かじか荘の夜明け

2020.10.31 栃木県日光市足尾町にお邪魔しました~。国民宿舎かじか荘に、夫を連れて宿泊。(11.16投稿)

足尾町には、泊まるところは2つしかありません・・・・。しかも通洞駅から車で15分ほどはかかるよ。バスも通ってないよ!

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かじか荘の送迎の運転手さんは、専門家だったようでかなり詳細な観光案内をしてくれた。

こんな山の中が、足尾銅山が活発だった頃は相当の街だったとは思えない。けど、道路沿いの林が平地なので、当時、ここは教えていただいた通り多くの人が住み暮らし、栄えていたんだろう。いまは栄華を極めた跡形もなく、勝者の面影もない。当時、様々な犠牲を払って経済を下支えした人々の息吹は、こうして現地で語ってもらえなければ、嗅ぎ取るのが難しいだろうな。

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リニューアルした宿は、バリアフリーでした~。きれいだったわ。新しい布団でぬくぬくと眠る。ぐぅぐぅ。

夫は、妻を起こすことはめったにありませんが、国民宿舎かじか荘では珍しく私を起こしました!

夫「あのさぁ・・・・。寝てるところ悪いんだけど」

妻「んあっ!寝過ごした?朝飯たべそこね??メシ」

夫「違うんだけどさ・・・・」

夫「星がきれいだから、夜明け前に声かけたんだ・・・・」

えっどうした夫!あなたに星を愛でるような心があったのですか

夫「あるよ!」

かじか荘からいいお部屋を割り当てていただいたようで、なんとベランダがあります。

ちょっと、良ければ見て、という夫のエスコートでベランダに出ると、おお~~寒いな~。めっちゃ星きれいじゃーん!おお~!

あ。

ベランダにめっちゃカメムシいる。

夫、踏むよ踏むなよ、夜空の星もいいけど、足下のカメムシが、足下~!

夫「ね!きれいでしょ!起こしてよかった~♪」

ほんと、星がいっぱいいた。あ、あの星は、夫が踏んづけたカメムシかもしれぬ。

見上げれば満天の星空、足下には満天のカメムシ・・・・。なんでわたしの旅はこうなるんだ。

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妻が二度寝している隙に、夫は夜明けを待って温泉へ。

夫「早朝の露天風呂、寒かったけどよかったよ~。山に囲まれて。」

夫「動物もいた」

え?動物見た!?

夫「ううん、鳴き声が聞こえたんだよ、キョエ~って」(喜んでいる)

キョエ~?そんな鳴き声の動物いないから!それさ~。動物じゃなくて人なんじゃないの。夜勤明けの宿の方が伸びでもしてたんじゃ

夫「えー!ヒトじゃないよ、野生動物だよ~!」

なんて鳴いたのよ?

夫「キョエェェェ~

ワハハ!

それはヒトだってば!

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かじか荘を後にして、私は夫を連れて足尾銅山鉱毒を契機に造られた足尾防砂ダムに行った。産業廃棄物を山に捨てた松木堆積場をはじめ、足尾銅山の煙害等で枯れた山々を見る。

人の都合で自然が失われた足尾の町に、人の力で緑を戻してきている。ニホンカモシカやシカ、サル、クマが松木渓谷に戻ってきたんだそう。

足尾環境学習センターがある銅親水公園には、野生の鹿のフンがたくさんあった。

私たちが訪れた当日は、山でクマ出没していたようで、現地の人はクマを名前で呼んでいた。自然と共存していくんだ。山に緑が戻って、負の歴史が終わり、町に夜明けがくるかも。

自然が戻ってきて喜ばしい反面、10年後には動物たちは、農作物を荒らし地元住民の生活を脅かす獣害と言われるんだろうか。ヒトは勝手なもんだ。

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足尾町には、野生動物が多いことを理解した!じゃ、夫が国民宿舎かじか荘の露天風呂で聞いた鳴き声は、やっぱり動物だったのかな?

帰宅後、インターネットで調べてみた。

・・・・You Tubeで聞いた鹿の鳴き声「キョェェェェ~!」だったわ!

夫「ほら、僕が言ったとおりだった!ヒトではなくシカの鳴き声だったんだ!」

妻は鳴く「キョェェェェ~!」

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。