休業要請下の休業手当、どうなるの?

2020.4.21 休業要請に従って休業するライブハウス・カラオケ店などの従業員に対して、休業手当を支給すべきなの?個別判断だそうですわ。

早々に法律を整備していただき、雇用主が「休業したから給料出せません証明書」をハロワなどに提出して、ハロワが従業員に休業手当を支給するようなシステムにしていただきたい。(要望)

※労務の専門は社労士さんです

・平均賃金に、過去の休業手当を含めるか?

4月の給与計算をします。3月にバイトへの休業手当がある場合は、

平均賃金に事業主都合の休業手当は含まないんだそうです。(休業手当を含めると、金額がゆがむからでしょうねぇ~)

(神奈川県労働局HP{平均賃金について})→ https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/saiteichingin_chinginseido/heikinchi.html

・休業手当の種類 事業主都合と不可抗力休業

休業手当には種類があるんだそうです

①事業主都合の休業

多くの場合、工場や店が労働日なのに休業した場合には、企業は従業員に休業手当を出すんです。

経営がうまくいかずに売上が見込めないから、従業員の労働日だけど工場を休む、みたいなことも休業手当対象なようです。

事業主都合だから。

②不可抗力休業

一方、天災などにより工場などが稼働できないため休業せざるを得なかった場合には、事業主のせいではないため、休業手当の適用がないんだそうですよ。

東日本大震災の際に、特例的措置があったみたい。

・緊急事態宣言の休業手当は?個別判断。

今回のコロナ自粛要請・緊急事態宣言はどうなるんだろう?

分かりませんので、厚生省のQ&Aを見てみましょう。

個別の判断になります、とのこと。

厚生労働省Q&A 2020年4月15日バージョン
厚生労働省Q&A 2020年4月15日バージョン

なお、休業手当が60%を下回っていると、雇用調整助成金の支給対象外になるようです。(問38)

※雇用調整助成金は、書類が多すぎる。金額が少ない場合には諦めるほうがいい。体制側がやってる感を出したいだけの制度かと疑うような、現場が疲弊するだけの制度。まぁこんなもんですよ。

休業手当、前払いNG,60%以上支給が必要

追加して払ってもセーフかどうかは分かりませんね。微妙なことはやるべきではないと思うけど。社労士さんの見解を聞きたいもんですね~。

雇用調整助成金Q&A 4月15日版 → https://www.mhlw.go.jp/content/000622923.pdf

居酒屋さんみたいに、「20時までなら営業していい」な場合、20時以降はバイトはいらないよね。そうすると、事業主都合で休ませたってことになる?

バイトさんからすれば、シフトを組んで給料で生活費を捻出する訳で・・・・。

3月は、自粛のお願いだったので、3月にバイトに支払った休業手当は「事業主の都合」になるんだろうか。(事業主都合扱いだと思うけど、遡及救済措置があるといいね)

では、4月7日の緊急事態宣言による休業要請は?

4月6日までは、「事業主の都合による休業」ってことで休業手当を支払う。

4月7日以降は、「天災・国の都合による休業」(不可抗力休業。テレワーク代替え不可休業が対象か?)ってことで休業手当を支払う義務があるかどうかは、個別判断、とのこと。

カラオケ店のようなテレワーク無理な店は、どうなっちゃうの。居酒屋さんも、店を開けられるけど普段のバイトが必要なほどの来客は見込めないでしょ。

事業主が休業手当を支給しないと、従業員が生活できなくなる。

事業主が休業手当を支給すると、事業主が生活できなくなる。

どうすればいいの。

・結論

最初に述べた通り、早々に法律を整備していただき、「事業主が先に払う」制度はやめてもらいたいね。計算式も難しいよ。

3月の休業手当は、所得税の計算上は給与と同じ扱いなのであるが、4月以降の休業手当計算上の平均賃金に、事業主都合の休業手当は含まないんだそうです。(会計上は、本来給与と休業手当は仕訳を2つに分けて入力したほうがいいよ。休業手当にも源泉所得税がかかります。)

(神奈川県労働局HP{平均賃金について})→ https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/saiteichingin_chinginseido/heikinchi.html

社労士さんは、顧問先の計算で手一杯だろうし・・・・。

4月の給与計算、むずかしいけどやってみましょう!事業主さんや事務員さん、一緒にがんばろう!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。