平成29年税制改正で、医療費控除はH29より少し変わる。もっと便利に、こんなものあったらいいな、を考える。
私は、給与所得者・年金受給者は、確定申告せずに税額精算が出来るようにしたらいい、という考え。
所得税法では、給与所得者・年金受給者は自分の負担する税額について考えなくてもいいようにしていると思う。いいんじゃない?考える考えないは自由だし。
1.従来の医療費控除は制度趣旨を無視している
平成28年までの医療費控除は、医療費を計算しなくてはならず、面倒くさかった。スイっと税務メリットを受けられるように整備すべきでしょう。
所得200万円以下の場合には医療費合計10万円以下でも医療費控除が受けられたり、生計一であれば家族の誰の控除にしてもよい(と税務署に言われた。クレカ支払は無理か?)し、高額療養費があったら引けよとか、医療費の補てんの金額は相殺しなさいよとか、自家用車のパーキング代はダメだけどタクシーならいいよとか、領収書などを全部提出せよとか・・・・
もともと、医療費控除って「病院代がかさんで可哀想だから税金を安く計算していいよ」って制度でしょう。病人やお年寄りに一年分の医療費計算して、税額を自力で計算させた確定申告書を作成し、税務署に提出せよって現実的じゃないでしょう。(5年で時効)本当に制度で助けたい人は、助からない制度だよ。
想像してよ。老夫婦のばあちゃんが病気になって入院するじゃん。仕事一徹の職人上がりのじいちゃんは、高額療養費を先行して受ける制度(限度額適用認定証のこと。家族が入院したら、健康保険証の裏の連絡先に電話して聞こう。)を知らなかったりして、後からお知らせが来たりする。療養型や介護型の病院に転院させられたりすると、支払の一部分しか医療費控除の対象にならない。医療費控除の対象金額が小さい字で書いてあるんだよ・・・
仕事一徹のじいちゃんの負担する税額は、少ないかもしれない。それでも、医療費に関しては確定申告をスイスイ出来る人と、出来ない人で税負担に差がついてよいのか?
それに、大量の医療費の領収書を税務署が5年間(多分)もとっておく倉庫代は私たちの負担する税金であると考えて・・・
医療費控除という考え方はグットよ!運営をなんとかしてもらいたかった。
↓限度額適用認定証について。川崎市HP。
限度額適用認定証等
限度額適用認定証(住民税課税世帯の方)、もしくは限度額適用認定・標準負担額減額認定証(住民税非課税世帯の方)の交付を受け、医療機関の窓口で提示すると、その医療機関での1か月毎の支払が自己負担限度額までとなります。(70歳以上の一般・現役並み所得者の方は、高齢受給者証を提示することにより限度額の適用を受けられますので、 必要ありません。)
申請した月の1日からの適用となりますので、適用を受けようとする月の末日までに、被保険者証をお持ちの上、お住まいの住所地を管轄する区役所保険年金課または支所区民センター保険年金係で交付を受け、同じく月の末日までに医療機関の窓口へ提示してください。
なお、保険料に未納がある場合は原則として交付できません。
多摩区役所 保険年金課 国保給付・医療費助成係 電話:044-935-3231
川崎市HP。高額療養費→http://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000017012.html
協会けんぽHP。医療費が高額になりそうなとき→https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3020/r151
2、新しい医療費控除の制度はもう一声。
H29からは、OTC医薬品などの購入のセルフメディケーション税制を導入。従来の医療費控除と選択適用。
(過去記事)セルフメディケーション税制→https://mina-office.com/2017/01/05/otc-selfmed/
国の医療費負担を減らす作戦にはいいと思う!
領収書を提出を省略し、自宅保管しておいて作戦も、税務署の倉庫を減らせるからいいと思う!
でも、結局計算するんだよ。面倒くさいね。選択肢が増えたことで、より複雑になっちゃった。どうせ税制改正するなら、マイナンバーを整備してからにしないと意味ないでしょう。
マイナンバー導入のインセンティブ(マイナンバーに参加したいという気持ち)にするのであれば、もう一声だったんじゃないか?マイナンバーカード提示で5%オフ!!くらいじゃないとさ。
セルフメディケーション税制で一番のガッカリは、「予防のための証拠を取っておかないとダメ」これだよね。健康診断を受けたり予防接種をしたかなどをしないと、適用なし。
従来の医療費控除との選択適用ということも、制度をしっかり分かっていないと有利不利判定ができない。多くの人は、医療費控除くらいで専門家に頼まないので、調べるほど疲れちゃわない?
制度趣旨から考えて理屈は分かるけど、いろいろ台無しにしている。
3.これがいい!私が考える医療費控除
マイナンバー法を緩和して、マイナンバーで医療費控除を完結させてしまうのがいい!高額療養費申請もマイナンバーで事前に済ませてもらう。国税の還付金は住民税に充当だ!これで、医療費の領収書の印刷代も、税務署のバイト代も削減できる。区役所がんばれ。というのはどうだろう。
マイナンバー導入で、各人別の病院の医療費は行政側で把握できるようになる。
マイナポータルで自分の年間の医療費を把握できるようになり、その合計額をもって医療費を集計できるようになる。はず。家族の医療費をそれぞれ記載すれば、わざわざ計算はしなくて済むよ。交通費は、病院ごとの交通費が分かれば、通院回数で掛け算すればいい。
A病院 登戸から稲田堤 往復320円×10回=3200円
B病院 登戸から南多摩 往復320円×5回=1600円
で計算できる。(・・・交通費を反映しようと思ったら、やっぱり確定申告しなくちゃダメか。)
で!
思いついたのはマイナンバーでOTC医薬品も集計してもらうってこと。
クスリのナカヤマみたいに、OTC医薬品を購入した都度、お店のポイントカードが私のOTC医薬品を覚えていてくれるのであれば、クスリのナカヤマが行政側に申請してくれれば楽じゃない?(過去記事)OTC医薬品の累計金額画像→https://mina-office.com/2017/01/20/otcyakuhin/
希望者である私が、クスリのナカヤマへ私のマイナンバーを教えておくから!2枚作ってよ、夫に渡しておくからさ。
そうすれば、浮気してウェルパークでもOTC医薬品を買っても、行政側で小野寺家のOTC医薬品等の合計額を把握してもらえる。
病院の医療費は、被保険者ごと・世帯主ごとに集計した金額をマイナンバーで把握してもらおう。(被保険者ごと・世帯主ごと、という文言には意味があるよ。後日の記事に宿題だ)
行政が、各家庭の病院の医療費の合計とOTC医薬品の合計と有利不利判定をして、自動で計算して国税の還付金を住民税に充当してもらえる制度。というのは?確定申告しなくていい。
4.現実的にはマイナンバー利用はまだ無理
・・・ここまで熱く語りながらも、マイナンバーを活用した医療費控除は、まだまだ課題が多い。本格始動は随分先だと思う。まず、マイナンバー法を変えないと、不可能じゃない?もっとフランクに使おうよ。色々、誤解されているマイナンバー。(誤解されている点をまとめよう。宿題だ)
制度も相当窮屈にきちんと考えられているし便利だと思う。
会社に副業がバレるなんていうのは、マイナンバー以前に確定申告書の書き方が悪いの。マスコミに煽られてるんだよ。
マイナンバーは政治家の思い付き2000円札みたいにならないようにしようよ。私が知ってるだけでも数十億円の税金を投入されているので・・・