30.4.23 東京地方裁判所へふらりと行ってみたところ、法人税法違反の刑事裁判があったので傍聴してきました!わたしって持ってる!(こういうところで使い果たしてどうする)
平成25年特(わ)第302号
途中からの傍聴となるので、細部については確認できないため記事では公開せずとしたわ。
弁護人が80分ほど、被告(税法違反疑惑というのか)に尋問。その前には、検察側が尋問していたみたいだったけど、見逃しっ。再放送しないかしらん。
・本日の論点
本日の法人税法違反の係争では、
売上計上漏れ(売上除外疑惑)
経費の計上誤り(架空経費疑惑。ではないと思うが)
別会社の設立清算の目的(脱税目的疑惑。ではないと信じるが)
が論点だと思ったけど、検察側の質問は、ちょっと意図が分からなかった。
きっと、他にも論点がありそうだけどね。もう5年も裁判やってるのよ。(インターネット情報も参考にしたよ)
1、税理士関与
平成××年までは、弁護士の紹介で税理士に法人税申告書を記載してもらい、税理士の署名押印があった。
平成××年に大がかりな税務調査があり、資料はすべて確認してもらい、まっさらにしてもらうことを希望した。その際に、国税庁職員に「」と言われ、本人に伝えた。その後は弁護士(資格有り)に法人税申告書依頼を行い、提出していたようだった。
弁護士は、法人税申告書には署名押印をしなかったように聞こえた。社長は、「中身など見ていないが、サインをした」とのこと。
2、質問がないから大丈夫か?
税務上の致命的な判断は税理士から何も聞かれなかったから問題になると思っていなかったようだった。(コワイ)
検察からは、決算書についての言及「」もあったみたい。表現が難しいけど、「見づらい決算書」だったのかもしれない。実物を見ていないので、あくまでも私の印象では、という話。
3、修正慫慂
起訴前、拘置所(留置所?)に元検察官(か?)の弁護士が修正申告書を持参して来て、「」と修正慫慂されたとの発言あり。修正申告にサインしたように聞こえた。証拠は見ていない。
弁護士の方針とそぐわずに契約を解消した、僕の裁判なのに!とのことです。
4、税務調査と伝言ゲーム
国税庁職員とのやりとりについて、「」と言われたからOKと言っただけ、との話。
途中で税務調査の責任者が変更となったので、変更以降は方向がガラリと変わってしまったようだった。
国税庁の人は、悪気はなかったんだ、との発言。本人が言うくらいだからきっと変な調査ではなかったんだろう。
色んな人が担当するので、伝言ゲームみたいになっちゃったんだろうなぁ。
5、教訓
税務実務は普通の感覚と相当ズレているという認識が必要だな、と思ったわ。
今回の場合、アレソレの事情があっても、個人の収入なのでは、という話もあった。
・・・。途中からの税理士チェンジの場合、概要こそヒアリングするけど、全部の取引についてイチから全てをチェックする訳ではない・・・。税務調査官ではないので、決算書の数字に違和感がなければ、スルーしてしまうよ・・・。
社長は、うんうん、というけど殆ど聞いていないという事実。
裁判になると、「○○税理士が~」(責任逃れという意味ではなく。責任転嫁は不可能なのであしからず)という話になるんだなぁと改めて。
6、感想
ふと、税法の裁判については税理士を呼んでヤイノヤイノやった方が早いんじゃない、脱税の意図確認の質問なんてコツがあるんじゃないの。
税理士会でも、法廷に税理士を、という意見もあるよね。
刑事事件については、制度だけは作っておいて若手に勉強会を強要(支部から人手を出せとか)することがないようお願いいたします。
不服審判所については、毎回の事件に税理士が入るべき。しかもちゃんと合格した試験科目を考慮すべきで、会計士や弁護士やOBや免除税理士の登用は限定すべきよ。