そうだ、裁判所へ行こう!

4/21 裁判の傍聴に行ってきた!

1、なんで今更 裁判所見学かというと

4/18には、神奈川で弁護士先生と一緒に勉強会、4/19は東京で税務訴訟の勉強会に参加。難しかったけど、おもしろかった!

税法をこじらせると、最終的には裁判所で判断されるんだけど、ではその裁判所ってどんなところかよく知らない。見たみたいなぁ。連続して裁判所の話を聞けて、興味が湧いた!仕事もないし、そうだ、裁判所へ行こう!

最高裁は、たまにしか傍聴できないみたいだから、調べてから行ってね。次回は29.6.29のAM10:30~。強盗殺人ほか、というなかなかの凶悪事件の弁論。

永田町下車、最高裁。

平成29年4月21日 午後1時30分 平成28年(行ヒ)
第14号
特別支給の老齢厚生年金決定取消 判決 第二小法廷

その後、テクテク20分近く歩いて地方裁判所だ!

所名 東京地方裁判所  民事第2部
日時・場所 平成29年4月21日 午後2時40分 東京地方裁判所2番交付所
事件名 大間原子力発電所建設差止等 平成26年(行ウ)第152号
備考 <抽選>当日午後2時40分までに指定場所に来られた方を対象に抽選します。開廷時間は午後3時00分です。

どっちも、たまたま明日だからってことだけなんだけど・・・行列だったりするかな?行ってきたよ!

今回の記事はネット検索にかからないようにしています。以下、ゲンパツに関する内容はありません。

2、まずはランチ。国会図書館へ

12時過ぎに行ったら、まだ傍聴人の列には一人しか並んでなかったの。最高裁でランチしようと思ってたんだよね。守衛さんに聞こう。

私「あの~ランチしたいんですけど、どこから入るんですか?」

守「えっ!食堂は職員専用ですけど!?」

・・・え~そうなの?ガッカリ。ここまで来て普通のお店の飯食って帰るなんて小野寺の名に恥じる!ということで(意地で)向かいの国会図書館の食堂でランチ。

国会図書館 通用口

ここからは入れませんから~と言われ、ぐる~っ周り、超焦ったよ。国会図書館には、かつて職員時代に「ブルーマップ」閲覧に来たんだよね。会員カードを作るの時間かかったんだよ・・・今日は会員カード持ってこなかったから、無事にするりと入れるか・・・

食堂だけなら

ところが、食堂だけの人はするりと入れる!ただ、荷物は貴重品など以外は100円ロッカーに入れるよ。100円は戻ってくるよ。

大至急エレベーターで6階の食堂へ。ランチとかもあるけど、時間がない!時間がない!と慌てて食べた。昭和の食堂って感じでいいね。お茶やお水はセルフサービス、下げ膳も自分たちで。

食券売り場にない、一品料理やご飯単品などは、カウンターで現金払いするよ。

慌てて食べて、12:40の整理券配布に間に合い!人数が多くても早いもの勝ちではなく抽選なので、滑り込めばセーフよ。

3、いざ!最高裁判所へ

最高裁判所 傍聴人列

そんなに傍聴希望者もいなくて、全員傍聴できたよ。整列して整理券と引き換え傍聴席券をもらえる。裁判所の腕章をした方々に連れられて、最高裁判所の中へ脇の階段から入る。あー、正面から入りたかったなぁ。

ここからは写真NGなのでした。

ロッカーに筆記用具と貴重品以外の荷物を入れるように指示され、特にカメラや携帯・スマホは必ずしまうように!との指示あり。ちなみに、ロッカー代は無料。

荷物探知機に筆記用具と貴重品を通し、人間も金属探知機?をくぐり、無事にパスした人だけが最高裁判所の傍聴を許される!

なんか、すごく厳粛だったよ。それに、最高裁判所は新しくしたみたいで、床やら壁やら天井やら、きれいだった。で、全然人の気配がないのに、こんなに広くてもったいない。ちょっと寒々しかったな。

待合広場で時間調整、首都高を見下ろし、首都高の向いの国会図書館を眺める。

職員さんに無断でトイレには行っていいみたい。私も見てこよっ。女子トイレには、水のみ機があり、クスリとか飲む人はここで飲めるね。トイレは新しくてキレイ。車いす対応トイレもあり。ウォシュレットまでついている!荷物掛けもあったけど、荷物持ち込めないよね。

キョロキョロとしながらトイレを出ると、丁度案内が始まった。大理石(かな?)の階段を上り、アメリカ映画とかでこんな階段みたよな~、とか、ヨーロッパのお城みたいでここで結婚式したら儲かるだろうな~、撮影現場として提供したらお金になるかもなぁ、なんてくだらないことを思っていることはおくびにも出さず、すまし顔で移動よ。

小法廷というところへ向かう廊下は、絨毯!おお!勿体ない!

法廷は、劇場みたいだったよ。全席指定で席替えNG。シートも広く座り心地もよく、足元も広い。ひじ掛けもしっかりしてる。薄い茶色を基調とした劇場、ではなく法廷は厳粛で、オレンジがかった間接照明がものものしさを演出してた。空調も丁度良く、よく眠れそう。

最高裁判所

傍聴席に座り、後ろを向くと、でっかい掛け軸が。なんぼするんだろ。

開廷時間が近づくと、職員の方が「慣例として裁判長が入廷・退廷される際にはご起立いただいております。ご起立が難しい方は、着席のままでかまいません。」とのこと。法廷内でガムを噛んでいた人は、開廷前に注意されていた。

段々、法廷内に法律家っぽい人たちがポツポツと入ってきて、よし、これから私は日本の法律を守る制度のトップを目の当たりにするんだぞ、刮目せねば!!と気合が入ったのであった。

4、最高裁判所 開廷・閉廷

最高裁判所の裁判長は、正面のでっかい黒く重厚な扉から入廷された。しかも、自動ドア。自動ドアよ!!

