故・みなし法人課税と再会

2025.10.16脱稿 9月20日、図書館で、貴重な本に会いました!

夫が見つけて声をかけてくれました。「農業所得と節税対策」記帳と申告のしかた 松本繁雄先生 昭和59年11月発行。

昭和59年???

“故・みなし法人課税と再会” の続きを読む

公開研2025 横浜!行ってきました~。

2025.10.10 日税連が主催する公開研究討論会。第51回(2025年)の今回は、横浜のみなとみらいにある、パシフィコ横浜ノースです。行ってきました~。

研究発表の内容も3つとも分かりやすく難易度もちょうどよく、全然眠くならずに最後まで学べました。会場運営はスムーズで、休憩時間もちょうどよかったし、懇親会は隣の会場だったので移動も簡単でした。

大成功だね!さすが我が東京地方会だね!研究員、運営の先生たち、お疲れさまでした~。今回は、残念ながら(?)ハズレも事件もなかった。

“公開研2025 横浜!行ってきました~。” の続きを読む

公開研2025 関東信越税理士会の論文集 読了!

2025.10.9 日税連が主催する、毎年10月の上旬の金曜日に行われる公開研究討論会。あらかじめ、論文をゲットしまして、読みます。

千葉→東京地方→関東信越と、ギリギリ、読み終わった!拍手~♪(自己満足)

研究発表会当日よりも前になるべくなら読んでおきたい。わたし、勉強熱心だから!えらいっ(と、誰も言わないから自分で言う)

第51回(2025年開催)公開研究討論会。今回は横浜で開催です!

関信のテーマ:成熟国家における公平な税制とは

おもしろかった~!公平とは何か?と総論で考えた後、個人別の論文という構成になってます。税目別にカテゴライズされてるけど、個人別論文は意見バラバラなのがイイ!

全336頁で文字がギッチリ・・・ですが、個人別論文22の集合体なので区切りながら読みやすく、関信論文もまとめが入っているので迷子になりにくくてよかった~。

研究員の先生たちそれぞれの提言や主張は個性的で、なかった視点や知らなかった分野がたくさんあって勉強になりました~。だいぶ、思い切った提言もあって、関東信越会って言論に自由があるんだな~と心の中で拍手です。

「わたしの考えた税金計算、妄想編」みたいなのがあって、すっごく時間がかかっただろうけど面白かっただろうな~と思いました笑

岸野論文が優勝!(≧▽≦)

公開研の研究員の先生たち、たいへんお疲れさまでした!成しえました!

総論(全体像と公平の6思想家の紹介)

ロールズの正義論(昭和46年)が紹介され、去年の九州北部会の論文が参考文献であがってました。そのせいもあって、馴染みありました!

アマルティア・センの紹介があり、お金くばりじゃなくて教育施設などお金を稼げるインフラ整備がいい、と考えている、そんな理解でいいのかな。人口、教育格差、政治、論文内の見解・批判がおもしろかった~!(≧▽≦)

ノージックは、ロールズの対極と評価され、自由至上主義(リバタリアリズム)と。第一印象は、あんまり共感できないかも。。。得意な人がやればよくて、リソース提供を強制すべきでない(ここがあんまり人気がないと思う)、勤労所得課税はダメ、との考え?政治哲学としては共感者はほとんどいないみたいです。

フリードマンの新自由主義が紹介。個人の尊重、自分を守るためにも、他人を守ろう、みたいな考えでした。個別の税目についての考え方も紹介されてました~。

サンデルの正義論には功利主義的な考え方、と始まります。コミュタリアン(共同体主義者)という言葉を使ってます。働く生産者・労働者を優先するのか、働く場をつくる雇用創出者を優先すべきか、という論点が印象深いです。

ピケティ(1971生)を紹介、お金持ちに課税しましょう、なのかしら。資本主義に完全な経済的平等は不可能だから累進課税の強化がいい、と考えているそうです。労働より資本を持つ方が速いペースで富が増えるそうなのです。

小括 政治哲学、経済思想から読み取る~

PDF34頁以降に、6人の思想家のまとめと、個人別論文のまとめがあります。先にこちらを読んでからだと、スイと入りやすい。国家観の変遷が簡素にまとまっててイイな~と思いました。

