30.1.26 政府の考えている、所得税の税制改正ってマジでやるの?ジョークでしょ。きっと、「世論の結果、とりやめます!政治家は国民の意見を重視しますから!」の前振りだよね?ね?
実施は平成32年以降を予定しております。まだ、議論の余地あり!
・所得税改正の内容
ざっくりというと。
給与所得控除を誰しも10万円引き下げます。
給与収入が850万円以上の人の給与所得控除は引き下げます。でも学生を扶養している場合や家族を介護している場合には適用除外として今まで通りとします。
公的年金控除も誰しも10万円引き下げます。
年金収入が1000万円以上の人の公的年金控除を減らします。
青色申告特別控除65万円は10万円引き下げます。電子申告をすればご褒美で10万円増やします。
その代わり、基礎控除は10万円引き上げます。お金持ちの基礎控除は減らします。
・・・と、大綱を読んだ私のまとめ。
(関連過去記事)H30税制改正大綱の感想 → https://mina-office.com/2017/12/20/h30-taiko-kansou/
全然フリーランスの減税と思えない。電子申告すれば55万円ではなく65万円の控除を認めるから基礎控除アップと足し引きすると10万円の課税所得が減税だっていう話?単なる電子申告へのインセンティブってだけなのに恩着せがましい。
・給与所得控除
850万円は高額所得者でしょう。
ところで給与所得控除とは、経費の概算控除って考え方なんだって。
ならばなぜ、学生を扶養しているとか介護を必要としている家族がいるかによって給与所得控除を増やしていいのか。
分かりにくいところだけど、家庭環境や人的控除は、所得控除で行う、というのが所得税のルールなのね。
なので、家庭環境によって給与所得控除を減らそうという発想は、税の専門家なしで議論している。だったら、他の所得でも同じようにしてよ。なぜ給与所得だけひいきするのか、説明できないよね。
まぁ、現役世代にすり寄った政策なわけです。
・公的年金控除
公的年金控除を10万円下げて基礎控除10万円上げるのは、結局同じだから意味ない。
で、年金収入のほかにアルバイトしているケースもあるよね。年金だけで暮らせない人も多数いるわけで。給与所得が10万円アップし、公的年金雑所得が10万円アップし、見合いの基礎控除が10万円アップしたところで、結局10万円の増税となってしまう。
これは本意ではない、と年金と給与がある場合には「年末調整で」所得金額調整控除として10万円を戻すらしい。つまり、今まで通りで増税なし。
なんじゃそりゃっ。
年金受給者で、年末調整が必要ない程度(年収100万円とか)にしか働かない人もいるんですが、それはどうするの?確定申告せよ?
給与支払者に年金の源泉徴収票を渡せと?例年、翌年の1月中旬にならないと年金の源泉徴収票は送付されないので、下期の源泉納付書に間に合わないじゃん・・・。
これは、事業主としては絶賛やりたくない仕事ですね。年金受給者の勤務シフトを減らして調整するケースも出てくるかもしれない。
どうしてこういう、現場を無視した制度を作ろうとしたのか、理解できないよ。
年金収入1000万円以上の人など、見たことないけど?年金収入400万円で控除は打ち切りでいいよ、400万円以上もある人は少ないから確定申告義務があるんだからさ。
年金受給者は、今までの日本に大きく貢献してきた人たちなので、増税はよくない。
確か、富裕層の年金受給者に税負担をお願いしようという趣旨だったはずが、庶民の年金受給者にも影響するシステムになってしまった。これは断じてよくない!
・事業所得、不動産所得
青色申告特別控除が55万円に減らされちゃう。
電子申告すれば65万円控除にするって、行政の都合優先のシステムに、納得できない。
パソコン使えない人だっているよ。65万円控除の人すべてがお金がある人ばかりではない。やっと、やっと暮らしている人がいるんだよ。減価償却や借り入れの関係で、お金はなくても税金が出るというケースはよくある。
売掛金が回収できないのに納税期限がくることもある。
65万円控除を使う人であれば、青色申告会や激混雑の税務署や税理士経由で電子申告できるとは限らないよ!平日は本業で走り回っている事業主、借金まみれの超高齢不動産オーナーが、日本にどれだけいると思っているんだぁぁぁ!
でも、事業主の方は電子申告を頑張りましょうね。自分でもできるよ。今よりきっと、さらに簡単になる。
年金収入が120万円あって、事業所得がある場合には、どうなるの?電子申告しなければ、10万円の増税ってことよね。
逆に、例えば年金が110万円以下で自宅の2階をちょっと貸し付けて、不動産所得の青色申告特別控除10万円の人は基礎控除だけがアップなので減税。よかったね!
・基礎控除の段階的消失
基礎控除は生活最低限非課税だから、これはアカンですね。
だから、所得控除は金持ちもプア層も一律の税額控除として、計算した税額から一律25,000円(数字は適当)を控除する、という方式がいいと私は思うんだよね。
税額控除方式の問題点として、「いったん税額計算しなければならない煩雑さ」があるらしい。うーむ。それは考えていなかった。
けどさ、一旦税額計算するのもいいんじゃない。どうせ目安表とか出るでしょ。大丈夫だって!
・結論
とりあえず、給与所得控除と公的年金控除から10万円ずつ減らすのはやめましょう。プア層も関係してしまう税制改正はよろしくない。生活不安だけが募っちゃうから。
給与収入850円以上と年金収入400万円以上の方には税負担をお願いしましょう。
富裕層の年金受給者に対して税負担をお願いしたいのであれば、年金の支給停止を給与収入だけではなく他の所得も合算した金額とすればよいのではないか。
基礎控除48万円はいいと思います。
・・・という訳で、平成30年税制改正大綱に対する文句&ご提案を申し上げました!きっと、みんなが意見を出せば、もう少し国民に寄り添った改正になっていくと思う。