は条件を緩和しました!(やっぱりな!真面目にやってた人との公平感より、記録に残る利用率なんだよ、結局!)

9月30日までに契約をすれば、10月1日以降にレジが到着してもOKになりました。12月16日までに支払いと設置を済ませてね。

ランニングコストや店の運用状況をよく考えてください。利用料無料は最初の1年だけかもよ。会計ソフトは、よくこういう手段を使うんですよ!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。