29.6.23 東京地方税理士会の定期総会へ行ってきた。続き。東京国税不服審判所で働いている方にインタビュー。
定期総会後の懇親会では、課税庁側の公務員の方々がゲストで来てくれた。
スピーチをしてくれた。
国税不服審判所は、税務署などの課税庁の調査に文句がある時などに別の視点で考えてくれる公平な場所、という位置づけ。実態はまだまだ。でもいつかは、という期待を持てる機関、と私は思う。
・東京国税不服審判所長のスピーチ
審判所長は来てくれなかった。代理の役職の方がスピーチを代読してくれた。私のメモには、次のように書いてあった。
・国税不服審判所は、納税者の正当な権利を守ります。(キッパリ)
・国税不服審判所は、適正な税務行政が行われるためにあります
・初回面談は親切にしているし、(適正な税務行政が?)円滑になっている
・国税不服申し立てを適正にやっていく。
・職員の研修も力をいれていきたい
・幹部の方へインタビュー
国税不服審判所って、本当に公平なんでしょうか?どんなところなんでしょうか?
審判所長が来なかったので、審判所の幹部の方にインタビュー。うろ覚え。
私「不服審判所では、課税庁以外の方を半分いれているということですが、リーダーが課税庁出身者であるならば公平ではない、という意見を読みました。」
審判「そうですね、警察出身者や弁護士の方(?)がリーダーをしている地域がありますよ。確か、大阪だったかな、と思います。そうですね、ご指摘の通り、税の専門家ではない警察出身者などがリーダーって?と思うかもしれませんね」
私「1つの裁判に、3人の審判官がいるのですね?では、過半数が課税庁で占めることもあるわけで・・・そうすると、公平性には疑問だ、という意見ももっともだな、と感じるのですが」
審判「そうですね、事件によってはそうなります。逆に、2人が民間出身の審判官という裁判もあるわけです。心配されている、事件によって振り分けるということはありませんから、安心してくださいね」
私「民間経験者は、行政事務については素人なので、事務手続きを手伝ってくれる課税庁の天下りというか、課税庁出身の方がいるらしいと読みました。だから、課税庁有利なのかな、と思いました」
審判「(びっくり)事務手続きは確かに課税庁(行政手続き経験者?)出身者がやりますが、判断に介入するようなことは一切ありませんよ。国税不服審判所には、独自の調査権もあるので」
私「国税不服審判所の審判を税理士に限って、傍聴させてもらえませんか?内容が分かれば、公平性が保たれているということが税理士を通してみんなに理解されます。」
審判「そうですね~・・・行政事務なので、お考えの制度はありませんね。」
私「傍聴は不可能なのですね、そうですか・・・そうすると、中の人が公平性を訴えても信ぴょう性にかけますね。毎年、似たような数字で納税者の勝訴の率が一定なのは不自然だという声もあります」
審判「そうですかー。年間を通すと、似たような数字になってしまうのは仕方ないのですが、そのような声があるのですか・・・(落胆)では、ご自身が国税不服審判官にエントリーされたらいかがですか?内情をみていただければ、公平な審判が行われていると分かっていただけますよ!ぜひぜひ、多分、まだ受け付けていると思いますよ!」
私「ありがとうございます!任期付きのですよね。面白そうですね。ところで、審判所の判決には、変なのもあります。詳細は公表しないので分かりませんが、違和感を覚えるものを読むことがあります。」
審判「えっっ!(なぜか超ビックリされた)変なのあります?そうですか??そういうものはぜひ、意見を出されたらいかがですか?ぜひ」
私「そうですね、ブログとかで?」
審判「税理士会に寄稿されたらいかがですか!」
私「通達を否定するような審判を下すときには、納税者不利なこともあるのでしょうか。通達はそんな変なものは出ないのでしょうけれども」
以上は、うろ覚えで恣意性も介入しているかもなのでご参考まで。
・国税不服審判所は公平なのか?
国税不服審判所で働いてくれる方は、課税庁の味方として仕事をしている訳ではないということがよく分かった。
でも、情報量の違いなどで、納税者側が不公平感をもちやすい。課税庁の情報量と、納税者側との情報量が違いすぎるから納税者には不利なんだよね。(情報の非対称性)
私の結論としては、
「国税不服審判所は、審判所が公平であると信じている機関である」という感じ。
このような機関を大事にして頑張ってもらおう!
単なる飾りと思っていたけれども、いつかは素晴らしい機関になるんじゃないの。期待する。審判所の職員の皆さん、よろしく頑張ってね!