2025.12.13 浅草木馬亭に講談を聞きに行きました。神回でした!2500円。カップリングで活動弁士さんの口演(サイレント映画付き)も聞きました。
明治時代から昭和初期の庶民の娯楽を、時代を超えて楽しめたような気分になって、楽しかった~!
・映画と活動弁士
今年10月に立ち寄った郡山の博物館の企画展で、明治時代の映画の事が書いてあって、今年は映画に縁が多くありました。(大ヒット映画の国宝を見ればいいのにまだ見てない。映画国宝より「桐島です」「槍供養」が私にはお似合い)
活動弁士は、サイレント映画のナレーター兼声優と言われればイメージしやすいかも。実際に聴いたら、講談師や浪曲師に近いなと思います。
弁士とあるから、弁護士でも政治家かと思ったけど違いました!(≧▽≦)
いつもの木馬亭の舞台で、講釈台の代わりにプロジェクターが設置。昭和初期の映画が流れました。
音声は、活動弁士さんがワンオペでした。
・活動写真からトーキーへ
明治29年、日本で初めての映画上映は無声映画だったそう。それから昭和初期(昭和13年までは無声映画が製作・公開されていたそう)までは、映画のフィルムに音声が入らなかったので、活動弁士のリアル解説・セリフや、楽器演奏者による生演奏があったみたいです。(と、インターネットで見た)
映画のフィルムに音声が入る映画を、トーキーというらしい。(読書しているとたまに出てきていたトーキーの正体が、いま、分かりました!)
初めて無声映画を見ました!明治時代から昭和初期の庶民の娯楽を、時代を超えて楽しめたような気分になって、楽しかった~!
・「槍供養」と「黒手組助六」
活動写真の演目は「槍供養」と「黒手組助六」それぞれ、20分ずつほどでした。
「槍供養」は、私は木馬亭の2階にもある大衆演劇で見たことがある演目です。四人が赤穂へ帰郷の道中に投宿。ボスへの忠誠心と部下を想う気持ち、武士道の死への美化へのアンチテーゼ(命だいじにしよう)を感じました。映画には囲碁が出てきてました。
「黒手組助六」は、見たことがなかった。主人公は血の気が多い”助六”というカッコイイ男性でした。芸者の揚巻大夫(あげまき)が恋人です。やるぅ♡
こちらの助六さん。演じている俳優がめちゃかっこよくて、舞台でワル?を追っ払う様も、救出に向かうダッシュも、刀の鍔で針を躱してキラーン!刀の解放をするシーンもカッコよかった!長い殺陣シーンは、脇役も含めて構えがカッコよい!(ちょっと倍速?)
映像の俳優さん、調べてみたら長谷川一夫さんという方でした!どこかで聞いたことある気がする。
当時は違う芸名だったようですが、砧スタジオ(成城の!?)で暴漢に傷つけられてしまい( ゚Д゚)、色々あって芸名を変えたそうです。
この2つの無声映画を1人の活動弁士さんがナレーターから各々のセリフから、全部ワンオペ!ヒーローがカッコよさも活動弁士次第、かもしれない~。
講談と活動写真の違いは、視覚が講談師か、映像かの違いなのかしら。
面白かった~!
関連して、鉱山の娯楽の事を書きました。https://mina-office.com/2025/12/19/kouzan-goraku/
・講談は4つ
本日のメインの講談は、冒頭にショート講談・前講は着逃げの鎧。一龍齋貞橘さんの講談、1つ目は忠臣蔵関連の演目で鍔屋宗伴(つばやそうはん)。2つ目は新作の「オグリキャップ引退」。3つ目は勧進帳。
勧進帳って、白紙の巻物にさも書いてあるように読み上げる話、くらいしか知らなかったので、迫力があって面白かったです!追われている源義経が身分を隠して関所?を通る場面、発覚しないかとヒヤヒヤ、、、と見ました!(^^)!
オグリキャップ引退は、講談の調子で語られるのでちょっとしたサムライの生い立ちみたいなペースになってて、導入はそのズレが面白くて聞いてました。が、活躍していく様子が語られてググイと感動もの風に思えてしまい。
幼名ハツラツ。スタートラインはあんまり期待されてなかったけれど、実力が認められて地方で実績を上げた。スムーズではなかったかもしれないけれど、中央でも実績を上げた。年を重ねて成績が下降してもなお、観客から人気が高かった。高齢での引退レース。完走するのを見届けに来た観客に、第35回有馬記念(1990年)、出走のファンファーレ!
オグリキャップが4コーナーを回る前から、さほど競馬ファンでもない私の目からジワと涙が出ていました。会場が乾燥していたんだと思います。
帰宅して、夫に話したら、「カサマツだね。ボクはオグリキャップ引退の有馬記念を中山に見に行ったよ。泣いた」と言っていて、
こういうガチ勢はこだわりがあって、「あのエピソードが抜けてる!」とかいちいち言うから、誘わなくてヨカッタと思いました。(いちいち言いたいよね!)