30.11.07 某大学へ、国際税制の研究発表の傍聴に行ってきた!や~!面白かったわ。
研究内容はまだ非公開(作成中)なので、詳細はナイショ。
明治時代・戦後まもなくと、法人税の一部分について研究発表を傍聴している。
今回は戦後間もなくの法人関連についての研究発表だったのであるが、知らないことばっかりで面白かった!適時、解説があるため、分からないなりにも何となく分かる(気がする)。
時代背景と一緒に考えることや、関連法規から読み解く技術、将来的にはこうなったのだという結論。問題点の把握などなど。
検証の方法や、質疑応答などで、アカデミックな空気を感じ、満足して帰ったわ。無駄にチョコレートケーキを散財する。
・昔は外資を誘致
しかし・・・。
国って昔も今も、やってること変わりがなさすぎじゃないか!?
昭和の時代、どうにかこうにか外資企業が日本に来てほしかったことが分かった。しかも、その角度からそれを検証するんだ!?という発想にびっくりした。えー!そうだったの、という税制があったりして、それってありえんな~と思いつつ、時代背景の解説を聞くと、納得したりして。
私に基礎知識がなさすぎたけど、面白かったわ。充実した時間でした。
・今の国際競争力
さて、政府税制調査会では、国際競争力の観点もあってPEの問題(まぁデジタル課税に近い)、移転価格の問題(私には無関係)などを検討している。
今回は連結納税制度についても議論しているけど、あれって任意なのだから国際競争力に関係ある?
やはり、外資が日本に来ないのは、社会保険料の会社負担だよ。
法人税等を他国と比較してディスカウントしたところで、社保負担のコストを考えれば人件費が割高よね。閉鎖的な社会であるし。
そこまでして今の日本に外資を誘致するメリットってあるのかしらん?今回学習した、戦後間もなくの発想と変わりないように思えるけど、「国際競争力」の認識がズレてないか??
外国目線で戦っても、埋もれるだけなんじゃないか。むしろ、国内でもまれた日本風でドヤの方が競争できそうだと思うけど。
それにしても、過去から学ぶって大事ね。少し自分と違うフィールドの話って大事ね。
・国際進出に規模は無関係
最近ではスモールオフィス(個人経営やひとり会社)を推進!て簡単に言うけど、手軽に会社を退職させてバラ色の自営業、みたいに煽るのは良くない。価格の低下を招くよ。
起業ビジネスは相当横行しているのであるが、業者の言われるままにすれば事業がうまくいくわけではないよね。
個人経営やひとり会社だからこそ出来ることはあるし、国際競争力に会社の規模は関係ない。勝機があればやる!言われた通りにやってもうまくいかないよ!工夫しなくちゃならないね。
月並みだけど、やはり中小企業の良さは現場の空気を直に知れるところにあるよね。大企業って株主の顔色ばっかり窺って、エンドユーザーのニーズを考えていないな~と思うことある。
大企業批判ではありません。中小企業応援てだけ。
・タックスヘイブンN車
経営優先して、某N車のタックスヘイブン使った租税回避がダメだという主張ではありません。(11.08タックスヘイブンの子会社の所得申告漏れ200億円で50億円の追徴、国税不服審判所に審査請求。)
※タックスヘイブンを超適当に説明しますと、日本よりも法人税率の安い国に子会社を作り、そちらに経費をかますとあら不思議、親会社子会社合わせると税金が安くなるのです。という合法的なスキームのことです。(大企業だと30%ほどの実効税率らしい。35%ほどと思ったけど意外と安い。バミューダは17%ほどの税率らしいです。ほんとかしら)
租税回避といっても、ルール通りであれば問題ない、というのが租税法律主義の考え方(感じ方には個人差があるようです)。
まぁ、PE,どこの国で課税するの?って議論が必要だってことだね。
国際課税について、2020年には一定の答えを出したいらしく、日本が議長国だから頑張らなきゃっと政府税調で公務員が言っていました。
・ブランド力の維持
しかし、ユーザー感情はどうなんでしょうか。わたし、一口株主なのだけれども、嬉しくない。
「節税」と、「ブランド」「好感度」、どれを優先するのか。浮いた税金で設備投資や雇用維持しているんだからいい、という見方もあるかもしれないけど。
国内企業なのだから・・・という国民感情と、税法違反でもないのに何を感情的に騒いでるんだ、という専門家のハシクレの感情と、ゆれるわたし。
やはり、最も恐ろしいものは感情優先で調べもせずに世論が有罪判決を下してしまうということ。知らないのは、仕方ないよね。しかし、自分の目で足で見て調べて考えることが大事、だ!
だから、税理士業界も、普段から一般納税者との接点を増やすことが一番近い租税教育・無償独占の世論支持になると思います。