ヨボヨボのじいさんたちが出てくるかと思いきや、50代くらい。普通の人たちって感じ。公務員だから定年があるんだよ、と後から教えてもらった。

立ち上がり、一礼し、座った。さて、しっかり書き留めるぞ、とメモと鉛筆を取り出す。

裁判長「主文。国の勝ち。裁判費用は負けた原告持ち。閉廷します」

えっ

再度立ち上がり、一礼した。

えっ終わり??単なる屈伸しに来たんじゃないぞ。

ハンマーでコンコンとかもないし、弁護士たちの白熱した話し合いとか怒号とかは??

と思った瞬間にはすでに裁判長たちは退廷されていた。何人いらしたのかカウントする間もなく。

「特別支給の厚生年金」がなんなのか、しっかり予習してきたのに!

拍子抜け~。後から知り合った弁護士先生たちに見当違いの文句言ったら、「弁論見ないとつまんないよ」とあっさり言われてしまった。

これじゃあ、何を争ってたのか分からんじゃないか!私の税金だぞ、ちゃんとやってくれと思っていたけど、ちゃんと判決の理由はホームページに書いてあった。今は、わざわざ傍聴しなくても、民主主義が守られるようにできてるのねぇ。最高裁判所の裁判長は、国民が選挙でクビにできるからねぇ。

裁判所HP→http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/list2?page=1&filter%5Brecent%5D=true

5、地方裁判所

最高裁判所にはガッカリしたよ。次は地方裁判所へ向かう!偶然にも、地方裁判所でも事前に整理券配布がある裁判があると知ったので、行ってみることにした。

国会議事堂

国会議事堂を通り、20分近くテクテクと歩く。都会の真ん中が緑でいっぱいってところがいいよね。ほとんど公園だもん。

裁判所の中は、高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所が全部入ってる。入口で、傍聴希望者の並ぶ列があったよ。既に少し並んでいた。こちらも、早い者勝ちではないので、後で来よう、と中へ。

裁判所の中も、敷地に入ったらカメラNG。ただ、撮影がダメなだけなので、敷地内でスマホなどでインターネット検索しても大丈夫みたい。もちろん、法廷内では電源を切ったよ。地下には食堂があり、14時までランチ、17時から夜ごはんを提供しているみたい。すき家も近日オープンかも?ランチの写メとかもダメ。自由な雰囲気だからこそ、きちんとしないとね。

裁判所へ入るときには、荷物検査と金属探知機検査がある。最高裁と同じだね。ただ、荷物制限はなく、スマホも持ち込めるよ。

まずは1階の「本日の法廷予定」を綴ったファイルがあるので、パラパラ見る。

公開OKのものしか記載されないので、見放題!開廷する部屋番号と内容が書かれていて、自由に入ったり出たりしていいんだって。教えてくれる守衛さんもフレンドリーで、最高裁判所と随分違うな~。

ウロチョロして、高等裁判所の傍聴整理券をもらいに並ぶ。おおっ結構人がたくさんいるね。昭和のかあちゃんが友達と来てるってグループが多かった。他にも、ご本人の考えをもって来ている人もいたね。荷物のキーホルダーとか雰囲気で何となく分かるじゃない。

整理券配布終了時間になり、定員の81人以下だったので全員傍聴できます、とのアナウンスがあり、「(なんだよ・・・)」というガッカリ感をもらす人もいた。社会的な関心が高そうな裁判なのに、定員に満たない傍聴人か・・・という気持ちと、抽選に外れないという安堵と、両方なんだろうね。

最高裁判所の傍聴人の見張り係(?)のような人はおらず、まるで旅行ツアーのような雰囲気で法廷へゾロゾロと向かう。

高等裁判所は、照明は白、壁や天井は普通の公民館みたいな感じで、床は中学校の床くらいのおなじみのもの。絨毯じゃないんだね。傍聴席も公民館ぽく、狭くひじ掛けもちょっとだけ。同じ裁判所とはいえ、この格の違い!

傍聴人への指示などもなく、自由席。

東京高等裁判所

開廷時間になり、裁判長たちが正面のドアから入廷された。手動だったかも。

ことごとく、最高裁判所と風格が違い、ちょっと戸惑ったよ。

まず、被告である国側が、「資料を前日に出さないで、せめて1週間前に出してよ」と裁判長に言いつけていた。やっぱり申告期限ギリギリに追加の領収書出してくるみたいなことはやめてもらいたい、なんて関係ないことを思う。全部やり直しだからね!!

裁判長はそれを受けて、「その通りですね。次からせめて1週間前には出してください。きちんと調査できませんから」と弁護側にやんわり注意していた。優しい感じの裁判長だったよ。

裁判は、原告の函館市側の代理人(かな?)の方が、A4の資料を早口で読み上げることから始まった。単調で、大事なことを言っているんだけど、早口すぎてついていけない。しかも棒読みだし。隣のキーホルダーをつけたおじさんは、最初の3分でオチていびきをかいちゃって、伝染して私も寝た。途中途中で起きるけど、話す側が変わるだけで、読んでるだけ。つまらなかったなぁ。

最後、裁判長が、今後の予定を決めるんだけど、国側の代理人(かな?)の「サシツカエ」「サシツカエ」(その日は差支えがあるので別日にお願いします、の業界用語かな?)が続き、なかなかスケジュールが決まらないところが面白かったよ。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。