事業承継補助金とは(後継者承継支援型)

30.5.11 事業承継補助金(後継者承継支援型)Ⅰ型の説明会に行ってきた!

八王子にて、事業承継補助金事務局が開催した、事業承継補助金の説明会は、とりあえず私でも参加することが出来たわ。認定支援機関でもあるし、経営コンサル系も頑張りたいから行って良かった!

参加者はだいたい70名ほど、思っていたより多かった。

質疑応答の時間などもあり、基本的な考え方を把握することが出来た。私はレベルが上がった!

1、平成30年度 締め切り日

事業承継補助金 後継者承継支援型は、平成30年6月8日が申請日の締め切り。すぐじゃん!

M&A支援型は、平成30年は7月から募集開始。こちらも要チェック(5.15現在、まだ情報未掲載)

2、事業承継補助金 Ⅰ型とは

一定の細かい要件を満たす、事業を承継する事業主(経営者交代)の新たなチャレンジに対して、事業承継に関する費用のうち最大で2/3(200万円まで)をお国からドドーンと補助しちゃう、というもの。

解体を伴う場合には、上乗せ補助金が別途最大300万円!

3、手続き

平成30年は、6月8日までに、がっちり新たな取り組みなどの計画を立てて、私のような認定支援機関から「事業承継をきちんと考えています」という趣旨の確認書をもらい、(テキトーにやると認定が取り消される)申請書を提出する。

ここで、手続き記載に不備があると、ゲームオーバー!再提出できない。数日で申請できるようなものではないね。

といっても、手続きが完璧でも採用になるかどうかは争奪戦次第。加点要素、なんていうものもあるよ。

4、補助金申請からゲットまでの流れ

手続き書類一式をそろえて、期限までに申請する。

申請後、採用不採用のお知らせが来る。

交付申請を行い、交付審査がある。(相見積もり必要)

各種業者と契約締結をして完了報告を提出。

検査があり交付額決定。

補助金を請求して振込まれ。(資金繰りに注意!)

その後5年間の報告が義務

会計検査院からの調査にも対応するため証拠書類は5年間保存

事業が儲かったら補助金の一部は実質返却することになる。(税金に上乗せ。らしい)

なかなか・・・。難易度が高い。

5、事業承継税制 納税猶予

今回の事業承継補助金は、経営者交代タイプの説明会であったため、事業承継税制についても簡単に触れられていた。

事業承継税制の納税猶予制度については2要件、

①5年以内の特例承認計画を提出(認定支援機関の助けが必要)

②10年以内に贈与・相続により承継する

中小企業庁の人が応援に来ていて、「今は、納税しなくていいというだけですから」と何回も言ってくれていた。

そうそう。もう永遠に納税しなくていいような説明をする専門家も多いから、念押し助かるわ。困るのは納税者だからね。

6、補助金の制度趣旨

説明会に行って良かったわ。

制度を作っている側の話は、現場の私たちとは見る世界が違うみたいで、話の切り口が新鮮だった。公務員て頼りになるよね。霞が関で働いているのかしらん、世の中には頭がいい人がいるなぁ・・・と質疑応答を聞いていて思ったわ。一生懸命考えてくれているんだなぁと。

「税金が使われているのですから」とさらりと何度か話していて、そうだよなぁと改めて。

補助金申請の要件はなかなか細かく決められていて、事業承継をすれば誰でももらえる訳ではない。

個人事業を法人がもらうのは対象外であるので、M&Aタイプの補助金を検討すべきとのこと。

意外だったけど、個人事業同士の事業承継もOKというのが意外でしたわ。私は税理士だからなのか、事業承継と言えば「非上場株式の納税猶予」を思い浮かべてしまうあたり、個人事業が念頭になかった点がたいへん未熟でありました。

「補助金?とにかくほしい」な風潮は良くないよね。

しかし、補助金の創設当初は要件が緩かったのだろうけど段々申請や手続きが厳しくなってきていて、

①こんな事務手続きをこなせる力があれば補助金は不要なのでは?金持ち優遇か、という思いと、

②我々の血税なのであるから、ここまで頑張って証明するのが当然、

という思いとが私の中で綱引きしております。オーエス、オーエス。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。