30.2.26 納税者の方の年金源泉徴収票を見ていて、ふと「1号と4号」ってどう違うの?
老齢年金をもらっている方に、毎年1月中旬以降に年金の源泉徴収票が届くよ。
・年金の源泉徴収票の謎
障害年金・遺族年金には、源泉徴収票がない!税金が課税されないから。
年金の源泉徴収票には、4つの欄があり、そのどれかに年間の年金受給額が記載されている。
一番上から1号、2号、3号、4号。多分、最多が1号だと思うわ!(おのでら調べ)
所得税法第203条の3 第1号は、「扶養控除等申告書」を年金機構に郵送提出した人。
同 第2号と第3号は、公務員の年金に関する事項。公務員の共済年金と厚生年金の一元化の名残、と思ってて大丈夫。一般ピープルには記載がないよ。
同 第4号は、「扶養控除申告書」を年金機構に提出しなかった・提出させてもらえなかった人。
年間の年金受給額が少ないため年金だけでは税金がなさそうなラインと判定された人には、扶養控除等申告書が送られないので提出できないらしい。
・大正生まれ以前は注意!旧法年金の存在
年金機構から届く、あずき色の源泉徴収票は、原則としてひとり一枚。
しかし、原則あるところに例外有り。
年金機構からの源泉徴収票が2枚届くこともある!しかも1号で1枚、4号で1枚。金額も違う!ななななんで?なんで??
これは、旧法の年金法適用の場合らしい。昭和61年に年金受給権が既にあった人は、旧法と新法の年金受給権がそれぞれ発生しているらしい。
だから、普通はひとり一枚なんだけれども、新法からの源泉徴収票が1枚、旧法からの源泉徴収票が1枚、というヘンテコなことになる。
大正・明治生まれ年金受給者の場合には、こういうこともある!
・・・実は、これにはヒヤリミスがありまして、ですね・・・。
私「年金機構からの源泉徴収票あります?あれ、2枚ありますね。片方は金額が少ない。奥さんの分の年金の源泉徴収票が混ざってしまったのに違いない。きっとそうだ。」
私「奥さんの年金の源泉徴収票が混ざってましたよ。これは不要です。」
納税者「えっ俺、まだ未婚だけど」
私「えっその年でまだ結婚を夢見てるんですか」
納税者「去年以前も源泉徴収票が2枚届いてるよ。毎回、どっちのも税金がかかってる。人間は希望を失ったときに年を取るんだよ」
私「はっ!ほんとでした。年金の源泉徴収票は、どちらも同じ人のものでした。色々すみませんでした」
・年金機構の源泉徴収票はダメ子!
年金の源泉徴収票は、平成29年分からなんとなく変更になった(気がする!)
めっちゃくちゃ見づらい!寡夫や障害や扶養関係の字が、こんなにこーんなに小さくて試されている感が半端ない!
すわ、私もとうとう老眼かと昨日ZOFFで検査してもらったけど、”まだセーフ”らしい。それなら、年金機構が悪い。(確信!)
なんなの、あの間違い探しレベルの「*」のマーク!ウォーリーを探す方が簡単よ。
納税者の方は、自分の状況をご存じだし、だいたい老眼で源泉徴収票など見ないので、「アンタっ!寡婦控除の入力を忘れてるよ!」や、「アンタっ!扶養の子供の名前が間違えている!」などと指摘をしてくれる・・・。
うう・・・。涙
しかも年金の源泉徴収票には扶養の方の生年月日の記載がないけど、確定申告書には生年月日を記載しないと所得控除の金額が確定しない。
「え・・・妻の生年月日なんか忘れちゃった」
「うーん、うちの子、いつ生まれたっけ。ワンちゃんならよく覚えてるけど」
「確認しろって?家族に電話して生年月日なんて聞けないよ、覚えてないのがバレるじゃん。夕飯食べさせてもらえない」
という方もいるので、ご家族の生年月日を即答できる方には、「よく覚えてますね!えらーい」とつい言ってしまいます。
年金機構のエライ人聞こえるかっ!どうして現場に血が流れるんだ!源泉徴収票の、見落としやすい「*」マークはやめて、黒の塗りつぶし「■」にしなさい!
・これがいい!年金の源泉徴収制度
税金計算は年々複雑になり、高齢者はどんどん増えていく。無料相談会には限界がある。もう、年金の源泉徴収制度を簡素化した方がいいよ。
年金機構に扶養控除等申告書の説明を求める年金受給者が増えるのは良くない。
もう、年金の扶養控除等申告書を廃止して、市町村があらかじめ登録した前年の扶養・障害・寡婦の状況を連携して、年金から天引きする源泉所得税を自動計算したらいいんじゃない。
だって、介護保険料や後期高齢者健康保険料はできるんだからさ。仕組みだけつくれば、可能でしょ。
で、年金受給者の年末調整を市町村がやればいいってだけよ。住民税の計算は賦課課税なので市町村がするわけよ。例えば、年金受給額が158万円以上であれば、市町村が計算して住民税の納付書をひとり一人に送ってるわけだよね。
だったら、その過程で所得税の過払い・未収金は住民税で精算するシステムだったらいいんじゃないか?
マイナンバーを行政側だけで連携すればいいのに、本人や事業主を巻き込むからこんなことになってる。しかも強制的な感じがダメよね~。
・おまけ
関係ないけど、日本の国民負担率(税・社会保険負担)は40%台、アメリカは30%台と言われることもあるらしい。ヨーロッパは6割を超える国もある。
国が死ぬまで国民の生活を面倒をみるのか、自己責任なのかは、各国の国民の考え方次第なのね。