2019.7.10 「人間里山主義」を読む。
どうして他人と協力して何かを作り上げようと思ったのか。なぜそれが実現できたのか。
1、きっかけは1冊の本
富永一夫さんという、八王子の公園管理NPOを創業した方がいて。富永さんの書いた、「人間里山主義」を読んだー。
いわば、富永さんの哲学書、と言ってもいいかも。
富永さんとは、とある市の協議会で知り合ったの。私は、生産緑地をはじめとする農地税制についてセミナー講師を行ったんだけども。その時に、初めてお会いした。
少年のように目がキラキラしていて、60代とは思えない頭の回転とユーモア。おもしろい人だわぁ。
そして、FBで友達になっていて、本を出したと聞いて購入して読んでみた。その後、読書会にも参加したんだ~。
2、どうして他人と仲良くできるのですか?
マンション管理組合の会長を経て、八王子市の公園管理を行うNPOを創業。その後、後継者へNPOを事業承継した実話。
富永さんは、マンション住民という色んな人たちとお祭りを作り、まちの人たちと長池公園を始めとする自然公園を守り。
まぁ、とにかく色んな人たちを巻き込んで色んなことを作ってきたということ。
どうやったら、考え方や気持ちがバラバラの人たちと仲良くできるのですか?
本には富永さんの答えが書いてある。ビジョンの共有、という言葉でまとめるのは、適切かどうか分からないけど。
そんなの、富永さんだから出来るんだよ、と思いつつ、考え方はかなり勉強になりました。独自目線でびっくりする。
3、ワガママ国境線
どこまでも相手を尊重すれば、わたしはいつまでもガマンすることになるよね。
いつまでも私が主張すれば、相手がいつまでもガマンすることになるよね。
「ここからはガマンするところ」って国境線はないわけで。
侵略されたと思うか思わないかは、その人の感じ方考え方なんだろう。
4、話し合いで解決できるんじゃないか!
富永さんの本には、いろんな価値観・考え方の人たちがまとまって一つの目的に向かっていけた成功例が書いてある。
なかった視点が多くて、スゲーな!ってなったの!
でね。
私は富永さん哲学も踏まえて、やっぱり確信することがある!
「お互いをよく分かりあえば、ワガママ国境線が分かるし、もっとよいアイデアが出来るんじゃないか!議論大事!」
これ、こないだ中学生にも似たようなこと言った。が。
5、話し合いは行われない現実
そして。
そういう期待を他人にしたところで、確信に触れるような話って、誰もしないんだよ。
だって、空気悪くなるし。話を振ってもダメね。言いたくないのか言えないのか。考えていないのか。
多分、何にも考えていなくても、言われた通りにすることは誰しも嫌なんだよ。
よく分からない文句を付けられることってあるんだけど、それって「そのもの」に文句があるんじゃなくて、発言者自体に、とか関連する他のものに頭に来ていて駄々こねてるってことあるんじゃないかしら。
だから、「どういうところが嫌なのですか?どういうのが良いですか?」と理由を聞いても、答えられないんだよ。理屈ではなくて感情だから、「そのもの」に対する議論て深まらず、ただ却下されるだけだったりするんじゃないかしら。
「そのもの」に対する反論などであれば、話し合えば相手に問題点が分かるし、建設的な議論になるはずだ!
という私の純粋なお気持ちはあまちゃん、あまあま、あまちゃんなのだと最近分かる。(遅い)
6、人気取りゲームの現実
議論によりよりよいアイデアが生まれると思うんだよ。けど、冷静な議論はできない。
人は、好き嫌いで判断するんだ。だから、無難なイエスマンが増えて、結局、話し合いでは物事は解決しないんじゃないか?(悲壮感)
世の中は人気取りゲームだ!
なんとなく、納得させた気にさせて、自分が選んだ方向であるように見せかける、それが今のプロモーション・マーケット戦略。ノせられているのは、おもしろくないよ。
富永さんの「人間里山主義」は、共存をテーマに書いてある気がするの。支配的な考え方ではなく、森や木々のように、それぞれの個性を生かして譲り合って暮らして行こう(=人間里山主義)って書いてある。
うん、それがいい。
けど、組織が大きくなればなるほど、意思疎通は難しくなっていく。現在は時間的余裕がなくて、空気読み合いで表面的な話ばかり。意思疎通は難しくなっていく。
どうすればいいんだろう。こういうのって、もにょりと家で考えていないで、外に出ればヒントがあるんだろうなぁ。