教育無償化にするのであれば、どのような子供の未来を想定しているのか提示すべき。子供が大人になった時、どんな社会がよいのか。入学受験勉強って本当に必要なのか。
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・教育無償化の問題点
大学無償化は、塾などの進学環境が整った家庭が優遇されるため、低所得者の税負担の実質増加となる。格差社会の更なる広がりに繋がる。
何のために大学進学させるのか、よい就職先に永久就職し、安定した収入を得て、安定した家庭を築かせたいという親の希望でしょうか。しかし、上場企業の不祥事があちこちで明るみになり、単なるブランド力ではこの先分からない時代になってきている。
オリジナリティのない単調な受験勉強をさせることで、「個性のない従順な歩兵」を作成するには丁度よい進学・就職制度ではあったものの、現在の国際化を考えると現状の受験制度でよいのか疑問である。
柔軟な進学体制、国際化に立ち向かえる人材育成という観点から、単純に「学費タダにすれば助かる」という目先の感情を人質にしたような政策は有益とは思えない。貸与式の奨学金制度の充実を図るべきだ。
教育無償化は、実質的には低所得の連鎖を助長する。低所得者は、最低限消費税のみは税負担している。低所得者は切り捨てるという考え方もあってもよいが、それは明示すべき。
受験制度を根本から見直し、自分で考える能力を備えた者が卒業できる仕組みへ、学生の給与所得控除の拡大・特定扶養控除の廃止により小遣いは自分で稼ぎ社会経験のプレ体験を推進、自立心のある人材育成を目標にすべきではないか。
※特定扶養控除は、大学生がバイトすると、親世代の税・社会保険料の負担が増大するため、若者のアルバイト経験を阻害する税法である。また、大学生がいる家庭だけ税負担を軽減させる税法である。おかしい。
学歴・学閥重視の社会のままとするのか、チャンスを平等化して能力で判断される社会がよいのか、そちらも一緒に議論し、大企業だけが受注できる仕組みでよいのか、個人事業主や零細企業も能力が発揮できる経済社会がよいのか、冷静な議論をすべきではないか。
まずは公務員の高卒と大卒との給料の差の廃止を。4年間多く働いているのに、同じ内容の仕事をしている高卒者の給料が安いのはおかしい。
・幼児教育無償化 賛成
幼児教育の無償化。これはママが助かるので所得制限なしで実現するのはいいよね。高所得者であろうと、子供が保育園で友達と遊んだりケンカすることに、大きな意味がある。
それに、所得の多寡と無関係に、ママにもお休みを。
富裕層は、スキルの高い専門の「ばぁや」を雇えるね。近くにママの親がいれば、面倒見てもらえるよね。それも含めて「公平性」とか言い出すのはちょっとね。
なので、幼児教育の無償化は、所得制限なしで、問題ない。入所の優先順位は低所得者からでいいんじゃない。保育園は作っても作っても不足するんだって。
幼児教育費は所得制限なしで全額無償化でいい。
・高校無償化 所得制限つけて貸与を
高校は義務教育ではないので無償化は不要。といっても、16歳で就職できる職場は限定されるので、高校進学したい低所得者の子供は、無利子で自治体から教育費を借りればよい。
私は高校の奨学金を借りた。私が結婚するまで、親がこっそり毎月3000円を払ってたけど。
当時は自治体から借りるのに家族以外の連帯保証人が必要だったみたい。全額返済した時に借用書的なものが返送されたけど、当時、親が苦労した背景が読み取れて、ただ申し訳ない気持ちでいっぱいになったよ。
高校進学できそうな家庭環境で、学費の心配があるなら、自治体から借金すればいいよ。自力で返済する方がいい。お国からの施しなど不要。大人になって自分の力で返済すればいい。
高校教育費は、連帯保証人なしの貸与型奨学金を。
・進学塾の必要性
よい教育を受ければ、所得が増える。だから子供にはよい教育を受けさせるべき。という議論。そうなのかもしれないよね。だったら、低所得者の連鎖は止まらないよね。
