一税理士から見た司法書士

税理士は、税法以外の法律行為について、出来ることはあんまりない。だけど、なんでも税理士に話してもらって、必要に応じてその分野の専門家に橋渡しが出来るように勉強しよう。野育ち税理士風情が司法書士について語る。

司法書士の仕事は、登記・供託関係が主みたい。よく、少額の裁判が~ってあるけど、どうなんでしょ?ところで、司法書士の仕事てなんですか、と聞いたことがあるけど、多すぎて答えられないみたい。

税理士は、税務顧問先、相続税申告の受任先、譲渡所得の納税者を司法書士に紹介することが多いと思う。司法書士から見積もりをもらって、納税者に渡して検討してもらうところまでが登記に関する税理士の仕事ね。

1、司法書士に依頼すべきとき!

不動産登記は、司法書士に依頼すべき!収用や売却があるかもしれないし、次の相続の時に大変だから、「自分でできる」とは聞くけど、司法書士に依頼(相談)した方がいい。後でいいやと不動産登記をサボると、場合により贈与税相続税がかかることもある!

法人の登記関連。これも、会社の人が登記できるけど、印鑑証明書がどうの、とかあるので司法書士に依頼する方が時間節約になるよ。自分でやってもOKなんだって。

不動産信託の時は司法書士に依頼した方がいい。信託財産が不動産の場合は登記が必要だし、信託財産が預金の時には名義書き換えが必要。この名義書き換えも司法書士に依頼できるみたい。

成年後見人もやってくれるし、遺言執行人も受けてくれるし、公正証書も作ってくれる(?)らしい。

レアケースだと、借家人(アパート暮らし)の人が、大家と揉めて家賃を受け取らないときも、司法書士が相談にのってくれそうよ。無料相談もあるみたい。

他にも色々な仕事があるみたいだけど、私にはこのくらいしか分からないなー。

2、税理士は提携司法書士がいることが多い

もちろん、納税者の方が自分で司法書士を探すこともあるけど、関与している税理士が知り合いの司法書士を紹介することが多い。理由はいくつもあるよ。

・提携司法書士がいい理由

税理士は、ちゃんとしている司法書士にしか、仕事は頼まない。だって、納税者の方に怒られるでしょ、「アンタが紹介したんじゃないか!」って。もしもチョンボが多ければ、もうその司法書士には頼まないし。これはお互い様。

提携している司法書士だと、納税者の方の同意があれば、税理士・司法書士間で資料を効率的にやり取りできる。知り合いだからこそ、の連携と言えるね。

相続財産に不動産がある場合には、司法書士は税理士にも心強い味方。戸籍・不動産・登記、その他法律関係の知識の深さが全然違う。本当にありがたい。ちなみに、不動産取得税・登録免許税は司法書士の方が全然詳しいので、よく質問していた。

提携している司法書士だと、登記上のトラブル回避のアドバイスをくれる。こういうケースの場合には、注意してね、と教えてくれたりする。登記のプロならではだね。納税者の方に喜んでもらえる。

提携している司法書士だと、事業主に対する請求書を税理士にも知らせてくれる。立替税金と源泉徴収があるから、すごく助かるんだよねえ。

・自分で探すことも

インターネットのほか、「司法書士会」で検索して、自分で探すこともできるよ。

司法書士が、税理士の提携先でなければならないということはないから、全然「自分で探すから資料ちょうだい」と税理士に言えばいい。

出来れば、自分で探す旨は先に言ってもらいたいな、というのが本音だけど・・・(提携司法書士依頼を念頭にスケジュールを組んでいることもたまにあるので・・・)

・もう決められちゃうケースも

不動産会社さんなどでは「うちで取引するときはこちらの司法書士先生で」と決まっていることもあると聞いたことがある。あくまで噂。

3、司法書士の報酬

登記だと、そんなに大きく金額が変わらないみたい。難しさによって追加料金があるのかもしれないけど、今までかかわってきた司法書士先生は、だいたい一律だったよ。(といっても、相続登記と役員登記と本店移転登記しか担当していないけど)報酬額は、今インターネット検索しても、そんなに変わらないか、ちょっと安かったくらいだったと思う。

ただ、司法書士が可哀想なのは、登録免許税も含めて請求するところだよね・・・悲惨ですね。あのシステムは本当になんとかしてもらいたい。

報酬は○万円なのに、登録免許税が30万円とかあるからね。切ないですね。

・税金も立替払いする司法書士も

納税者の方には説明するんだよ?「こっちが司法書士報酬で、こっちが登録免許・・・」「高いわっ!」と、たまに総額しか見ていないお客さんもいる。ぼったくり司法書士を紹介した、と税理士も悪く思われる。誤解だぁ~!他で相見積もりとってもらえれば、誤解だと分かるはず。

・・・登録免許税を法務局に供託しないと登記できないシステムとかにしてもらえないかなぁ。

それに、登記が終わらないと入金してもらえなかったりして、司法書士先生は仕事を受ければ受けるほど、キャッシュフローがきつくなりそうよね・・・前払いしてもらえばいいのに・・・。

税理士の紹介だから、遠慮してるのかな。単純に困ってないのかな。

他に、細かい数千円程度の交通費や通信費の実費も加算があるよ。

・司法書士の源泉徴収トリビア

司法書士は、源泉徴収額がちょっと少なくて済む。報酬額から1万円を控除した金額の10.21%の源泉でいい。これは、司法書士が1万円以下の仕事を多く銀行(だったかな?)などで受けていた時代があったらしく、さすがに細かすぎて事務負担が大きいから1万円は控除していい、ってことにしたらしい。

税理士としては、実は面倒くさいから一律10.21%にしてもらいたい。法定調書の時、ちょっと面倒なんですぅ。

4、司法書士先生に、不満があります

司法書士先生に、不満があります!

一緒に仕事する場面が多いからこそ、「なんでこんなこと!」ということが起こるのが、税理士と司法書士なんじゃないかな~と思う。文句言われたことあるけど、文句の理由も分からなかったよ。

特に相続では、似たような作業やってるし・・・こちらで作成したものを使ってもらっうことが出来ないみたいで。

あちらで作成してもらったものだと、税金計算には不十分だったりして。

納税者の方から、「え、なんで追加料金かかるんだよ。」って矢面に立つのは税理士側だったりするので、もっと、司法書士の仕事や責任の範囲を勉強しないとだね。

そこで、これだよ!

平成29年5月29日(月)から,全国の登記所(法務局)において,各種相続手続に利用することができる「法定相続情報証明制度」

法務省HP 「法定相続情報証明制度」→http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00284.html

相続の戸籍取り寄せが楽になるはず!戸籍等が1セットで済むであろう制度。(実は戸籍関係は、依頼があれば士業でも取れることが多いので、追加料金で戸籍類の取り寄せを受ける税理士もいるよ。私は受ける派。)

これを機に、司法書士と税理士とでもっと連携して、同じような作業はなるべく減らして効率的にやれば、納税者の方のコスト減につながるじゃん?

司法書士は忙しすぎて、あんまり私くらいのだと相手にしてもらえないのかもしれないなぁなんて思うと、ちょっと悲しいわけです。

腹割って、「こういうのが困るんだ!」と言ってくれない司法書士先生に、不満があります!

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。