国税通則法を素読み

国税通則法をただ読む・・・・。(代々木の友達と勉強会していまして、マウントを取るために!)

・総則

第一条 この法律は、国税についての基本的な事項及び共通的な事項を定め、税法の体系的な構成を整備し、かつ、国税に関する法律関係を明確にするとともに、税務行政の公正な運営を図り、もつて国民の納税義務の適正かつ円滑な履行に資することを目的とする。

2条の定義、各税法の共通の法律のため、「納税申告書」だったり「課税期間」だったりしてます。課税期間って、消費税法だけかと思ったら、違いました。

10条、月末が祝日だったらどうする?(通常は次の平日が期限になるのですが、消費税の場合にはそうならない場合があるので注意が必要です!)の規定です。1項の理解が難しく感じます・・・。

12条、税務署から書類を送るときにはこんな風に処理する、という法律です。

・納税義務の確定

★15条と16条、納税義務の確定手続きについてです。代々木で勉強したけど、定期的に読むのがいいわね。源泉所得税は支払いの時。相続又は遺贈の「財産の取得の時」の理解が難しく感じます。

17条~20条、納税申告についてです。

21条22条、納税地の税務署に提出してくださいの記載。郵便で送ったら郵便局が受け付けた日に提出したとみなします。

郵便又は信書便により提出された場合には、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日(その表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日)にその提出がされたものとみなす。

・更正等・納付

23条~33条、更正と賦課課税についてです。

国税通則法29条第2項 減額更正は、その減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない・・・・この意味を考えました。たとえば、所得税法で売上を二重計上してしまったような場合、所得税の課税標準を更正したからといって消費税も更正するわけではないので、消費税は別途、更正の請求をしてください、といった意味かなと思いました。(憶測!)

・納付と徴収

国税通則法34条第2項 特定納付方法(電子情報処理組織を使用する方法として財務省令で定める方法に限る。)による国税・・・とは?e-taxによる納付方法のことのようなので、ダイレクト納付・QRコード納付・クレジット納付を含むもののことかな、と推測いたしました。(確証なし!)

国税通則法34条第5項 外国居住者の納税方法について、「その国税の収納を行う税務署の職員の預金口座(省略)に対して振込をすることにより納付することができる。(以下略)」とあるけど、知らなかった!非居住者の方は、納税管理人もやってくれる税理士さんがいるので、計算も納税も専門のそちらへ依頼するのがよさそう~。

・徴収関連

36条~59条、督促や滞納関係です。

・罰金関連

同法60条以降の延滞税の計算に関する条文は読み飛ばしします!

65条、過少申告加算税は10%(自首は5%、調査前予知の除外あり)50万円超は5%

66条、無申告加算税は15%、(自首は10%、6項によると自主5%。調査前予知の除外あり。)50万円超は5%追加加算(R6.1.1~は300万円以下とし、300万円超は30%)。過去5年以内に無申告前歴ある場合には10%追加加算、過去に重加算前歴ある場合には10%追加加算。

66条7項、申告期限後1か月以内のウッカリ忘れ無申告、自首なら無申告加算税なしの可能性あり。すぐに申告&納税をするべきね!

67条、不納付加算税。源泉納付の納付漏れは罰金原則10%、自首5%、ウッカリ1か月以内なら罰金なしの可能性あり。

・時効関連

70条~74条、国税の時効について。原則5年、法人の繰越欠損金関連10年、不正7年。特例あり。後で申告をやり直せばいいや~と思っても、時効で過納額が戻ってこないのです。納税の逃げ切りは、できないと思ってください~。

・税務調査関連

74条の2から税務調査について。質問検査権は通常業務に関連が浅いのでこういう時じゃないと条文を読まないので読みました!

国民同士の負担の分かち合いが税であるという考え方から読むと、性悪説に基づいた法律に思えてションボリしますが、こういう法律がないとズルする人が少数ながらも存在するんだろうなぁ。。。人は弱いですもんね。

けど、真面目にちゃんとしている納税者に心理的負担をかけたくないね!

75条~106条は不服申し立てなどの裁判関係。これは縁遠いので、後回し・・・・。

・雑則

107条は納税管理人。

108条~122条以降はおなじみの課税標準や端数切捨ての条文です。

123条、納税証明書はお金かかりますの条文。

124条、一定の税務書類には名前住所番号記載について。納税申告書にマイナンバー記載を求める根拠は国税通則法124条にあったんですねぇ。自分のマイナンバーが分からない場合、空欄で提出しましょう!期限を過ぎる方がいけない。

税務署は、マイナンバー記載が無いからといって税務書類の受理を拒否することはありません!(名前・住所・生年月日、金額記載は必須です)

マイナンバーが分からなかったから申告期限に間に合わなかった、国税通則法124条のせい、は通用しないです。

マイナンバーはさ、役所同士で連動しといてよ!そういうの、市民・納税者にやらせようとするからマイナンバー制度がいつまでもゴタついてることに気が付いてくれ~(と念を送り続けるよ、わたしは!)

・罰則

126条、申告や納税について不正やズルを勧めた者は3年以下の懲役または20万円以下の罰金です。

127条、国税の調査官など税務調査に関連した者が秘密をバラすと懲役または罰金です。

128条、申告の不正をしたり、税務調査で虚偽や書類不提出の罰則。1年以下の懲役または50万円以下の罰金。悪意があるケースを想定しているので、税額計算のためだけに資料保管に過敏になることはないのですが、「これはお知らせだから捨てていいです、これは取っておく」を指定すると意外と感謝されて嬉しい♪

131条~ 犯則事件について。馴染みが無い単語がズラズラとありまして読み飛ばしますが、脱税事件のような雰囲気・・・・。物騒ですねぇ・・・。

附則には経過措置など記載がありまして、すべては呑み込めないので条文確認&国税庁HP確認、という手順がよいなと思いました。

どやっ

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。