中学・高校の公立教育では受験対策が不満足だから塾に行かせるんだよね。
だったら、公立教育って単なる団体生活を学ぶところであり、学問を勉強するところじゃないよね。
大学へ行くための受験勉強が必要であり、そのためには塾代が必要であり、同じ年齢の子たちで競争しているのであればより評判の良い月謝の高い塾代が必要ということになる。
かつ、受験勉強の環境もどれだけ整っているのかという格差も生じるよね。
公立の中学・高校で、しっかり勉強すれば好きな大学に入学できる世の中であればよいんじゃないの。
大学受験の必要性を検討すべき。外国のように入学試験を緩くして、大学卒業試験に重きを置いたら。
・大学の教育費無償化は疑問
大学は学びたい人が行くところ。3兆円ともいわれる大学の学費を、低所得者も負担する税金で賄いましょうというのはダメでしょう。
大学は、受験できる環境がある中流家庭以上の子供にしか実質許されていない訳で、それを無償化してしまうと低所得者の税負担が増えるだけ。
大学も、貸与式の奨学金制度を拡大して卒業後に返済すればよい。大学に行けば、所得が増えるんでしょう?だったら、大人になってから返済すればよい。
みんなが大学に行くようになったら、学閥しかブランド力はないので、学閥がある大学以外の学生は自分の力だけが頼り。だったら大卒にこだわる意味あるの。
商業高校や工業高校や高専では、上場企業への就職枠もちょっとある。専門性を磨くという観点から、高校であえて職業高校へ行き、専門特化した勉強をするという選択肢もあり。更に指定校推薦で大学入学枠もある。
このように、大学に固執しなくても、自己実現する方法はいくらでもある。
・教育の無償化は格差社会を広げるだけ
高校以上の学費は、無償にしなくても、借りて返済すればいい。日本に見切りつけて外国で就職するときも「タダもらい」ではなく堂々と学費返済すればいいじゃない。
財源は税金なので、低所得者には恩恵がなく税負担が増えるだけ。消費税がどんどん上がるよね。高所得者ほど税負担が少ない消費税の増税は、格差を広げるばかりよ。
高所得者だけが得をする制度、教育無償化。本来の社会的な目的を無視して、耳心地よいだけの制度だと感じる。親世代以上の感情を人質にしているよ。
親は、「子供には教育を受けさせたい」という気持ちが強い。「教育費は子供に負担させたくない」という気持ちも強い。であれば、国からの無償化には反対すべきだ。将来の税負担を子供が担うのよ?
高校や大学の奨学金は子供が借りて、親が学費を返済してもよい。この場合、贈与税はかからない。
「子供には教育費を負担させたくない。みんなの税金でよろしく」というのは、本意ではない気がする。生活が苦しいのは、自力で頑張ろうとするからで、奨学金を借りて今の生活費を手当すればよい。
子供は、親の生活状況は感じ取るから、遠慮するよね。お金ないから親に言えないってこともある。
親「学費は奨学金を借りるから、好きな学部を受験すれば。アンタのお金だから遠慮することない。少しは援助するから心配しなくてもいい」
これがスタンダードになれば、中流世帯でも家庭環境に左右されずに子供が自由意思で将来を選べるよ。
・どんな教育社会がよいのか
人生は選択の連続だよ。あなたが、どの高校へ行くのか大学へ行くのか、どんな将来像を描いているのか、自分で考えて自分で決定できるような社会がよいのではないか。
学費は、奨学金制度を利用し、親負担ではなく将来の自分負担として、国から施してもらう必要などない。食費負担の親に感謝しつつ、遠慮なく堂々と勉強すればよい。小遣いはバイトすればいいし。(バイトして少し家に食費入れなさい)
自分のチョイスであれば、物事に対する責任感が湧く。人に決められた物事は、成功しても感動が少ないし、うまくいかなかった時に責任転嫁の気持ちが生まれやすい。だって、ポリシーがないから、尻拭いの仕方を考えようとしないじゃん。
自分で選択して、成功も失敗も自分で受ける。誰かが築き上げたブランドや環境ではなく、あなたの努力次第で自分の明日を積み上げていく、そういう社会がおもしろいのではないか。