2020.5.24 コロナの緊急事態宣言が解除になりそうです~。これからもテレワークを続ける会社は多そうですね~。
テレワーク、つまり在宅勤務の経費の税金・会計処理について私も考えてみました~。経済的利益という考え方が大事なのでは、と思います。
そろそろ、国税庁から「タックスアンサー」が出ると思うので、実際にはそちらを調べてみてください!(今のところ見当たらなかった)
テレワーク手当支給なんて一部のバブリー会社や上場会社ぐらいなのでは、と思いつつ考えてみました~。
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0、経済的利益の源泉徴収もれに注意
従業員・役員への給与は、お金のほかに「経済的利益」も給与収入と考えるのです。税金て面白いよね。
会社は、「従業員等への経済的利益」に対して源泉所得税を徴収します。
1、在宅勤務の光熱費
従業員の心の声に、テレワークにしたから電気代が増えた、会社に負担して欲しいという声なき声があるようです。
今のところ!
従業員に支払うテレワーク手当は、給与課税扱い(源泉あり)と思います!住宅手当と同じ。源泉所得税もかかる。
一律いくらで支給する会社が多いであろう、とインターネットでは見かけますが、実際には負担しない会社の方が多いと思いますわ。テレワーク手当の一般相場は、月に数千円てとこじゃないかな。
会社が負担すべきなのは、「テレワークのために使った電気代」のみなわけだから。
前年同月比で光熱費が上がった分を請求、は通用しないと私は思います。
(自宅の光熱費を会社がすべて負担した場合、その全額が給与課税となるのが妥当でしょうね。この場合には消費税は課税仕入れがありえる。)
・通勤手当は非課税だから、テレワーク手当も?
「定期代は所得税が非課税なのだからテレワークも!」と思うかもしれませんが、非課税規定は通勤手当に限定されています。(所得税法9条五、所得税法施行令20の2) 国税庁HPより 通勤手当の非課税 → https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2582.htm
通勤手当非課税の所得税法を、今回のテレワーク光熱費非課税に拡大解釈されるためには税法を変える必要がある。
(今後、税制改正があるかもしれないけど、限度額が決められると思う。月額数千円が上限なのでは。給与所得者には、給与所得控除があるのだから。)
通勤に関するコストは、本来は従業員が負担すべきもの。税金では非課税にしてあげているだけで、社会保険料の計算では定期代は「従業員に対する経済的利益」扱いです。
定期代支給されない会社もあるし。
・テレワーク手当の消費税は不課税
なお、会社が負担する「テレワーク手当」は消費税は不課税です。給与扱いだから。
・会議室等利用は消費税は課税
一方、会議室を借りて会議参加させたり、カラオケ個室利用(テレワーク専用個室というのがあるんだって!)など、自宅以外の静かな場所での勤務を「会社が指定」した場合には、その利用料は会社負担ですね。
従業員が立て替えて後日精算でもOK。レシートをもらっておき、会社に渡します。
(従業員が勝手に会議室等を利用した場合には、会社負担の妥当性に乏しく、支給したとしても給与課税が濃厚。消費税は課税仕入れに該当)
役員の利用には、役員賞与に該当しないように気を付けましょ。
2、在宅勤務のセキュリティソフト代
従業員の私物パソコンに導入したセキュリテイソフト代は・・・・。給与課税とまでいえるのでしょうか。
私物パソコンとはいえ、在宅勤務にマストな上、セキュリティを怠ると全社的に悪影響を及ぼすため、従業員への経済的利益に該当せず、給与課税から外れてよさそうなものですけど・・・・。分からないな。分かりません!
もともと、従業員の私物パソコンに導入されていたセキュリティソフト代を会社が負担すると、これは給与課税になると思います。
なので、テレワーク開始手当に含めて、金銭で一律に支給してくれるといいと思います~。
(PCやスマホにセキュリティソフトを入れていない人は結構います)
3、私物パソコンの摩耗代
会社に請求できないと思います。
会社が一律でテレワーク開始手当に含めてくれるといいけど。
景気のいい会社ならそうしてくれそうだけど、普通は何もくれないと思います。
4、郵送代
従業員が立て替えて会社請求が一般的です。
自腹もありえそう。
5、定期代
出社日の切符代しか支給しなくなるのが妥当です。
通勤手当なので、緊急事態宣言のために通勤しなくても既に支給した定期代相当額(半年分を支給、みたいなケースも多いでしょうし)は給与課税にならないけど、今後は状況次第でしょうね。
この場合の非課税となる限度額は、通勤のための運賃・時間・距離等の事情に照らして、最も経済的かつ合理的な経路及び方法で通勤した場合の通勤定期券などの金額です。
(国税庁HPより)
通勤手当は非課税だから、と独自解釈して悪用しないでください~。
・・・といっても、出勤日が微妙に分かりませんという状況もあると思います。
この状況下、出勤日の月間切符代の方が定期代より安かったとしても、支給した通勤手当が即・給与課税ということはないです。
6、従業員同士の公平感
テレワークは従業員間のコミュニケーションが不足します。
会社側がルールを厳格化して、住環境による損得(ひいき)が出ないようにすべきよ。
そうしないと、従業員が勝手に疑心暗鬼になって不満が爆発します。
気を付けましょ~。