2023.9.5 秋田県の鉱山事務所内の康楽館ジオラマで芝居を見ました~!
当時の鉱山労働者の事情が垣間見えて、分かりやすく楽しく学べました!
当時の演劇鑑賞の様子もまた面白い!ハンチョウ(掛け声)もありました!私のだいたいのメモを基に。
寝そべりながら、お酒を飲み交わしながら・食事をしながら、花道を走り回る子供と・・・。当時の人たちと、ひとときの観劇といたしましょう(*^^*)
ナレーション。人情話。小阪鉱山は日本最初の露天掘りをしました。人手が多く必要で、活気に満ちていた。
第一幕 一攫千金を夢見て
男性二人の声で、とだて鉱山ではない!とさか鉱山だ!のやりとりあり。
松吉「銀山なのに光ってないんですね」
アニキ「製錬するんだよ!」
松吉「国には老父母、5人の弟、7人の妹、馬、ヤギ、ネコ、ノミシラミ…(生活費に苦慮している旨の発言)」
アニキ「ここで働きたいのか?」
松吉「はい!佐々木松吉といいます!」
アニキ「分かった、では友子だ!」
松吉「いえ、母の名前は友子ではありません」
アニキ「ちがーう!友子同盟のことだよ。この鉱山では5000人が働いている。友子同盟で、親分子分で助け合うんだ。」
松吉「もう弟妹はいらないです!」
アニキ「いやいや、そうではなく、(友子制度は)ケガした時にお前の面倒をみてくれる制度だ。俺が兄貴分だ、しっかりやれよ。」※下記に友子制度の説明画像あり
松吉「そんな制度があるとは!足折ったから、一生面倒見て~♥️」
アニキ「こんにゃろー」
ハンチョウ 待ってました松吉っ!
第二幕 甘え過ぎて飛ばされて
場面転換、鉱山の長屋の舞台。
ナレーション、人情溢れる風情があり~のような説明が流れる。
アニキ「母ちゃん、ただいま」
アニキの妻(男優の女声)「おかえり(男性が妻役をしている)」ハンチョウ、待ってました
アニキ、びっくりする。
アニキの妻「なにビックリしてんのよ。市に行って○○堂で買ってきておいたわよ。」
アニキ「電気まつりだから、こうでなきゃな!」
アニキの妻「着物をちゃんとみてよ!」(客席から笑い声)
松吉登場。
松吉「アニキ、お米、貸してくれっ」
アニキの妻「販売所があるから、いいわよ」
松吉「米一俵お願い!」
量の多さに驚いて聞けば15人分だという。松吉の親族一家が松吉の成功(?)を見に来るとのことだった。
アニキ「たまの孝行だからなぁ~」と容認。松吉、退場。
アニキ夫婦のやり取りで、ハンサムなアニキは二日酔いでぼーっとしていてオタフクな妻の見た目が目に入らずに結婚したことを口走り、
アニキの妻「なんだとー!」
松吉、再登場
松吉「実は、家族には鉱山で嫁を見つけたと手紙に書いてしまった。アニキの奥さんを貸してもらいたい!」
アニキ「おたふく、一生貸してやるよ」
アニキの妻「なんだとー!」
松吉「さ、早く行こう、おたふく」ドタバタの中、観客の拍手。
第三幕 孝行の重さが身にしみて
鉱山の年に1度の電気祭り。にぎやかです。
松吉は、久しぶりにお母さんと対面したようです。
松吉「汽車、混んでるんだろう」
母(男優の女声)「うん、父ちゃんは置いてきた。だって汽車賃がもったいないからさ。松吉、もっとお金くれてもいいのよ♡」(鉱山労働者は、実家へ仕送りするのが普通だったようです)
小坂町は、日本で最初の電気が付いた場所。当時は電気が贅沢品だったため、
母「電気、元栓を切らなきゃ」
松吉「ケチらなくても大丈夫、この町は潤ってて、水道・家賃ぜーんぶタダなんだ」
母、松吉がお世話になっている人たちにご挨拶したいというところへ、アニキが通りかかる。
母「あら、いい男♡私を嫁にして♡」
会場、爆笑。松吉、母をたしなめる
母「改めて、松吉の母です。つまらないものですが」
アニキに渡したお土産は重たい漬物石!あまりの重さに驚きつつも、アニキ、ありがたく受け取る・・・・。
アニキ「松吉、いい母さんだね。親孝行しろよ」
松吉「はい!母さん、神社までおんぶしてやるよ。」
母「お言葉に甘えて」
息子の孝行に、母子の嬉しい溜息。会場からは拍手が。
孝行ってのは、骨が折れる・・・ねぇ~(漬物石とおぶった母の重みをかけている)柏木。
フィナーレ 甘え過ぎて飛ばされて
音楽の後、観客から「ヨッ松吉、待ってました、日本一」の掛け声(大向こう・ハンチョウ)がかかる。
口上(役者の挨拶)が始まります。
役者「今日は芝居を観にきてくれてありがとうございます。毎年きていますが、立派で、役者はともかく日本一のお客様!チェ、飲んだり食ったりしやがって・・・。また来年も、皆様にお会いできることを楽しみにしております。ありがとうございました~」
ハイッハイッ
会場「ヨッ松吉」
閉幕
(作成日9/15、追記の上公開日10/21)