さよなら、私の築地

30.10.6 築地市場は、無くなった。

ターレットが連なって豊洲へ移動してるテレビ見てた。

まだ、公開されてない新しい道路をターレットたちが行く。

歴史的なコ汚い築地市場は、取り壊され、豊洲では新しく今どきの設備が揃っているんだろう。

築地の人たちは、最初は操作に戸惑ってもすぐに慣れるよ。

いつだって、環境の変化に対応しているのだから、時間の問題。

わたし、自分が築地で働いていたことを誇りに思う。

私は1年くらいでさっさと築地を辞めちゃったけど。

築地にいた、ほんの一年間で人間のことが本当によくわかった。商売ということが分かった。働くってことがよくわかった。

私は築地では、変わった経験をさせてもらって、大事にしてもらって、教えてもらって叱られて、失敗して、楽しかった。

仕事はキツかった。仕事内容が難しかった。教われる人がいなかった。工夫で乗りきることが出来なかった。何を努力すればよいのか分からなかった。悩んでいた。

築地の人は、優しいし冷たい。彼らはいつでも、親戚のおじさんで、あたしが這い上がる不格好な姿を、ただ、見ていた。

ミスると怒鳴り付け。へこむと追い討ちをかけてキレられ。で、ジュース差し入れ。

陰口とか裏表一切なくて気楽だった。

わたし、築地が好きだった。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。