私はちょうど、鉱山のこと書いてたから尚更!貨幣も人口も関係あるんだよね~。

第1部 所得税

個人論文が6つです。

金融所得が高額所得者に有利、富裕税の過去と外国、人的控除と最低生活費を考える論文、ホットな話題になりましたが給付付き税額控除(まとめがアツい!中間層にも言及してます。近藤論文でした)、思い切りましたベーシックインカム(毎月一人8万円で毎年115兆円かぁ・・・・)、ジェンダー、課税単位(個人単位・世帯単位での試算付きで少子化を念頭に)

論文を読んで影響されて私は思うけど、個人の確定申告は市町村で完結させて、税務署は個人課税から離れればいいよね。不動産譲渡と相続税贈与税は残してもいいけど、税務職員も減らすんでしょう。余った税務職員は市町村の税務課に行けば(市町村システムを統一させる必要があるけど)。

年末調整も市町村でやればいいんだよ。そうすれば住民税の現年課税もできるし(毎年、税制改正意見を出してるわたし)。論文にも、マイナンバーがあるんでしょ^^が書いてありました(デジタルのところかも?)

第2章 消費税

個人論文が2つ。

消費税の経緯、非課税について丁寧に、逆進性とその対応策、免税事業者、簡易課税、インボイス。

税理士の多くが思っている、お馴染みの提言もちゃんとあります!多くの税理士の溜飲をさげる(≧▽≦)

第3章 相続税

個人論文が1つ。

相続税の歴史とその経緯、課税方式の変更。

家族という考え方が変わりましたもんね。相続税は一定以上の財産がある相続人等に関係があるけど、相続税がかからない家もあるからね。相続をどう考えればいいのかしらね。

小規模宅地って意外と最近でした。事業承継税制がいつからとインターネットで聴いたら、2009年からとのこと。そんなに最近なんだなぁ~。

実務家の先生らしく、後継ぎの相続の傾向や意見がありました。提言は、「人気がある遺産取得方式に変えよう」、なのですが、私はそれは所得税の一時所得と同じだと思う(と、他の先生に言われた)。退職所得みたいに、相続所得にしちゃえばよくて、わざわざ相続税じゃなくて良くない?

遺産全体に課税するから相続税を分けて作ってきた(日露戦争の戦費調達だから急いで作ったにせよ、だ)と思うので、遺産取得方式にするなら、相続税申告書ではなくて確定申告書の付表で対応できてしまいます。基礎控除も法定相続人に関係なしに一人1000万円とかになると思いますし。

など考えたりしました!私の意見どうでもよかった笑

第4部 法人税

個人論文が2つ。

国際的租税回避~BEPS~と、国際競争力強化のために領土主義課税、と、、、外国に子会社がある法人のことなので、私には縁が無いからな~今は眺めるだけにしよ、と思ったのですが。

ノーマークでしたが意外とおもしろかった!

発展途上国から搾取するつもりでもなかったんだろうけど、国際的に格差が生じてしまい、経済援助しても現地国の事情にフィットしないのか、うまくいかないことがあるあたり、日本国内でも似たような事があるよなぁと思いながら読み進めます。

お金持ち企業、租税回避やってるなぁ~。日本には外国のような一般租税回避否認規定がないから取り入れようという意見があるそうです。論文で、そうはいっても否認されたケース、否認されなかったケースがあると理論展開しています。

領土課税主義の考え方は、私はあんまり聞いたことが無くて国際戦略に縁遠いからかもしれないけど、話が新鮮でした。

グローバル戦略の話題から外国子会社からの配当の益金不算入の論点へ。外国に支店とするのか、子会社とするのかで、税務の取り扱いが違ったはず。。。と思い出しながら読みます。

外国にある日本の支店が日本の本店に送金しても無税(当たり前だけど)、在外支店の利益は本店と一緒に日本の法人税。

外国の子会社から日本の本店に配当として送金すると95%は益金不算入、外国子会社の利益は外国で課税され、日本の法人税ゼロ。確かに、ほとんど日本国内には税収はないわね。

アメリカの連邦法人税率や方向性にも触れて、今後のグローバル戦略について考えるべきだ、とあります。

理解が浅いまま読み進めた部分がたくさんあったけど笑。分からなくても、学びになることはたくさんあります。

第5部 地方税 ☆優勝☆

岸野論文が1つ。印刷したよね。

人口減少、3割自治、地方財源、地方財政、自治体独自の話題(大牟田市電気税、東京の銀行税、河口湖町の遊漁税)、ふるさと納税、大型小売店舗法の批判、

もりだくさんです。批判的な意見が私にはかなり痛快で(≧▽≦)

