農業フォーラム 大根ビールと宇宙地鶏と

30.11.19 恵比寿のJRビルにて、経済産業省(中小企業庁)・関東農政局が共催のイベント「農商工連携・六次産業化関東フォーラム」に行ってきた!

六次産業化とは、農業漁業を商品化して売り込みましょう的な考え方みたいよ。地産地消とも似てる。

・飢えは戦争の元

共通の問題点としては、農家・漁業は食べ物だから、ほったらかしにすると国民の食べ物がなくなってしまうので行政が手当てしましょうという考え方に基づいていると思うわ。

江戸時代には4回の飢饉がありまして、農作物が取れずに人がたくさん死んだんだよね。あのとき、魚も取れなかったのかしらん?人は飢えるととんでもないことをするので、飢えさせてはならぬのよ。

私の農業オタクは営業活動だけではなく平和活動の一環でもあります。ドヤ

・挨拶からはじまり。

当日、東日本ビルへ。恵比寿駅からすぐ、です。帰りにしっかり電車ロボットをぬかりなく発見し、記念写真を撮ってきたわ。

さて、関東経済産業局や関東農政局の偉い人の挨拶から始まり。施策紹介もあった。農政局には六次産業化専門官という人がいると初めて知ったわ。

基調講演では、かつて経済産業局だったか農政局だったかにお勤めのOB。結局仲間内の天下り的な、なんて意地悪に聞いていましたが、話が面白かった。

いかに課題に気が付くかが大事、マーケットイン(市場のニーズ)が大事、多くの課題があるが目的「よいものを作る」を忘れてはならぬ、良いものをどう伝えるのかターゲットから考えるべし、など色々。

・農業の省力化。人手不足で諦めずAI?

省力化、という話もあったわ。人手が足りないからって諦めるの!?というスポ根的な話も。

農業は人手が足りないと。本庄早稲田さんのように農福連携して、つまり障碍者雇用を勧めているケースもある。それでも足りないから外国人、なんだろうか。

かっぱその他の妖怪を動員するのは?

今日の講演では、省力化しましょうという話があったわ。

農家さんが土を見るのに10年かかるのであるがAIを使えば2年で足りると。

だから、後継者が早期に育つから農業が途絶えずに済む、という話。牛の発情期をAIが検知して人手を減らそうという話。

ま、そういうAIならいいよね。危ない仕事は機械がやればいい。

判断が必要な仕事は最後は人間がやってほしい。「自分だったら食べるか」という観点で判断してほしいんだよね。「これを出荷したら信用が落ちるか」という判断は、人間がしてほしいんだよね。

・事例発表

さて、基調講演の後は実施機関より事例発表。

なかなか面白い★

本庄早稲田(埼玉県のほぼ群馬)では、琵琶湖にしかいないホンモロコを養殖しているらしいです。大学と連携して活動しているみたいね。

さいたま総合研究所は、中小企業診断士が多くを占める団体で、スマホ農業、ICTの話をしていた。

秩父地域おもてなし観光公社は、長瀞川下りなど体験型観光の話をしていた。西武のCMで年間観光客数は50万人くらい増え、その後も緩やかに観光客数はアップしている。

横須賀商工会議所は、農家漁師へのバスツアー、少ロット多品種農作物へのチャレンジ、地元クラフトビールでもうひと捻り、などアイデア満載・写真も満載で楽しかったわ。

株式会社テスクは、長野県飯田市の会社。宇宙地鶏の話が面白かったわ。

・所沢の牛事情

所沢ではかつて、牛がたくさんいたんだって。農業の相棒だった牛は、機械に代替えされてしばらくは肉牛・乳牛として活用されたらしい。しかし牛はどんどん減り、乳牛は相当減っちゃった。なんとか生き延びた所沢牛の売り込みを頑張っています!というお話しでした。

さよなら、うし。

・とさつ事情

牛は1頭100万円以上するんだって。で、とさつ場に持参すると、他の牛と一緒に処理されてしまうのが頭痛の種だったらしいです。

ブランド牛は、他の牛と一緒にしないで!という特権意識がある、という話ではなく、モツなどが一緒に混ざってしまうんだってさ~。

・大根クラフトビール!?

横須賀では、「地元のクラフトビールを作ろう」という話から、「地元の湧き水で作ってみよっか」から「地元の野菜も入れてみよっか」「しょうがは?」「トマトは?」「青ミカンいってみよう」「やっぱり大根でしょ」と、もはや自分たちが楽しんでいるとしか思えない愉快なクラフトビールが出来上がっています。

横須賀クラフトビール

他にも、「今日とれたカツオ。こんなの初めて」や、「シラスとイワシの間には」など、海に接している横須賀市ならではの食べ物があるらしいです。横須賀軍港ツアーも楽しめます!

・宇宙地鶏

ところで、長野県飯田市では、宇宙地鶏の研究開発をしているらしいですよ。

なんらかの縁で(忘れちゃった)宇宙関連技術者が協力してくれているらしく。宇宙技術を使った地鶏を研究しているんだって!

具体的には、1.4Gの重力の中で鶏を育てると、筋肉がモリモリになるんだって!踏ん張るから?

なかなか、飼育場は見た目がアレらしく、見に行きたいよね!てか食べてみたいよね!まだ試験中だから市場には出回らないようです。ニワトリが宇宙服来てるロゴとかだったら面白いなぁ~。

おのでら画伯。ローソンの店員みたいですが、ニワトリが宇宙服来ている、の図・・・。ヘルメットを持っています!

 

・日本の畜産業がヤバイ?

最近は肉生産が難しいらしい。畜産のエサは輸入に頼っていてエサ価格は高騰している。これは、農水省のパンフレットでも勉強したわ。日本の食糧自給率が低い~といっても、人間の口に直接入るものはほぼ国産なんだよ。

イラストは家畜ではなく社畜さんです

けど、日本で育つトリ・ブタ・ウシなどのエサの多くが輸入に頼っているので、食料自給率がガタリと落ちているのです。

さらに、輸入しているエサが、遺伝子組み換えだったりしている(という話)とか、種子法廃止になるだとかで、色々と我々は考えなければなりませんなぁ~。

・種子法とは

種子法とは、なんでしょうね?戦後、「国民をもう飢えさせない!だから植物の種は政府(かな?)が安く提供するね」という法律らしい。(ほんとかな?)

現在、この種子法のせいで民間企業が開発を頑張らないのが悪いという規制緩和の考えからから(国家予算削減か?)種子法を廃止する、らしいです。

種子法廃止でインターネット検索をすると、割と主張の強いブログなどがヒットするので、ほんとのところはどこなんだろ・・・。これからは良質な種が国内からなくなるんだ、という悲観的な声もあったり、種子をきちんと規制しないと、子供の体に影響する(少子化の原因だ)といった意見があったりしています。

難しいねぇ。

ナッツ食べて落ち着こうヨ。モグ

 

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。