2021.5.7 令和3年度の税制改正についてまとめました~。
財務省の税制改正資料に沿ってタイトル挙げました。おのでら注目ポイントもあるよ!今回は 2 資産課税。
いってみよ~。
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2 資産課税
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外国人に係る相続税等の納税義務の見直し
内容:就労等のために居住する外国人の相続税・贈与税の範囲について緩和。居住期間にかかわらず、国外財産に課税しないこととなりました。
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住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の拡充
内容:令和3年12月31日まで、非課税枠を最大1,500万円に拡充、住宅の面積要件が40㎡以上になりました。(合計所得金額1,000万円以下に限定。
合計所得金額1,000万円超~2,000万円以下の場合は住宅の面積要件は50㎡以上。
合計所得金額2,000万円超は適用なし)
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教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の見直し
内容:贈与者死亡時の残高について、相続税対象とし、2割加算の対象になります(令和3年4月1日の贈与より適用)。
適用期間が令和5年3月31日まで延長されました。
おのでらは、ここに注目!
★住宅取得等資金の贈与税非課税、令和3年末で終了か?延長か?
贈与税の非課税措置は格差固定化の観点から問題視されつつも、利用頻度の高い住宅取得等資金の贈与税非課税は、国内内需喚起の観点から、延長となる可能性が高いように思います。非課税金額や適用要件については縮小傾向がありえます。
→ 不公平だから、住宅取得投資金の非課税制度は直ちに廃止すべきだ!
★教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与の贈与税非課税は、メリットに乏しいです。
制度終了の可能性が極めて高いです。一括贈与検討の際には出口戦略を重視してください。
一括贈与した全額が非課税になるのではなく、限定された使途の範囲内で申告した金額が贈与税非課税になります。受贈者が一定年齢に達した際に、使い残した金額については贈与税が課税されます。受贈者が一定年齢に達する前に贈与者が死亡した場合には、未利用金額(管理残高)は相続財産に加算、孫への贈与の場合には2割加算の対象になります。
→ 教育資金・結婚子育ての贈与税非課税は、不公平だし、仕組みが複雑だし後で税務トラブルになるから速攻止めるべきだ!
例)相続発生時に相続財産の課税価格3億円で相続人が子2名のケース。(孫は1人)
<孫へ教育資金の一括贈与1,500万円を行った場合を考察>
管理残高1,500万円のまま孫が30歳になった場合、贈与税課税、
贈与税の実効税率24.4%。(贈与税額366万円)
管理残高1,500万円のまま贈与した者が死亡した場合、1500万円が相続財産に加算、
相続税の実効税率23.3%。(相続税の納税額の総額 約7,000万円)