小遣い減額の不服申し立て

29.7 東京青税では、全3回の不服申し立ての勉強会があったよ。難しかったけど、伝える力が身について、ためになった!

不服申し立てを行うこと自体、あんまりないんだろうけれども、不服申し立てをして納税者救済の流れを学ぶことでビビらなくて済むように、という勉強会。

論理的な思考を身に着けるため、今回はお題をくれて疑似不服申し立てを作成し、提出するとアドバイスして受講生に公開してくれるという特典付き!

例えばこんなお題であれば、以下のように不服申し立てを作ってみる感じ。

妻より小遣い減額の更正処分を受けた。どのように不服を申し立てるべきか?

1、小遣い減額不服申し立て

妻が行った、夫の毎月の小遣い減額更正処分は、次の理由により適正ではないので処分の取消しを求める。

今回の争点は、小遣いの増減の根拠は何かという点である。

妻の更正理由は、将来不安から老後資金の増強のために夫の小遣いの削減をすべきという理由であった。

確かに、年金制度は現状のままだと不安定であり、夫婦二人きりで子供に頼らずに生活するための老後資金の貯蓄は大切である。

しかし、貯蓄のためという理由から、夫の小遣いを削減するのは夫の労働意欲を低下させ、総合的な家族の幸せの追求という本来の目的を欠いている。

そもそも、貯蓄を増やしたいのであればまずは収入の増加を先に論ずべきである。小遣いを削減することにより職場の人間関係悪化や、労働意欲の低下により、給料が減らされてしまえば本末転倒である。

したがって、夫の小遣い削減と老後資金の増強との関連性とは別に議論すべきである。よって、小遣い削減更正処分は取り消すべきである。

2、家庭の場合は代替え案を

オリジナル追加として、代替え案を提供すべき。

現実問題として毎月の手取りで毎月の生活費がまかなえないのであれば、生活費の使途を考え直すべき。妻のやりくりに感謝しましょう。お金を妻に任せきりにして夫は自分の小遣いにしか関心がないという状態は良くない。最悪なのは「お前が生活費を使いすぎ」という発言で、事実であってもなんとしてでも飲みこんで言葉に出してはならない。

保険の見直しもいい。子供の塾代は爺婆にお願いできないかとか、学費は奨学金制度を利用するなどで一時に大きい金額を負担することを回避することができないか?家計の中で、普段使わないのに払っているものが含まれていないか?予測できる臨時出費を予算に組み込んでいるか?リタイア後の住まいはどうするのか?

話し合ってみたら?

3、妻 最強説

女性の不安の多くは、将来の予測がつかないことの不安だったりするんだよね。実際にいつ・いくら不足するのか、将来の生活費として今から経済的合理性のある生活をしようとか、具体的に話している内に女性は安心してくるということが多い気がする。(家計費の開示請求をすると、小遣い減額制度自体の議論がなくなることがあるけれども、その場合は追及は避けましょう)

そんなにやりくりしてくれているんだ、の一言で解決することもあるし。

だいたい、亭主は妻の話なんか聞いてないからね。バレてるよ。

実際には、妻に理屈など通用しない。

一般的に女性は、役所と違って、公平性や解釈の観点から理屈が通らないものと考えた方が平和よ。

 

関係ないけど、我が家では、小遣い制度はないのでこのような攻防はないよ。

今までに数回、なんでもない朝起きたら、「主婦にも休日を」メモを添え書きしてダイニングに1000円札が置いてあったことがあり。夫の鑑としかいいようがない。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。