年金を後日繰り上げ請求の場合、無申告加算税がかかるか

2023.12.26 税のしるべ 令和5年12月18日の記事。非公開裁決令和4年10月4日。

結論:無申告加算税がかかることがある。(5000円未満はかからないと聞きました。国税通則法119条4)

たとえば5年分の公的年金を遡って受給した場合、公的年金の源泉徴収票は5年分出ます。(障害年金と遺族年金は所得税非課税なので源泉徴収票は出ません)

年金が振り込まれた年の所得ではないです。税負担は、任意に選べるわけじゃないのです。

後から遡及して公的年金の受給を選んだ場合。公的年金以外に所得がある場合には、他の所得と合算して確定申告すべきところだったので、年金に係る雑所得が計上漏れになるわけですわネ。

ただ、当時は年金を請求していないから受給していない場合、確定申告に含めることはしないわけ。その時は、自分の権利が確定していると思っていないから。

本件は、公的年金を繰り上げ請求したため、5年分の公的年金の源泉徴収票が出たため、確定申告をしたところ、無申告加算税が賦課決定された年があり、それを争った案件です。

詳細は記事に記載がある通りで、引用にも限界があるので全部は書かないけど。

請求人の翻意により年金を一括受給選択をしたのだから、「しょうがないケース」に該当しないので無申告加算税は妥当、という審判所の判断でございました。

(加算税は10%かな?国税通則法66条)

公的年金は生活扶助であり、自分が積立たお金の取り崩しとは違います!現役世代からの仕送りが公的年金という仕組みなのだけど、まぁ分かってる人は少ないと思う。

さて、権利確定主義の観点からも私は審判所の判断は妥当と思います~。

公的年金にかかる雑所得がいくらだったのか不明だけど、詳細を読み推測するに加算税は、数千円だったと思います。(といっても5000円以上)

思いがけず無申告加算税がかかったことが傷ついたのかなぁ・・・・。金額の問題ではなかったのかも、と思うなど致しました。

争っても負けるよ♡

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。