2025.12.20 東京・日比谷公園を散歩。日比谷図書文化館で、千代田区の昭和100年の企画展を見てきました~。千代田区の劇場に特化した歴史100年。
今年は昭和に直すと、昭和100年。千代田区の劇場に焦点を当てて、主に昭和以降の劇場の歴史が展示されてました。40分くらい見ました~。
2025.12.6~2026.2.23開催。入場料は500円、千代田区民は0円です。
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・日比谷公園を散歩
日比谷松本楼でランチの後、日比谷公園を散策です。
「緑と水の市民カレッジ」建物の3階には、「みどりの図書館」があって、植物や自然に特化したこじんまりした図書館がありました。
タリーズコーヒーの店内を突っ切ってエレベーターに乗る(^▽^;)
見たことない種子がたくさん載っている図録とかあって、興味ない私でもパラパラ見てて楽しかったです!農業の本もありました。ほどよい広さで面白そうな本がある。。。長居してしまいそうなので、また今度きます~♪
日比谷公園の噴水がなくなるとは聞いていたけれど、もう囲いがしてあって残るのは追憶だけです。小さな野外ステージみたいなのも見れませんでした。。。
日比谷公園の通称・野音は、工事のため仮囲いがしてありました。
・日比谷図書文化館に到着
目的の、千代田区立日比谷図書文化館に到着。平日は夜10時まで開いてるとは!すごいね。
・企画展 千代田区の劇場の歴史
2階・3階の図書館を見に行ったのだけれど、企画展をやっていました。500円かかるけど、見てみよう~。
日比谷図書文化館は、建物内はほぼ撮影禁止だけれども、プロローグの部屋(赤)と日比谷公会堂の模型は写真OKでした!記念になる~。
・大正時代までの劇場
先日の講談で聞いたばかりの弁慶のブロマイド絵があったり、先月に演劇の歴史をブログに書き留めたことの展示があって、親近感を持って見ました(*^^*)
過去記事:演劇の近代史と検閲 → https://mina-office.com/2025/11/09/engeki-rekishi-kenetsu/
明治15年あたりの劇場取締規則の一部抜粋がありました。
劇場側に防火対策などが明記、観客側にも「脱帽」や「裸禁止」( ゚Д゚)が決められていたとか。
西洋風の帽子は日本で始まったばかりだから、帽子が邪魔だと揉めたりしたんでしょうねぇ~。明治時代は扇風機もないし、夏は男性は上半身裸が普通だったんだろうなぁと思うけど、わざわざ劇場の規則に書いてあるとびっくりします。笑
・神田日活館 無声映画主流時に
活動写真が日本に導入されたことは、前回の記事で書きました。
偶然寄った日比谷図書文化館ですが、大正13年に出来た神田日活館の写真が展示されていて、当時は無声映画が主流だったので、とありました。
展示の写真によると、「浅草恋歌」「国士無双」が上演されていた!どっちも知らないけど!
・検閲時代 上演禁止
昭和10年ころから日中戦争や2.26事件が発生、昭和14年(1939)に映画法が施行。国策映画が推奨されて演目の制限が行われていきます。自己犠牲や報国を美化する演目ばかりのつまんない時代に突入です。
敗戦後はGHQにより、今度は歌舞伎のような封建的な演目を上演禁止にして、民主主義的な演目を奨励。「勧進帳」「番町皿屋敷」「寺子屋」「三方ヶ原軍記」など演目禁止になった、と600円で買った図録30ページにもあります。
民衆からすれば、急カーブが過ぎる!
