神奈川青税 参加型講義

神奈川青税で参加型講義に行ってきた。というか不意討ちで参加型になった。
参加型の方が面白いよ。知らないことは学べばいい。なーんでも知ってたら、他人はいらないよ。無知の知ってことだよ。

今回は、お題はナイショの講義。超エライ先生が来てくれた。最近の社会情勢から落語まで。

そして新入生がビビって入会してくれないんじゃないかと、先輩たちが焦る参加型講義が始まる。

ピケティの話になり。ヤバイですよ。ピケティより理論暗記してたよ。答えられない。

今までは国が豊かになるにつれて、貧富の差がなくなっていった。でも今は広がってるよね。なんで?それでいいの?だって。

うーん…中国の経済成長率が下がったってニュースでやってたけど、ずっと上がり続けるわけないよ。日本の経済成長率を中国と比べてみて?テストでいつも99点の人と、いつも50点の人と、前回比率を比べて、なんか意味あるの?

私は高額所得者ほど社会インフラの恩恵を受けている(貧乏人には盗まれるものがない)ので、担税力を加味する(金持ちが多目に支払いお願い)という考え方は好き。一方で、パナマ文書で分かるように、高額所得者へ高い税金をかけると、担税力のある人を始めとする「財産」が外国へ逃げちゃう。日本の国力が落ちてしまうよ。

そして税法の話へ。

所得税の配偶者控除ってなんであるの?順番に答えて。

…グダグダになりながらも新合格者が各々が答える。ふわーっと答えると、先生から鋭い質問が飛んでくる。多分、普通に納税者が疑問に思うことなんだろうね。制度趣旨を理解してないと答えられないよね。

勤労意欲の抑制にならないのか、扶養控除と何が違うのか、生活保護や失業保険は所得と考えない理由をミンポーやケンポーを絡めて答えて、などなど。

家事費の経費不算入の例外で所得控除がある!という答え方もあったな。後から、沸々と思い付くことがある。

所得控除の次は、相続税面談ごっこ。

先生が未亡人ミキコさん(仮名)に成りきって、新合格者と相続税面談する。ミキコ夫人、名義預金の計上の必要性を理解してない。あなた、私の味方じゃないの!?と迫るあたり、本物ぽかった。ちょっとカワイイ。

「納税者を守るのが我々の仕事です!そのためには正しく納税することです(ドヤッ)」とか言ってたら、ミキコ夫人が怒っちゃったかもね。

実際に、こういう場面に出くわしたことがある。何回かグダグダ説明して、なかなか理解してもらえなかった。遠回りしたけど、最後は分かってもらえたよ。

今回の相続税面談ごっこ、ちゃんと納税者に分かるように説明して、納得してもらってね、という講義の趣旨だったね。専門家なのだから、法的に説明して言い方に工夫を、という指導もあった。

次に、所得税の必要経費を考えようのコーナー。いくつかの説例があり、それぞれ経費になるの、ならないの、を挙手する。

なぜか?を発表しあう。意見が割れる設問もあったみたい。

隣の人の意見を聞いて、その論点見逃してたな、とか思う。これは経費にならんでしょ、これは経費でしょう、なんで?とか色々思う。

どの角度でどういう道を歩いてきた人が見るかで、形が変わってしまう。税法は、繊細で面白いね。

映画見た後、あの場面は、と話し合う感じ。意見が違ってていい。必死で税法の勉強してきてよかった。

オリジナリティ溢れる講義だった。すごく刺激的で楽しかった!同期と難しいことに一緒に取り組んで戦友のような気分が芽生えたよ。

なによりのお祝いだった。一生忘れないだろうな。先生は、ほんの数人のために手抜きせず、真っ直ぐ向き合ってくれた。こんなエライ人がさ。で、こういう方だから、エライ人なんだよ。わたしは、嬉しい。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。

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