損害賠償金は非課税。はじまりは田中正造?

2021.1.31 持続化給付金は所得税課税の収入ですが、足尾銅山事件で被害を被った農家が受け取った損害賠償金・見舞金は所得税非課税です。

私は2020年10月、足尾銅山事件の調査で田中正造記念館に行ったとき、見ました!

損害賠償金はかつては所得税課税でした。田中正造がゴネゴネて、「かわいそうだから非課税」になったそうですわ。(細かいとこ、間違ってるかも)

館山にある小さな田中正造記念館から、レトロなバスで谷中村が沈んだ渡良瀬遊水池を見てきました。

足尾銅山はネ、渡良瀬川の上流にあるのです。日本の政策で銅を作って輸出して日本は儲けていました。

しかし、鉱毒が渡良瀬川の氾濫によりあふれ、下流に流れてしまい、下流の田畑が被害に遭ってしまったのです。

銅は、一定基準までなら体によかったりする。何でもそうなんでしょう。

自然の治癒力を超えて人間が欲張ると、自然が歪んじゃうんだよね。

あ、それで。

足尾銅山鉱毒事件で、群馬の農民が古河を訴えた。お見舞金もらって納得して引き下がった方もいたし、裁判を起こして徹底的にやるぞ、という方もいた。田中正造は、そこにいた。

農民蜂起みたいになっちゃって、田中正造が議員を辞めて、明治天皇に直訴した。これが自由民権運動。・・・、小学生の時の社会の授業以来ですね!やっと、意味が分かった。9月の秩父事件とも近しいですね。

あ~。なんか面白いな足尾銅山に行ってみたら、すっごく興味が広がり、賠償金の非課税の話や人権問題の話など、色んな点が繋がる。おもしろーい!

当時の渡良瀬川流域では、足尾銅山鉱毒の影響か、農作物が売れなくて(風評被害もあり)損害賠償金をもらったらしいです。(東日本大震災と似ていますね)

で、その損害賠償金が非課税になったのは助かったんだけど、当時の選挙システムは高額所得者(国税15円の納税だったかな?)しか参加できなかったので、まちの選挙ができないまちがあった、なんて記述を見ました。

やれやれ、損害賠償金が出て当座の生活は助かった、無税だし、なんて喜んでいたら選挙が回らないとはね。なんかうまくいかないなぁ~。昔も今も、こんなことあるよね、なんて思いながら読んでました。

 

損害賠償金は所得税非課税ですが、持続化給付金・飲食店が1日6万円の補填金は、売上げの補填という性質なので、所得税は課税収入です。消費税は対象外ですよん。

みんなの税金から捻出しています、これっぽちかよ、とか聞くとションボリしちゃうよ。

具体的にどうすればよいのか、なんて分からない。助け合おう。エイエイオー!!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。