ひとり税制調査会 とりまとめ

29.12.4 政府税制調査会、主に個人所得課税に対する税制調査会のとりまとめに文句つけていこーう。

・電子申告・電子納税

いいんですよ。頑張ってもらって。でも行政側のスタンスが、「そっちが合わせて。強制しちゃうぞ」というテンションなのが気に入らない。

行政側が合わせてよ!電子申告って、インフラ整備が整うまで結構時間がかかるし税理士サイドからすると、あんまりいいことがなかったりする。(私は)

PDFで送るから、そちらでKSKシステムに自動変換できるソフトを購入してよ。税理士・納税者を教育してそれぞれのシステムを変更させて、なんてやるより、課税庁が変わる方が早いって。1年あれば、すぐできるよ。

電子納税制度は、私は推進してみようと思います。まずは使い勝手を確認してみる。レポしようーっと。

・所得控除方式の見直し

私は税額控除方式がいいな。だって、金持ちだからって所得控除される額が大きいのは納得いかないよ。金持ちだって、ケチケチ生活する人はいるし、生活水準を税計算と言う公的なもので測られるのは嫌だ。

基礎控除50万円になるの?だったら一律10%の5万円を税額控除!でよくない?

税額控除方式は、高額所得者ほど課税ベースが上がるのでいきなりやると国民がビックリしちゃうから、最初は消失型所得控除から始めて、最終的に税額控除方式にするといいんでは、とのことです。

・雇用的自営

以前より、偽装外注費という問題があったけど、もうこれを丸ごと飲み込んで合法にしちゃったの?これは、従業員が断り切れずに事業主となることを余儀なくされるケースがあるよね。社会保険も喪失するし、不安定な立場になる

だからといって立てついて、職場にいづらくなったら嫌だし、ある程度の年だと、転職も無理だから、悪条件でも飲まざるをえない

これを「働き方の多様化!ヒュ~ィ♪」は全然かけ離れてる。

本当に、雇用的自営になっても、生活はこれまでと変わらないの?事業主の都合でこうなっているんじゃないのか。

という国民に対する心配と同時に、税理士としての心配もある。

「源泉どうするんよ・・・」行政として雇用的自営を応援するけど、税務調査では「はい、給与ですね、消費税は対象外だし源泉徴収してないから罰金ね」とかなっちゃったらすっごく困るんですけど。

今でも、給与か外注なのかの判断は、裁判にいくくらい、難しくなっている。納得いかない判例もあるし。

見解の相違がある源泉所得税は、初回は指導にとどめて、不納付加算税を免除してもらいたい。

現場の実態を知るのは、事業主さん。税の専門家でもない事業主が、裁判で争われるような細かい判断が必要な「給与か外注か」を判断できるのか、疑問だよね。

・公的年金等控除

上限は、400万円くらいでいいんじゃない?年金を400万円も貰う人って少ないでしょ。それに確定申告が必要な人だし。

公的年金等控除がある目的は、「公的年金等収入につい ては、経済的稼得力が減退する局面にある者の生計手段とするための公的な給付であ ること等を考慮し、公的年金等控除を差し引くこととされている。」とのことと、初めて知ったわ。

ところで、年金の給付要件は3つ。老齢により働けなくなったこと、働き手がなくなって生活費がないこと、障碍者になったため働けなくなったこと。「老齢・遺族・障害」だよね。

年とっても、バリバリ働ける人は、老齢に該当しないから年金を減らしてもいいわけ。実際に、厚生年金の支給停止というものがある。これがミソで、給与と年金の合計金額でしか支給停止のラインを見ていないんだよね。事業所得や不動産や株式などで大金持ちでも、年金は止まらないのだねぇ。まぁ、不動産の場合には決算書では黒字でも、借金があるからお金があるとも限らないけど。

受給者の暮らしと税金は、もっと奥深い話だから、まだまだ議論が必要だね。税制調査会でも、税制だけでは解決しない、と結論づけている。

・所得控除と給与所得者控除

給与所得控除を下げて、基礎控除を上げたら、トータル減税になりがちだけど大丈夫?

