さて、本会の令和7年に作成されたR8税制改正意見を再読

2025.6.29 今年も個人要望で税制改正意見書の提出をします!今年は7月2日が提出期限です。

私は今年もこれ出すぞ!プランがあるけど、税理士会の要望書との重複を防ぐため、東京地方税理士会が本年令和7年3月に作成した、令和8年度税制改正要望書を読み返します~。(異なる意見だけ提出してって書いてあるのです)

(重要と考える改正)本意見書の作成に際して

消費税申告の2割特例と8割控除について1番最初に書いてある!さすが~。素晴らしい。

DXについては、取り残される手書きで頑張る納税者を排除しないで欲しいので、最初の方に書いてあってよかったワ。

ふるさと納税は、仲介サイトが十分に稼いだと思うので、もうやめたら・・・・。返礼品ありきの地元ビジネスが潰れちゃうという意見もあるけど、ふるさと納税が始まる前はどうしてたんだろう。試供品みたいな感じでふるさと納税返礼品を受け取ってた納税者は、一定の所得がある人だけだし、もういいんじゃない。返礼品がきっかけで購買したり現地に旅する私みたいないい人は少ないと思うし・・・・。

定額減税の文句イイね!働き方の多様化に伴う税負担の中立性、イイね!退職金課税強化への牽制がありました。退職金がある勝ち組いいな。。。

EBPMと民主主義国家についての言及は私にも分かりやすくて、昨今の税制について選挙目的のような雑な使われ方にチクリと言ってるし、イイね。令和7年に新しく付け加えたようです。EBPMは・・・・。体制側が求める通りのエビデンス作成に繋がりそうだし、賛成でもないけど。

2.国税共通 8頁

印紙税の廃止の要望イイね!中小法人の延納制度の要望イイね!法人の延納制度って昭和59年以前にもあったの、知りませんでした。

事業所の住民税の均等割りの損金算入(個人の住所地を除く)の要望イイね。法人の7万円の均等割り、経費だもんねぇ~。事業税は経費になるんだけど、あれは営業税の名残だからって先輩税理士に教えていただきました。気にして勉強を続けて、やっと分かってきた気がする。

3.所得税 11頁

人的控除の要望は、令和7年改正で消失・逓減が増えた!基礎控除や所得控除が増えたのは納税者として嬉しいけど、公平・・・・なのかね??与党で過半数が獲れなかったから、少数政党が吟味してなさそうな有権者擦り寄りみたいな改正をごり押ししてきて、、、。これ、年末調整はもう無理。

所得税の確定申告期限は翌年の3月15日ですが、3月末日以降に延長してほしいという要望。消費税とお揃いで3月末がよく言われているけれども、私は1か月延長して4月15日がいいと思います。月末は他の業務でインターネットをたくさん使うから、サーバーダウンを避けるため、4月15日に延長が妥当だと考えます。

報酬源泉の廃止と、過誤納の確定申告での取り戻しは素晴らしい意見!これは実現すべき。士業の確定申告がだらしないなら、税理士だけ報酬源泉から外そう。専従者給与だけで給与源泉ゼロ、税理士報酬の源泉所得税だけ納税って、変だよ。時代が変わったっての。私の報酬からの源泉徴収だから、私の口座からダイレクト納付できるならそれでもいいよ~。

給与所得控除と公的年金控除は、お得が多い。フリーランスは守られないし、経費は自腹だし概算経費の制度がない。家内労働者の特例みたいに、フリーランスも概算経費控除55万円か実額経費を選べるなどした方がいいと思うんだよね。

4.法人税 19頁

異常ナシであります。

5.相続税 22頁

税理士会は他でも遺産取得課税方式への変更が人気ですが、それって所得税の一時所得だよね?と税理士さんに言われたことあります。相続税がなかった頃は、一時所得か雑所得だったのかもね。退職金課税みたいに、相続所得で確定申告できちゃうね。後から財産が出て来たり、債務が出てきたりするから、相続所得で確定申告という思い付きはイマイチかな。

