事業承継税制 特例承継計画

30.5.9 事業承継の計画が夢であっても、認定だけはもらっておいた方がいいらしいよ、の巻

税のしるべ 平成30年5月7日号によると、特例承継計画は計画変更がOKとのこと。

黒字の家族経営の法人は、早めに相続税対策をしておくべき。

平成29年までの事業承継税制は存在し、平成30年創設の「事業承継税制」は10年間限定の「新しい事業承継税制」だから「特例」と付くんだって。知らなかった!

・事業承継税制は税金の超後払い制度

事業承継税制について超ざっくり説明しておきますと、家族経営の法人株式についてとりあえず今すぐの相続税・贈与税の取り立ては待ってあげる、という制度。

家族経営の法人の場合、法人の株式を社長が100%所有しているケースが多い。

黒字経営の場合、高齢の社長が死んだ時に、換金性のない家族経営の株式について、どさっと相続税がかかる。

遺族には現預金がないのに相続税は現預金で支払わなければならず、法人を解散しなければならない憂き目になると困る。雇用されていた従業員が失業してしまうと国も困る。

だとすると、税制がちょっと悪い。なので、経営を継続するのであれば相続税について配慮しよう、というものが事業承継税制。

派生して、社長が死ぬ前に次世代が事業を承継できるシステム(従業員が安心して働いてもらいたい)を応援しようと、贈与税の納税猶予制度もあるのである。

国の雇用確保のためのエサであります。しかも利息はしっかり取られる。

・特例承継計画とは

特例承継計画とは、超テキトーだけど「相続税・贈与税の納税猶予制度を受けたい!」という宣言書と考えていいのだろうと。認定支援機関のサインが必要。

(中小企業庁HPより) → http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2018/180402shoukeizeisei.htm

・認定なしは納税猶予は出来ぬ。

特例承継計画を提出し、都道府県からの「いいよ!」(認定)がなければ、納税猶予制度は受けられない後出しは無理と思って行動すべき。※新法は後出し出来るらしい

噂によると、認定がおりるまでには少なくとも3ヵ月以上はかかるって考えておく方がいいらしい。

贈与税の非上場株式の納税猶予である場合には、贈与するタイミングは社長と社長候補者との話し合いがあるから、事前に「事業承継税制の後払い制度、受けたいです!」の認定をもらうための手続きはやりやすい。贈与する前に認定をもらっておかないと、納税猶予が受けられない。※新法は後出し出来るらしい

一方、相続税の非上場株式の納税猶予である場合には、社長がいつ死ぬか誰も教えてくれないので、相続開始してから家族の話し合い→代表権どうするか→株式は誰が相続するか、を話し合っている内に時間が過ぎ去っていき、特例認定を貰う前に相続税の納付期限が来てしまうことがないように、あらかじめ家族で話し合っておくべきね。

・非上場株式に税金をかける是非

家族経営の非上場株式は、株式市場があり活発に売買される上場会社の株式と違い、一般的に購入する他人がほぼいないのだから、換金性がない。すぐに現預金に変えられないのだから相続税を課税するな、という意見もある。

けど、それやっちゃったら「会社にしておけば法人にたくさんキャッシュを持たせても相続税なしで次世代に財産を渡せてしまう」ので、公平感に欠ける。という考えに基づいて、換金性のない家族経営の株式であっても一定のルールで相続税課税する、という仕組みになっているんだと思う。(この考え方は私見です。法律は変えられる)

・誰に相談すべきか

納税猶予を主とする事業承継税制を受けるためには、認定支援機関からの「指導」というものが必要になるよ。税理士の多くは、認定支援機関を行っている。私も認定支援機関だし!

顧問税理士が嫌な顔をする場合が多いと思うので、別の税理士事務所の認定支援機関に相談したらどうかしらん。お金かかると思うけど。

経済産業省HPより 認定支援機関一覧(私も載っている)→ http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/chushokigyo/nintei_shienkikan.html

非上場株式の納税猶予を受けた場合、毎事業年度ごとに「ちゃんと会社続けてるから納税猶予も続けてね!」というお手紙を税務署と都道府県(経済産業局)に提出しないと、納税猶予が打ち切られてしまうという罰ゲームがあるので。

納税猶予をやりたければ、この手続きを税理士に押し付けないで、毎年の届出を自社でやればいいわけです!単純に忘れなければいいわけ。すごい量の書類だったけど、平成30年税制改正で手続きも簡単に変わったと聞いた。

「顧問税理士に責任押し付けたりしないから」と説得すれば、顧問税理士も協力してくれるはずよ。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。