29.8.7 東京地方税理士会と政治連盟と共催の、AI・ビックデータ・IOTの研修会に行ってきた。@桜木町
AIが便利なのは分かった。
ビックデータやIOTで有効な経済活動や生活に役立つことも分かった。(過去記事)AI・ビックデータ・IOTの研修 → https://mina-office.com/2017/08/11/ai-bigdate-iot/
だけど、どこか気に入らない。多分、モノ扱いされているところ。
・先読み出来る社会へ
ビックデータ、IOTで平均値がとれるから、消費行動が分かってしまう。別にいいよ。個人ごとの活動が把握される訳ではないから。
だけど例えば、「女性ってこうだよね」と決めつけられるのはイラリとするんだよ。しかも相手が機械でしょ。
家族や友達ならいいよ。「好物だからお土産に買ってきたよ」は嬉しい。その時、それを食べたい気分じゃなくても、だ。
でも、機械に先読みされて「そろそろ食べたいんじゃない?」と言われるのはムカつくわけ。広告主にムカつく。
知らない人に私の消費行動を推測されるのはイヤだな。
・・・まぁ、今でも「妻 プレゼント」なんて単語が検索される時代よ。自分の頭で考えろ!検索履歴で儀礼化していることがバレてるよ。
だけど、歯磨き粉とかペーパー類とはどうでもいい(失礼)のは、自動で揃えておいてくれると助かるよね。だから、AIとかIOTについて、なんでも反対ではないんだけど、自分で選びたい。
・監視社会を懸念する人も
オプトアウト制度とかいう、自分で情報提供を選べる制度があるんだって。それやり出したら、個人の考えを尊重できるけど、データが偏っちゃうよね。
いくら、「個人を特定できない」とはいえ、疑い出せばキリがない。なんか知らない内に時代が進んじゃってた感じで、浦島太郎状態で慌ててる。私だけ?
消費行動を監視されているようで、情報の所有権がよく分からないままだし、どう使われているのか分からない(だから私はあんまりクレジットカードは使いたくない)し、だからといって後回しにすると国際社会から取り残されちゃうという心配も分かる。
どうすればいいんだろうね?うーむ。
・情報の格差拡大
ビックデータの取扱いで安心できるのはやはり公的機関だと私は思う。営利目的で売れないし。一方で、行政のためなら利用できてしまう。
だから、納税者からの話を聞いて、納税者有利に税務申告をしても、後出しの課税庁の情報により税務否認されることが益々増えるよね。
そんなことになったら、税理士が安心して納税者有利の申告が出来ない。安全無難な申告になっちゃうよ、だって加算税を負担するのは納税者なんだから。
そうなったら、納税者がわざわざ税理士に税務申告を依頼する?税務申告は、自動でよくなる。税理士報酬は浮くけど、結果として課税の公平性は守られるの?
みんなが不要と思うなら、税理士資格が無くなるのはいい。完全賦課課税でもいいじゃない。でも、ちゃんと納税者の権利が守られるきちんとした税法を整備し、その後も適正な税務処理が行われることが担保されるまでは税理士資格は維持してもらいたい。
・IOTはどこまで?
センサーで管理されるのは便利だけど、嫌だなと思う範囲が人によって違うんだよね。
人口が減るから、どうしても機械に頑張ってもらわないと、という流れは分かるけど、ベテランの経験・勘というものには実は裏付けがあるんで。それを数値化してしまって伝承の文化がなくなってしまうと、それはそれで寂しいね。
もう、ひとりぼっちで生きていけるようになるね。
・どんな社会がいいの
こんな時代が来る!こんなに便利になる!という講師の将来像の話を聞いた。未来を聞けば聞くほど、テンションが下がったのはなんでなんだろう。
無駄も必要なんだよ。
時間をいかに有効に使うかも大事だけど、なんか違和感がある。
なにが、ですかね。