債務控除は、どういう状況を念頭にしているのか分からないけども、私みたいな町の税理士が思うに、相続人が使える財産に課税するのであるから、後から出てきた債務を控除できない設定は不満が出ると思います。といっても、永遠に相続税申告が終わらないのは困るから、数年くらいは猶予ほしいなと思います。ズルした人がいて厳しくなっていったのかもしれないけど。。。

相続時精算課税制度の小規模宅地の意見は、予約みたいな?相続がいつ発生するか分からないから、かえって揉め事にならないのかしらね?節税とか思って不動産を子に贈与して相続時精算課税を選んだらさっさと売却して実家に寄りつかなくなるとかありそう。面倒を見てきた子には何にもあげないで、死ぬ間際に駆け付けた苦労してない方の子に財産をあげるとか、あるんだよね~。

住宅資金の贈与は、裕福な家の子だけがお金や財産を無税でいただいているのだから、ほどほどにしてもらいたい。(廃止しましょう)

非上場株式の納税猶予を農地等の納税猶予と同じようにしてしまったら、現実問題として納税資金が確保できなくて会社が売れなくなってしまうんじゃないの??インターネットで納税者が知識をつまんで悲惨なことにならないようにして・・・

6.消費税法 25頁

改正意見はとてもいい!簡易課税の選択自由化とか基準期間なくす(2割特例の時だけ使う)のいい。

私は税率はどっちでもいい。軽減税率をやめて給付金形式にするなら、低所得者層は使えるお金が増えるから一律10%でも反対は起こらないけど、中間層は反対がありそう。今年になって消費税の減税が話題になっているけど、私は消費税の減税より給付金の方がいいと強く思う!

7.地方税 29頁

個人住民税について、考えが足りないね!個人住民税は現年課税で源泉徴収すればいいからね。個人要望を今年も出す!

償却資産の固定資産税、あれって結局どうすればいいの?土地・建物と一致させたい市町村の気持ちは分かるんだけど。だいたい、150万円の免税点というのもイマイチ。固定資産税は税理士が税額計算をしないのでほとんど(私も)の税理士が固定資産税に詳しくない。私は思うんだけど、専門じゃないのに固定資産税に果敢に挑戦するわたしら税理士えらいわ。

個人事業税の個人事業主控除の引き上げの意見はぬるい!そんなんじゃダメだ!高額所得者は負担しない個人事業税を、個人事業主という理由だけで追加で税負担する理由が分からないね!農民の年貢の代わりに商人には商売許可書の代わりみたいなもんで営業税がかかっていた、商人はスタッフを雇用してすごく儲かったんだよね。今じゃ給与所得者が勝ち組ですよ。なぜ、所得税の累進課税率は同じなのに、個人事業主は追加で税負担するのだよ!ま、まずは400万円で私はいいけど。。。いや、そういう問題じゃない!汗して稼ぐ収入の種類による公平性の問題!

8.納税環境整備 32頁

個人事業主番号の統一、とてもイイ。事業主番号とマイナンバーとは役所が紐づけしてくれればいいから・・・・。番号を知られたところで悪用できない・・・・はずが、会わなくてもインターネット上で完結できてしまう取引が結構あって、不安が実現していることもあり、恐ろしい・・・。私はアナログ派だからビビリ過剰かもしれないのですが、慎重になるに越したことは無いんだわ。

9.その他の要望 35頁

納付書の印刷問題。QRでコンビニやATMで納税できるようになれば納税者が便利だよね。大きい銀行のうちいくつかは、窓口業務を事実上、拒否しているところがあるよね。

銀行業務の公共性に由来する信頼性は家出してしまったのか。。。投資で手数料を長期間払う人以外は来ないでください、なのかしら。私が思う銀行像と、変わってしまった。

非居住者の国内源泉所得、国内の本支店口座に入金する場合には源泉徴収なしでいいんじゃない?差し押さえすればいいから。(私の思いつきです、ザツすぎる笑)

以上でございます!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。