給与所得控除や公的年金控除を引き下げる代わりに、基礎控除(人的控除)をアップさせよう、というのが今回の話題だったみたい。

例えば、給与所得控除が10万円減っても、基礎控除が12万円あがれば、2万円分の課税ベースはさがるので、減税効果。

例えば、給与所得控除がまったく変化がない人でも、基礎控除が12万円上がれば、12万円分の課税ベースが下がるので、減税になる。

これ、言った人、すごく頭いいよね!!

だから、大枠で見ると、なんとなく減税なんじゃないの・・・。ここに税額控除方式を入れれば、美しい感じになるんだけど、いきなりは無理?びっくりしちゃうかもしれないけど、ちょこちょこ変更されるより、一気にやった方がいいんじゃない?時間が空くと、ダレるし。

・シェアエコとギグエコノミー

プラットフォーム業者(AirBnbやメルカリ)が法定調書を提出するような仕組みになると思う。

銀行振り込みだけではなく、仮想通貨決済もありえるので、金融機関からの法定調書、という形式にならないと思うな。

なんか、いたちごっこが始まりそう。

・老後に対する自助努力

これは!超怒っている!

NISAは、いい制度ですよと国が勧めたよね。しかし、株価に大きな影響はなかった。結局、株価対策に国民を使っただけじゃないか!NISA終了時には、時価で引き継ぐんだったんじゃ?株価下落局面でNISA終了、そのご株価上昇時に当初と取得金額と同額で売却したら、税金がかかるという・・・。

生命保険年金は個人的にはオススメ。ただ、途中解約できないので、金額を少なくしておくことが大事!他にも、細かい条件を加味して、よさそうな人にはお勧めしています。

イデコには私は消極的。投資だし、自分で個別株を決められないし、手数料が取られるし、元本割れリスクがあるし、やめる時期を選べるのか不明だし、始めたらやめられないから。主婦が行うイデコは、税務メリットがとれないこともあるので、よく考えてから。退職所得として受け取る場合の税務メリットがあるけど、タイミングも重要よ。

国民年金基金は結構いいよ。

小規模共済は、入れる人はみんな入るべきよ。

そしてこれらは、必ず現役時の税務メリットよりも老後の税務メリットを重要視すべきなのですよ。

それを、「当初の税制をやめて、退職時の税負担を重くします」みたいなことやっちゃったら、それは国家的詐欺でしょう。

行政が、自分たちの自助努力で老後の資金ためておきなよ!こういうの用意したから、というのがNISAやIDECOだったはず。なのに、株価上昇のためのエサに過ぎなかったとか、もう悲しすぎでしょ。そんなこと、きっと起こりませんよね?ね?

・委員の発言

委員の質問は、上記にだいたい含めて書いた。

他に、税が足りないから社会保障を削るのはなし、という発言があり。

うん、それはナシだよね。

公的サービスの財源調達機能が租税機能なんだって。なんか、こっちに違和感がある。

飲み会で、飲み放題3000円か、適当に頼んで最後に割り勘か。どっちがいいですか?

私は前者だよ、お酒飲まないから。

のんべえって、どんどん高い酒を飲みだしてさ。私は水とチャーハンでいいので、1000円払って帰りたい。

先に「いくらまでしか出せないから経費をしぼろう」方式か、先に「どんちゃか使ってみてお勘定してビックリ」方式でどっかから税収をとってくるのか、どちらがいいのか。

「納税者はここまでが精いっぱいだから、行政は節税して」って誰か言って?

もちろん、一般の社会保障を減らすということはありえない。高額所得者の社会保障については、よく話し合うべきね。安易な結論は望まない。

でも、私は事業所得・不動産所得・譲渡所得などのトータルで金額判定して厚生年金の特別支給はストップすべきだと思う。国民年金部分は出すべきだけど。

・私の感想

つらつらと書き起こし、色々と考えたりキレたり勉強になったよ。

ずっとストーカーしてきた政府税制調査会ですが、これが最終報告書だと思っていたけど違うんだって。知りませんでした。

これを基に、政治家が国民感情に沿っているかを検討する参考資料に過ぎないらしい。そうだったんだね。私、勘違いしていた。

でも!世間は「有識者の意見」みたいなのに弱いんだから、しっかり見てきてよかった。何より、有識者は税の専門外の方も多く、色んな方向からの目線で議論が出てきたり、面白かったね。知らないこともたくさんあって、勉強になったわ。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。