給与の178万円の壁 毎月15万円の役員報酬を下げなくていいです

2025.1.2作成 令和8年度税制改正で、いわいる(俗称)給与の年収の壁が令和8年分から178万円になりました、というニュースがあります。

今回は役員報酬の場合、次回はパートの場合を考えてみます。

・「給与178万円の壁」の内訳

令和8年は、年間の給与収入額の合計額が178万円以内であれば、「所得税が」かからない、という基準の事を示しています。

住民税と社会保険料のかからない基準額は178万円より低い基準額となります。

(R8、給控74+基礎62+基礎特例上乗せ+42=178万円)

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年収の壁、なんてないのです!好きなだけ働けばいいけれど、「トクする基準」を探している人が「年収の壁」に左右されているだけなのです。

178万円を超えて所得税がかかってもさほど手取りに大差ないケースもあります。

・毎月の役員報酬15万円は同じでOK

年末調整をしていてふと思いました。毎月15万円支給の役員報酬で、年間180万円の給与収入の場合、来年令和8年の改正を反映して考えることがあるかどうか。

令和8年の給与収入178万円の壁というニュースがあり、

「毎月15万円の役員報酬だから年間の給与収入180万円。178万円の壁をこえちゃったけど問題ないのかな?」

と思っている方がいるかも。

役員報酬だから、大丈夫ですよ!

もともと、所得税も住民税もかかっているし、社会保険も第3号から抜けてるから影響なしです。

148,300円、、、に減らさなくて大丈夫です!(社会保険料控除などを引くから、多くのケースは所得税はかからなくなるわね)

※ 役員報酬は、損金不算入を避けて毎月同じ金額で支給するケースがほとんど。年に1度の金額改定のチャンスがあります。

まちの小さな会社の場合、毎月8万円や10万円、15万円・・・・などで金額固定し、頑張って契約が取れても原則としてボーナス無しが役員報酬です。。。(税金で損するからボーナスはダメ、と税理士は絶対に言う笑)

・給与所得控除の改正 住民税も改正に

給与所得控除が令和8年から最低保証控除額が69万円。令和8年・令和9年は+5万円。所得税は令和8年・令和9年の給与所得控除の最低保証控除額は、74万円、が予定されています(法律になるのは令和8年4月頃)。

住民税は1年遅れ、、、という言い方は正確ではないけれど、令和7年の所得状況に応じて令和8年の初夏に住民税が課されます。

令和8年度住民税の計算上、住民税の給与所得控除も65万円~です。(令和9年度住民税の給与所得控除は74万円~の予定)

・所得税の基礎控除が改正

所得税の基礎控除の基礎部分は令和7年は上限が58万円でした。(合計所得に応じて特例上乗せが別途あり)

所得税の基礎控除、令和8年から4万円引き上げて上限62万円。(住民税は基礎控除の改正無し)

特例上乗せで最大42万円の基礎控除上乗せ(R8,R9)があり。

(R8 所得税基礎62+特例最大上乗せ※42=104万円)

※合計所得金額489万円以下は42万円、489万円超は最大5万円を予定。

こうして、令和8年の所得税の基礎控除は、「上限は」104万円になる予定です。(全員ではありません!)

・住民税の基礎控除は同じ

住民税非課税枠は、自治体によるのですが、令和8年度(令和7年内の所得)の住民税の基礎控除は、43万円のまま、という認識でいます。(大綱では基礎控除は所得税だけの改正)

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。