31.1.10 新聞みてたら、作家佐藤愛子が載っていた!新刊「冥界からの電話」の告知で。
作家の佐藤愛子さんというばーちゃんがいる。
わたし、作家の佐藤愛子が大好きで、エッセイをよく読んだわ。
新聞で偶然、目にした95歳の佐藤愛子さんの記事。
「相変わらずなンだ」思わず笑みがこぼれるよ。うれしい。
佐藤愛子は、サトウハチローの妹で、1967年には戦いすんで日が暮れて、という本で直木賞受賞。
エッセイだけでなく、血脈などの大作も執筆されたことは知ってるけど、
わたしのなかの佐藤愛子は、世田谷区太子堂の一軒家に住み、着物で暮らし、毎日キレてばっかりのオバチャン。
甥っ子に不動産を使用貸借にすればいいのに激安で貸しちゃって、娘のキョーコをいじり、孫は佐藤愛子そっくりのへそまがり。(のように本には書いていた)
自らを「大佐藤」と言ってしまい、わかいやつらにアタマにきて、年寄りにアタマにきて、同年代にアタマにくる、という、とにかく怒ってばかりのばーちゃん。
今回の記者からのインタビューで、
「今年の干支であるイノシシ生まれの佐藤愛子センセイ。さて、どんな一年に?」
との問いに
「生まれてから抱負なんてもったこと、いっぺんもないですよ。年が変わるといったって時間が勝手に進んでそうなるだけの話だから。」
という返答。
記者の締めは、
「この自然体がまた頼もしい」
…
抱負を聞いてンのに!時間にわたしを合わせるな、とでも言いたげなこの論調!
さすが、大佐藤ですよ。
古稀を過ぎて怒らなくなりました、なんてエッセイで書いてて、ああ大佐藤愛子もとうとう、なんて思っていたが。
全然へそまがりが変わってないじゃん!
佐藤のばーちゃんは、面白くへそまがりで、エッセイをワハハと読み終わったあと、数日後にじわーっと染み込む佐藤愛子の人生観、人間愛に触れることが多い。
わたしは佐藤愛子のエッセイの、オチを知ってる。なのに何度も読みたくなるのは、ワハハの後のじわーっまでがセットだからなのかも。