江戸幕府から廃藩置県にした後も、地方自治ってあんまり進んでないんだなぁ~と分かりました。

論文内に、鉱区税と鉱産税のことが書いてあって、おお~なんというマイナーな!7億円と16億円もあるんだ!とテンションがあがりました。昔は鉱業権の投資詐欺が結構あったみたいですよ。

ちょうど、鉱山のこと書いてて!藩と江戸幕府の経済的関係の理解が浅く、現在は全体の地方税を国会で決めていて、地方自治体が勝手につくれる税って少ないんですね。明治維新で、人々の引っ越しが自由になり、炭鉱に相手を騙して送り出す人がいたんだって。江戸時代は移動に規制があったから逃げられなかったけど、明治以降は逃げられちゃうから経済的に拘束して、、、みたいなことを研究中です。

農地がある人が勝ち組だったはずなんだけど、食糧を生み出せずに消費する人だらけの都会に人が集積され続けたら、なにを食べて生き延びるんだろう。貨幣(紙幣やデジタル資産も含めて)が食えるんか。

おもしろかったー!別の記事に思いついた時に書きます~♪

第6部 デジタル化と税理士の役割

個人論文2つです。

ケイパビリティ、電子申告、デジタルデバイト(情報格差)、税理士のeltax利用率(自治体ごとだから操作が煩雑と思う)、年末調整、記入済申告書、マイナポータル。などの話題がありました。

税理士業務のあり方1.0~5.0のカテゴライズ(日税連の研究会)がおもしろくて、デジタル化に伴い税理士の仕事は増えそうだけど、デジタル化が浸透していくうちに減るからね。税理士数が減っても、ちょうどよいかもね。だいたい、そのころには別の需要が出て来たリ(作り出したり?)するので、私はあんまり心配してないんだけど。。。

電子インボイスのペポルが普及化したり、マイナポータルからの所得税の確定申告が普及化して給付付き税額控除にでもなったら、たぶん最初のうちは税理士が支援することになる(お金をもらって!)と思います。

そうすると、70代くらいの税理士さんだと、もう電子インボイスとかマイナポータルからの電子申告とか、無理だと思います。電子申告をしているだけで、すごいですよ。税務計算のプロは操作インストラクターではないのです。操作の暗記に余命を使わせないでもらいたいです。

スマホ申告とか、老眼て知ってる?拡大すれば見えるけど、他の部分は見えないんよ?えっと、、、なんの数字を入力するんだっけ??てなるよ。

第7部 暗号資産

価値の変動リスクがあるので、相続財産の財産評価を考えるべきだ、所得税法上の所得の概念、日本では通貨ではないと読み取れる。など。

暗号資産の種類は10,000超もある!有名なものと無名(?)なものがあって、メジャーな種類を法定通貨として認めたエルサルバドル(2021年)という国があるそうなのです。今のところ日本にその動きはないと思うけど、やめてよ~。

個人が、話題だし、売買目的で持ってみて、ちょっと買ってみて売ってみて、値上がり益に喜んだり、なのはいいと思います。

で、国家として通貨として考えるのはやめよう。一度は破綻してますし、投機的な保有が多いし、海外のよく分からない先に支払い出来ちゃうなら、通貨としての扱いはしばらく様子をみましょうよ~。

と、思うなどしました。

・結論 タックスミックス

*****

なが~く書いちゃったけど、関東信越税理士会の論文集を読んだ感想を書きました!おもしろかったな~!

公開研2025 東京地方会の論文集 読了!

2025.10.7 日税連が主催する、毎年10月の上旬の金曜日に行われる公開研究討論会。あらかじめ、論文をゲットしまして、読みます。

読み終わった!拍手~♪(自己満足)

研究発表会当日よりも前になるべくなら読んでおきたい。わたし、勉強熱心だから!えらいっ(と、誰も言わないから自分で言う)

第51回(2025年開催)公開研究討論会。今回は横浜で開催です!

“公開研2025 東京地方会の論文集 読了!” の続きを読む

公開研2025 千葉税理士会の論文集 読了!

2025.10.4 日税連が主催する、毎年10月の上旬の金曜日に行われる公開研究討論会。あらかじめ、論文をゲットしまして、読みます。今年は論文公開日が9月24日と遅めでしたが、当日までに一応、読み終わった!

研究発表会当日よりも前になるべくなら読んでおきたい。わたし、勉強熱心だから!えらいっ(と、誰も言わないから自分で言う)

第51回(2025年開催)公開研究討論会。今回は横浜で開催です!

“公開研2025 千葉税理士会の論文集 読了!” の続きを読む