税理士法26年改正は失敗 会計士税理士

税理士法は、平成26年にマイナーチェンジして、会計士が税理士資格を付与する場合には、あらかじめ研修を受けないとならないことになった。しょうもなっ!

私「税理士政治連盟が働きかけて会計士税理士をいじめてるみたいですが」

と聞くと、ほぼ皆様口をそろえて「平成26年の税理士法改正は失敗だ!」って言う。何が失敗なのかよく分からない。

だけど、政治家を巻き込んでまで優先すべき事項は果たして税理士法だったのかな?

1、会計士は税の専門家ではない

会計士会が言うには、会計士は税の専門家だから、会計士試験に合格していれば、税理士試験をパスしなくていいんだって。

専門家なら税理士試験の税法だって合格するでしょうよ。なぜ受験しない。

税の専門家たる会計士試験の租税法を見たら、別表調整メインで消費税と所得税もさらさらりと出題されていた。

ざっくり表面的に勉強してくれているけど、会計士が税の専門家と言えるのか・・・言えないでしょう。日本の税金は複雑で難しすぎる。

実際には、国際的な観点から、日本の会計士は税に詳しくないと公言してしまうと監査人としての仕事にならないから死守しているんだって。

そうか、仕方ないよねぇ・・・。日本の会計士にも世界で活躍してもらいたいし、日本だけ会計・税務分野で遅れていると思われて外貨獲得し損ねると困る。株価も下がってしまう。・・・会計士お願いガンバレ!

2、会計士のイラっとポイント

会計士は税の専門家じゃないから!なのに、全部知ってる的な事言う人いるの。税の世界は奥が深く、そんなに簡単じゃないよ!パーツパーツで知識を入れてすごいけど、どっぷり税法に浸かった基礎力が違います。ご無礼。

あと、税理士試験をディスるんだよ。休みあげたのに落ちたのかよとか、試験に何年もかかって、とか言うの。税理士試験は何年もかかるのが普通なの!

受験生のくせにこんなことも知らんのか、と受験したことないくせに言う。受験生なら絶対間違えないところなのに所長は知らなかったんですか?と後日、仕返ししたったよ!ざまみろ!

まだらな知識だから、良かれと思って教えてあげると、「その程度知っている!」とキレてくるところ。その程度も知らないんだな、と何回も思っているから話してるんでしょ!もう、教えてあげないからね!心配して言ってるのに。

上場会社と中小会社をごっちゃにして考えている時があって困る。ざっくりすぎて困る。数字が小さくてやる気でないなら、税理士資格を返せ!

パソコン操作でモタモタしていると、すごくイラつくみたい。まったくもって申し訳ない。組織で教えてくれないのが会計事務所だから、ごめんなさいだけど理解してもらえると有り難い。

「知らない」と言えない。(これは税理士も、だね)

まぁ、かつての会計士所長への文句でした、はい。今日はこのくらいに。

3、会計士を頼りたいところ

会計の専門家は会計士。中小の税務会計だと、税理士が便利。税理士がいっちょまえに上場企業の監査を語るのは疑問ですよ。

M&Aとかの組織再編は、会社法のスペシャリストである会計士がいるとノウハウがありそうで安心するよね。

会計士の決算書を見る力はすごい、と思う。学ぶDNAが違うから、全然違う角度で見てるよ。だから、財務分析など、会計の専門家の会計士はすごいと思う。

会計士は高学歴で、上品で育ちがいいから接し方が丁寧だよ。英語もスラスラ。監査法人でビジネスマナーをしっかり叩き込まれている。

文章力や伝える力が高い。グラフを使ったり説明スキルの高さは真似できない。

組織力がある。会計士は大人数でチームで仕事をするので、上下関係で面倒を見合っているみたいで組織としての機能をよく分かっている。組織力という点では、ほとんどの税理士は会計士に敵わないんじゃないか、と思う。

私は、決算書の見方や留意点などを、会計士に教わりたい。別の視点からのアドバイスは、ありがたいもん。

会計士と税理士とでは、求められるスキルが違います。お互いから学べばいいと思う訳。

4、税理士と仲良くしてもらいたい

華やかな世界にいた会計士は、税理士界へ落っこちてくると、地味な世界に幻滅するみたい。で、税理士をしけてるなぁと思うのか税理士会に来ないよね。

税理士も悪い。

平成26年改正のように、会計士を受け入れる体制を整えないで会計士批判ばかりする。育ってきた遺伝子が違うんだよ。同じ遺伝子ばかりでは、発展がない。会計士にももっと、税理士会へ参加してもらって会計のことを教わりたい。恩返しに税法や実務のミスポイントを教えてあげられる。

税のことは、経験が浅い最初は、税理士に教わればいい。何年も経てば、努力の違いで左右されるから、税理士業務の能力に遜色ないよ。最初の数年は情報収集すればいい。喜んで教えてくれる税理士が多いよ。

だから、最低限の部分は何となくでも勉強しておいてほしいの。税理士登録時にそれをやればいいと思うんだよ、過去記事見てね~。税理士登録制度に文句→https://mina-office.com/2017/06/27/zeirishi-touroku/

5、会計士受験生を増やそう

会計士も受験生が減ってしまうのは、仕事が大変なのに出世できる人が限られてて、あんまりうまみがないってバレてるからじゃないの。会計士は、税理士と違って、30代以降になってから採用ってことがないし、会計士として監査だけで独立して食べていくには茨の道なのでは。

このままじゃ、会計士業界もジリ貧だよ。だったら、税理士という受け皿を使ってよ。会計士として10年ほど頑張ったら、税理士になればいい。ラクじゃないけど楽しいよ。

税理士の数も減っていくし、共生してもらえるとありがたい。(あっでも税法の勉強はちゃんとしてくださいよ)

税理士業も楽しいよ。会計士税理士は、監査法人と税理士業界と、2回も違う世界が見れる。羨ましい。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。