康楽館。明治時代の芝居小屋 @秋田県小坂町

2023.9.5 秋田県小坂町の「康楽館」へ行って参りました~。

国の重要文化財・康楽館(こうらくかん)という劇場を見に行く旅をしてまいりました候。1910年に出来た芝居小屋が、今も変わらずに残り現役で活躍していると聞きまして。(休演日と冬季休業あり注意)

行くよっ。

小坂町(こさかまち)は、秋田県に所属しています。十和田湖の左側も小坂町です。へぇ~。小坂町の歴史も興味深いので、また別途紹介いたしますわ。

盛岡駅から花輪線とバスを乗り継いで到着して驚く。こんな山の中に華やかなエリアがあるってこと!

明治100年通りという名前の道路です。

劇場あての幟(のぼり)ってあるんだ~。劇団あての幟がタニマチらしきファンから送られてるのは見るんですけどね。劇場あてがこんなに並んでるってすごいですわね。

康楽館の前には、呼び込みの銅像がありまっす。

”さぁさぁ、にぎやかな呼び込みの声に誘われるがまま、東北一の芝居小屋「康楽館」をお楽しみください”

とあります。入ってみよう~!

大衆演劇は予約無しで入れます。康楽館は、定員600人!さすがに600人も入ったらパンパンすぎるけど、鉱山で栄えた最盛期はもっと入れてたらしいです。(小坂町の現在の人口は4600人前後)

入り口で木戸銭(入場料)を支払い、のれんをくぐる。靴を脱いでそこから明治時代にあったとはね!(トイレは改修してあり6ほどあり。広くて綺麗です!)

2階席もあります!

2階から花道を見るとこんな感じ。画像中央の溝は、下駄を置く場所だったようです!ガムの跡とかあって、それもまた味わい深い。黒光りした手すりが時代を表していて、私はそれが愛おしいのです。わかる?

検閲用スペースもあり、時代を感じさせます。自由な時代になりました。

舞台から見た風景はこんな感じらしいです。照明も素敵なの。小坂町は鉱山の町なので、既に豊富な電気があった(水力発電)ため、この造りになっているそう。だから今でも残っているんですね~。

ちなみにポスター右側のような秋田犬の観客はいなかったな~(ポスター用の合成を真に受けてみました笑)

芝居小屋で弁当を食べるってやってみたかった!事前予約で用意してもらいました。多分、こうやって昔は食べてたんだろうな~って経験したかったんだよね。

1日目はアカシア弁当1100円。お茶120円。美味しかった~♪

2日目はゆい弁当1200円。美味しかった~♪どっちもいいけど、ゆい弁当オススメ。

座布団もカワイイ。劇場の名前が入ってる!色はイエロー・グリーン・紺・赤。予約の有無などに使っているようで、右側の紺の座布団にお弁当ご用意してありますよ、とご案内いただけました。

次に行ったら、座布団4色並べたの撮りたい!

舞台はかなり広いです。奥行きがすごい。こちらの回り舞台を場面転換に活用する劇団さんもあるとか。

今回の劇団誠流さんは、芝居の時も撮影OK(フラッシュと動画はダメ)なので撮りました。SNS許可ももらったよん。

舞台の奥行きがかなりありますよね~。この場面は、あえての演出のようで場面転換を観客に見せてくれました。実在の黒子も見れて嬉しい~!(ほかの場面転換では内幕あり)

ちなみに、売店で販売している記念Tシャツは2050円(数量限定)。Sサイズでちょうどよかった、首回りが小さめに感じたけど、着てみたらしっかりしています。(画像の一番左の黒)

さて、康楽館の建物の話に戻します。当時は年に2回程度の従業員慰安の際に芝居をしていたようです。私は毎日開催だったかと思ったけど、当初は違ったようです。

足尾銅山から大衆演劇への道 | 小野寺美奈 税理士事務所 (mina-office.com)

鉱山のように、ある程度の高収入の者が集まる場所には芝居小屋があったように思います。

全国芝居小屋会議HPより → https://shibaigoya.jp/02map.html

日立の鉱山記念館に行ったとき、通り道に「旧共楽館」があり、こども剣道だったか、練習場のチラシが貼ってあったわ。

足尾銅山の通り道の大間々にあった建物「ながめ余興場」もかつての芝居小屋だったんだ!通りましたよ~。吉本興業のお笑い芸人さんのイベントをしていて入れなかったんだったかな。

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芝居の後、団体さんに混ざって館内見学をさせてもらいました~。

翌日は事前予約して館内見学お代わり!わたしだけ貸し切りだったので色々聞くことが出来、お代わりしてよかった♡(ありがとうございます)

「奈落」の画像です。そこらへんの石らしいです。人力で動かす!これを、今回の劇団さんの座長は舞踊ショーで使ってくれました~。嬉しい~♪

(スッポンという、床の上げ下げシステムも座長が見せてくれました)

楽屋も見学!役者さんの落書きがあります。コラっ!という時代ではなかったみたい。有名な役者さんの落書きもあるようです。

昭和2年、ていうの、いいよね。昭和恐慌の頃ですよね。画像上の方にある、歌舞伎役者さんの名前が入ったもの(固有名詞失念)の独特の文字にも想いが現れているそうです。

いいなぁ。

 

秋田の山奥に急にある常打ち芝居小屋は、午前の部では団体のお客様が観光バスで来ていました!大衆演劇は、芝居好きか役者のファンが多いと思うけど、康楽館レベルは、「康楽館で観劇をする」ために遠方から観光客が来るよね。(わたし)

こないだの東京の大衆演劇の通常公演と同じくらいの観客数て多くてスゴイな!ここは盛岡から高速バスでも90分かかるところなのに・・・・。(私は12時間以上かけて来ている)

東京でいうところの夜の部は、団体客がなかったので静かでしたが、2ケタいきました(施設見学者も別途いらした)。考えてみたら、この立地で平日夜の部(午後の部)なのに観客数が多い!

康楽館も他の芝居小屋と同じように観客数が激減し、存続を諦めかけたようでした。収益性の回復が容易に見込まれない施設の維持は、経済的合理性に欠けた決断だったかもしれない。当時は誰も2002年に国の重要文化財になると知らないのですから。

それでも存続して守ってきた歴史があって、私は訪れることができました。

通りがかりのマンホールが康楽館!

ありがとう、小坂町!

まちの歴史が宝っていいよね。まちの歴史を象徴する康楽館が、今でも活躍しているっていいね。

この後、康楽館に対する知名度の高さを思い知る経験をします!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。