29.8.9 軽減税率についての勉強会に参加。
神奈川青税シンポジウムで、みんなで軽減税率について考えようの会。
神奈川青税のみんなは、軽減税率に反対。ちなみに、税理士会でも反対している。
私は、軽減税率に反対ではないんだよね・・・もう、結論が決まっていて困ったよ。
・軽減税率しょうがなくない?
論文作成にあたり、調べてみた。
軽減税率は、色んな方法の中から渋々選ばれた感じ。
5年ほど前からずっと議論されてきて、決まったことなのだから民意なんじゃないかな?
みんなで長期間話し合って決めたことなら、納税者の意思表示なんじゃないの。だとしたら、軽減税率に反対する理由が私にはないよ。だから、私は軽減税率には、反対していない。
てか、10%に反対っていう人、いる?生活必需品の一部を8%に据え置きにするなら10%の値上げもしょうがないよねって思ってるんじゃない。
それ、1つ目を断ったら2つ目をOKしやすいというドアインザフェイス的な心理を使われてるんじゃないの。
ちなみに、東京地方税理士会では、「複数税率」に反対していて、なんとなくだけども、そもそも10%に値上げしたのにムカついてまーすって主張なのかなという気がしていたが、(29.8.21追記)10%増税には賛成なんだそうです。
・給付金制度がよかったのに
当初、10%に消費税を値上げするのは、消費税が8%になる前から議論していた。消費税が5%から8%へ値上げするときに、既に軽減税率の導入を話し合っていたらしい。
8%へ値上げする時に、財務省も単一税率にしたいと考え、複数税率は導入されなかった。
財務省は、複数税率にはずっと反対していて、当初から低所得者へ差額分を給付しよう、その給付事務についてはマイナンバーを利用すればいい!メデタシメデタシ。
と言っていた。
しかし、消費税8%へ値上げにあたって、一部の低所得者層に臨時福祉給付金を給付したのがバラマキとか文句言われちゃった。しかも、マイナンバーの完全制度化前に給付したから、各個人への通知・申請が必要になっちゃって事務負担考えたら、コストかかって何やってんの状態になったんだよ。
給付金というやり方は、民意に沿ったベストではないと国側が学んだんじゃないの。
(29.8.26追記:軽減税率は既に税制抜本改革法で確定していた。)
・給付金ではなく軽減税率を選んだ理由
今、マイナンバーも、付番はしたけど銀行預金と紐づけできてない。
多分、財務省はマイナンバーで所得捕捉や扶養関係、還付銀行を抑えて、自動で振り込みするシステムにして軽減税率を阻止したかったんだと思う。
けど、民意はそれを許さなかった。だから、軽減税率になっちゃったんだ、というのが私の認識。
ま、しょうがないよ。官僚や政治家の思い通りにいかなかったところが、割と評価できるなぁ、なんて思い、軽減税率はしょうがないと思っている。
(29.8.26追記:軽減税率は既に税制抜本改革法で確定していたのだけど、いきなり軽減税率導入には反対が多かったから、軽減税率導入までの間は給付金にすることにしたんだって。)
・自分の都合で反対してない?
税理士会「軽減税率は低所得者層の救済になっているとは思えない」→ 給付金以外の代替え案はあるの?
税理士会「事務負担が増える」→ 会計ソフトを活用すれば、そんなことなくない?適用品目は一部だし。
そもそも、「事務負担が~」なんていうことが気に入らない。税理士の仕事が増えるから反対しているのかな、と思ってしまう。そんなに増えないって!納税者の意思決定なら、工夫していこうよ。まぁ、顧客がいないから危機感がない、と言われればその通りだけど。
だいたい、交際費の消費税の課税非課税の判定だって、申告書作成前に元帳見て摘要見て「香典は非課税」ってやってるじゃん。あれと同じじゃない?
インボイス見て確認しないと!という自負は分かるけど、実務的に事務負担膨大になるというのは、どういう状況を想定して言っているのは分からないな。私がアホなだけ?
でもさ、税理士の都合で軽減税率に反対する、というのは正しいと思えないんだ。
・軽減税率はいずれなくなるんじゃない
いずれ、マイナンバーがみんなに受け入れられる日が来れば、軽減税率制度も廃止になるんじゃない。
そんな日が来なければずっと続くけど・・・。それは、複数税率が増えて適用品目が増えるということか。やばいですな。
軽減税率は、ピンチヒッターとしてならいいけど、ずっとはやめてね!