小規模宅地等の特例 家なき子は実際に住めば?

30.11.10 わたしはひらめいた!家なき子特例は、居住要件を付けるべきだ。

相続税の小規模宅地等という、相続によりゲットした自宅や事業用土地を80%お安く税金計算してよいという制度があります。

例えば、1億円の土地なのに、2000万円として計算してよろしいという、大盤振る舞い!

(貸付用不動産は50%)

小規模宅地等の特例は、相続税の税負担のせいで生活基盤である自宅や事業のための土地を手放さなくちゃならないと、問題がある、という制度趣旨からあります。

小規模宅地等の特例は必要!

一見すると超税制優遇に見えるかもだけど、都会に自宅があるとすぐに相続税の基礎控除は超えてしまう。なので、お金はないのに相続税負担がある、ということになってしまう。

で、問題視されるのは「ズルいんじゃね?」ってことなんだろうけど。

それは、家なき子特例のせい!

家なき子特例は、亡くなった方の自宅の土地をゲットした相続人(多くは子)が持ち家を持っていなければ、80%オフで計算してイイヨ!という特例だ。(相続人の配偶者が持ち家持ってたら適用なし。)

これは、住まなくてもよい、という点がよくないと思うの。

住むならいい。育った家だったりするし。けど、住まないのに相続税を安く計算することができちゃうってイマイチじゃない?

1億円を2000万円で評価するのはいい。住むなら。

けど、2000万円で評価し、1億円で売っちゃうのなら、1億円として相続税計算をすべきでは?

どうせ土地を売却するにしても、相続人が持ち家を持っているか否かで、1億円で評価するか2000万円で評価するかが分かれるのって、変じゃない!?

変だよね~。だから、家なき子特例は、居住要件を付けるべき。(相続税申告期限の後3年以内に住むならいったん納税猶予、という制度がいいと思うわ~)

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。