昭和22年には上演禁止はマッカーサー付きのバワーズさんが尽力してくれて上演禁止はすべて解除。けれど、庶民は伝統芸能よりも洋画や現代演劇に気持ちが移ってしまったようで、伝統芸能が苦難の時代です。
・国立劇場 昭和41年に出来た
明治時代以来、日本の演劇人は国立の劇場を建設したかったわけで、それは100年後に叶います。
明治維新以降、西洋文化が一般化してきて、日本の伝統芸能は置き去りに。日本の伝統芸能を広く一般観衆に供し、その文化を保存する劇場が国立劇場なのだそうです。
演じる場所がなければ、伝統芸能が保存できないから。劇場は、ある程度の経済力がないと維持できないですもんね。
広く一般観衆に供し、とあるけど・・・?。江戸時代の頃からお金持ち向けな気がするんだけど・・・・。
昭和41年(1966)に千代田区隼町に国立劇場が開場しました。戦後、国立市にある一橋大学の講堂は、昭和27年にGHQから返還され、国民劇場として親しまれていたとありますが、それはさておき。
その1966年に出来た永田町駅近くの国立劇場は、老朽化のため現在再整備中です。
2023年9月に国立劇場に行ってきたときの画像です。高かった( ノД`)シクシク…
・日比谷公会堂も再整備
千代田区内に限らないけど、神田の劇場や映画館は減っていき、日比谷の劇場も建て替わっていきました。
日比谷公会堂(日比谷公園内にあります)はもうすぐ竣工100年で、令和14年度(2032年)を目標に再整備計画があるそうです。
日比谷公園の噴水、なくなっちゃうんだなぁ・・・・。囲いがしてあったから見れなくて、噴水方面の反対側を撮りました。現在の日比谷公会堂、レンガ色の建物です。その奥の白い建物が日比谷聘珍楼があった建物です。
・現代の劇場
伝統芸能を保存するための国立劇場ができ、それから。
現在は、現代演劇、アイドル、お笑い芸人が活躍する劇場ができたり、時代は変わってきました。コロナ感染症があって、移動制限があり、観客は劇場から足が遠のいてしまった。
・・・・実は、感染症で舞台から客が離れる、は昔からありました。
江戸時代から、火事と感染症(コレラなど)のために観劇は命がけ?の要素があったそうで、コロナのような感染症を舞台芸能は乗り越えてきたみたいです。(と、3階の図書館の演劇コーナーで読みました)
コロナ感染症の移動制限があった時も、ファンは家族の反対を押し切って来ちゃった人はきっといたんだろうなぁ~。
伝統芸能は、家族や友達を誘ってみんなで行ってたんだと思います。インターネット時代、個人主義が急速して、友達を誘いにくくなっちゃった。コミュ障時代!(わたしだけ?)
娯楽の種類が増えて、競合が増えた反面チャンスでもあって、身近な伝統芸能が目新しいと思ってくれたらいいな。
見る人がいなければ、劇場が映画館がなくなってしまう。作る人もいなくなってしまう。自分以外の感覚や経験を劇場や映画で得て視野を広げたり・単純に笑ったり敵役に怒ったり、ストレス解消の場って必要!
西表島にある炭鉱訪問の役人の記録を見て、娯楽がある日常が人を和ませて豊かにするって私は思いました。
まぁ、娯楽は劇場や映画館じゃなくてもいいけど、比較的健全だから。
・永田町の国立劇場は再整備へ
展示の国立劇場は、私が以前(2023年9月)、永田町駅から歩いて文楽を見に行った、国立劇場のことでした!
本当は、歌舞伎、文楽、能、落語講談など、の4施設を作りたかったみたいですが、敷地の広さが足りなかったみたいです。結果的に、近くに出来たからいいよね。
永田町にある国立劇場は、令和5年(2023)10月に老朽化のため再整備予定で閉場。その後、予算なのでしょうか、入札不成立で計画が進んでいないので、再開のめどがたっていないです。
令和7年11月に、国立劇場の再整備について、国や振興会がお金を出す対策が閣議決定されたみたいだけど・・・。令和7年12月11日 国立劇場再整備等事業の実施に関する方針について | 独立行政法人 日本芸術文化振興会
庶民が気楽に行ける価格ではないし、古典だからストーリーが現代人の心に刺さりにくい。1回見とけばいいか、な感じで、多くの国民は伝統芸能のための国立劇場に関心が高くないかもしれないけど。
古典芸能を自分の代で無くすのは忍びないから残したい気持ちと、みんなの税金だから大事に使いたいし、と揺れ動く気持ちはある笑。けど、失うのは一瞬だからなぁ・・・。
芸術に満場一致はないのです。








