コロナ期限延長の申告書・申請書提出期限 FAQ R2.12.15追加分

2020.12.18 令和2年12月15日に、国税庁より、コロナ延長に関するFAQが更新されたそうです。

松嶋先生のツイッターで知った。

たとえば、令和元年分の所得税確定申告書を、本来の申告期限より後の令和2年4月17日以降に提出していた場合、

青色承認申請書や消費税の課税選択のコロナ延長の期限は、申告書提出日とする取り扱いにするようです。(令和2年12月15日以降?)

〇 また、令和元年分の申告所得税等の確定申告書を提出する前に、他の申告書や申請書等を提出した場合は、令和元年分の所得税等の確定申告をすることができないやむを得ない理由があったとは原則認められませんので、期限後申告として取り扱われます。
新型コロナウイルス感染症の影響により提出ができなかった令和元年分の申告所得税等の確定申告書以外の届出書や申請書についても、同様の理由から、上記の期限までに提出していただく必要があります。

※ 例えば、令和3年3月1日(月)に所得税の青色申告承認申請書を提出した後に、令和3年3月15日(月)に令和元年分の申告所得税の確定申告書を提出した場合は、その確定申告書を提出することができないやむを得ない理由があったとは原則認められず、期限後申告として取り扱われることになりますので、ご注意ください。

〇  なお、特例猶予(注)の対象は、令和3年2月1日までに申告を行い納期限が到来するものに限られますのでご注意ください。

国税庁HPより

国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ 問1

→ https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/faq/01.htm#q1-1

ちなみに。

12月14日までに提出した分についての取り扱いについては、上記問1のFAQが提出されたことから、セーフなのでは。(と願うばかり)

たとえば令和元年分の青色承認申請書を令和2年11月30日に提出し、令和元年分確定申告書を令和2年12月16日に提出する場合には、確定申告書はコロナ延長期限内としてセーフであろうと思います。(申請書提出日の11月30日を提出期限とはしないであろう、という私見。12月15日にFAQが発表されたからです。)

コロナ状況下、悪意がない納税者に対し、税務署は意地悪はしないと思います。

各種補助金・支援金の関係で、なんでもアリだと世間から批判されたことを受け、悪意がある納税者取り締まりの観点からのFAQなのだと思います。

<あるべきコロナによる期限延長>

申請書は説明を受けてハンコ推すだけだけど、確定申告書は内容の説明と承認、作成が難しいから、申請書の提出日を申告書の提出期限とされるのは納税者に厳しい。所得税申告の提出を行うと、消費税申告期限も確定してしまうのも厳しい。なぜなら、消費税申告が終わるまで、所得税も申告できず、確定申告書の控えが出ないので、融資や給付金が受けられないから。

なので、青色承認申請書、消費税の課税選択や簡易課税届出書などは、各税目の申告書の提出日を提出期限とするべきである。

所得税のコロナ延長期限と消費税のコロナ延長期限は別にするべきである。(法人の法人税と消費税も同様)

救済措置になっていない。

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<納税者の方へ>

マジメにやりたいけどコロナのため税務署へ行けない・税理士と面談できないという状況の方は、あまり思い詰めないでください。

納税者の方は、税務署から「無申告ですか?コロナ延長ですか?」といったお手紙が来てびっくりし、遺書を用意して決死の思いで半年ぶりに電車に乗って税務署へ行く、ということは、なさいませんように・・・・。

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<同業者の先生方>

同業者の方は、納税者の事情により、「早く申告して控えが欲しい!融資が受けられなくて資金繰りショートする!」と言われることもあると思います。一呼吸おくほうがよいかと思います!(税務申告期限が事業を潰すっておかしいと思う。)

たとえば所得税申告・法人税申告を先に行い、消費税申告を後回しにすると、消費税申告が期限後申告になってしまうことがありそうです。ほかにも、課税選択届出書などの提出期限(コロナ延長期限)にご注意を。

申告書提出日までに事情整理しないと危険。税務署は納税者の事情は分からないから・・・・。

コロナ延長と書けば延長すると思っていたよ!そういうの、お知らせしてよ!>< みんなで協力して税務事務を支えあっているのだから!

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コロナ期限延長は、急に決まって対応しているからしょうがないけど、今から言われてもな~っていう局面が出てくると思います。

当時は言われたとおりに自粛要請に応じ、税務申告処理を自粛した事務所(スタッフの自宅待機)もあると思います。

あとから税理士事務所や納税者が税務不利になるようなことがないように柔軟に税務処理していただきたいですね。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。