30.7.29 価格算定はどう考えるべきか?割引は既得権益となり、値上げがネガティブに受け止められるため、慎重になるべき。
映画館へ行ったとき、値引きの要件に該当したので安く見ることができた!ラッキー!水曜の映画1000円ディもあるよね。
ところで、鬼怒川ライン下りでは、平日最終回は半額なんだよ。
このように、消費者はいつもいかに安く買うかを考えていると思う。
今回は、値引きが及ぼす消費者心理について、考えてみたいと思います!
・川下り値引きをめぐり
鬼怒川旅行へ行ったとき、通常価格の良い時間で川下りをするか、半額の遅い時間で川下りをするかで夫と揉めまして、非常に空気が悪くなった。しかるにこれは、半額という魔物のせいである!(妻のケチのせいではない。半額のせい)
さて、値引きという誘惑さえなければ、通常価格で心穏やかに川下りが出来たよ。
値引きは、通常価格で購入することに対して「損した」気分にさせてしまう悪影響がある。
でも、通常価格では購入することが出来ない層や、価格をきっかけに購入者が増えれば全体のコスト(固定費)はほぼ同額のまま売上げを上げることになるよね。
売れ残り弁当の投げ売りであれば、ゴミになるよりカネ、という事業者の発想でしょう。分かります。いつも助かってます。
値引きは、事業者への誘惑であり消費者との駆け引きな感じがする。
・映画館で消費者同士の不公平感
映画館を例にとって考えてみます。
水曜日は1000円なので、常に休みの私みたいな人であれば、見たい映画は水曜日の1000円に行くよね、だって一緒に行く友達がいないから、安い時に行ける。
けど、勤めている友達と行きたい場合には、土日に行くしかないので正規の1800円で映画を見ることになるよね。そんなまともな友達はいないけど。
この場合、差額の800円は「友達と映画を見るための価値」であるため、仕方がないと思う場合と、「水曜日と比べて800円多く負担した」とみるかは、意見が分かれるところよね。
先月、夫と映画に行ったとき、2人だから1800円×2人で3,600円と思ったら、熟年夫婦割引(!)があり、2,400円で済んだ!ラッキー!
そうなると、1,200円も値引きしてもらえるのでまた行こうかなという気持ちになるよね。そして、それを後ろに並んでいた若いカップルはどう思うんでしょうかね?
人は、不公平に耐えられないんだって。(関連過去記事 不公平に耐えられない) → https://mina-office.com/2017/11/03/fukouhei/
後ろの若いカップルは、同じ映画をみる同じ男女が、年食っているというだけで1,200円も値引きしてもらえるということに耐えられるんだろうか?
映画を見終わった後、値引きで浮いたお金でマックでランチしていたら隣の席にその若いカップルが来ていた。あ~、彼らは自腹マックでランチだなぁ、なんて思ったわ。
・値引きについての考察
消費者心理として、同じ商品なら安いほうがいい。
作りたてなど、特別な「いいこと」「自分だけ」があるなら割高でもいい。
後ろに並んだ人だけ安くするのは不公平。
ポイントを貯めた・会員のみのサービスなら文句ない。
20時に定価で購入し、20時半に半額になると悔しい。
消費者は、売れ残りが安いなら、売れ残り金額を基準に考える。
値引きは既得権益となりやすいため、やめると割高感を抱き不満が出やすい。
事業者は広告のつもりでも、消費者にとっては既得権益と受け止める。
安いから買う消費者は、値上げしたら買わない。サンプルならアリ。
事業者が期待するほど、消費者は商品を評価していない現実がある。
よって、安易な値引きは消費者の潜在的な不満になるため、慎重にするべきである。
えっそんな風に思うのは、欲の皮ツッパリのわたしだけ?うーん、そうかもしれないな~・・・。