いくつかの団体から、平成30年税制改正に関する意見書が発表されている。
私も考えたい!でもいっぱい意見すると読んでくれないみたいだから、2つだけ。
寡婦(寡夫)控除の改善と、消費税の延納制度の新設を求めたい。(追記:東京地方税理士会が既に類似する消費税に関する意見書を作成していた!売掛金に限定してほしいけど、ガンバレ!)
1、寡婦(寡夫)控除
これは大至急変えるべき。名前も気に食わない。「シングル控除」などに変更を。
扶養親族の子がいる場合には35万円控除、死別で扶養親族の子がいない場合には27万円控除、いずれも所得制限500万円、とすべき!
寡婦・寡夫の要件である、「夫」「妻」という表記をすべて「配偶者」に変えて、性別による税制優遇の差を解消すべき。
寡婦・寡夫の要件に「扶養親族である子を有する者」を追加し、未婚の母・未婚の父であっても、人生の選択肢による税制優遇の差を解消すべき。
寡婦(寡夫)控除の要件すべてに、所得制限を設けるべき。現状では、死別の場合には金持ち優遇制度になっている。
税負担を不当に下げる目的だと認められる場合には、税務署長が扶養親族を否認することができる要件を追加し、不当な税逃れは許さないようにすべき。(相続税法の養子の数の否認、のように)
ついでに遺族年金も、寡婦(寡夫)控除の規定の適用上は所得として考えて欲しいところ。マイナンバー制度が運営されれば、実現可能なはず。
関係ないけど、私が母子家庭で育った当時は、私の医療費と都営バス代はタダだった。ありがたや。シングルの人は、地方自治体にダメモトで応援要請してみてね。
・男女差別
男女雇用機会均等法というものがあるんだって?詳しく知らないけど。
男女によって、税制優遇を変えるのはおかしいよ。今は、男女でなるべく差が無いように働こうって方向に向かってるんでしょう?戦争によって夫を亡くした女性を優遇するために誕生した所得控除みたいだけど、今の目指す社会には当てはまらないよね?
男性だって、シングルで子育てするのは超大変だよ。だから、シングルファザーでも35万円控除受けていいんじゃないの。
「女性が輝ける時代」、ではなく、「女性も輝ける時代」でいいじゃない。
・人生の選択肢の差別
上記の通り、戦争寡婦に対する税制優遇だから、入籍していることが寡婦(寡夫)の条件なんだけど、今の社会にはそぐわないんじゃない?扶養している子供がいる場合に限り、寡婦(寡夫)控除35万円を受けるようにするべき。婚姻歴の有無で税制優遇を判断するのはおかしい。
1人で子育てするってことは、2人分頑張らなくちゃならんよね。その「大変だよね、税制優遇するね」って気持ちを入籍の有無と無関係に国民の意見として表してもらいたい。はっきりいって、金の問題ではない!精神的に寄り添っているかどうかという問題!
女性の場合は、男性と別れた後で妊娠が分かるケースなどもあるよね。男女問わず、自分の子だから相手の結婚の意思はともかく育てたいって気持ちは自然だよ。LGBTも認めていくべき。なんか変な風に誤解されていることがあって悲しい。
・所得制限を必須に
現状では、配偶者と死別してその後シングルのままである場合、どれほどお金持ちでも寡婦(寡夫)控除27万円が受けられてしまう。
所得の大小にかかわらず、シングルだから大変なのは分かるけど、税制優遇は辞退していただきたい。しかも現状は、所得が高いほど税務メリットが大きいわけだし。(所得控除は税額控除にすべきだと思うけどね)
・租税回避行為の歯止めを
仮に上記の通りに税制が変わると、実態がないのに養子にして税務メリットを受けようとする人がいると困るね。所得制限をかけるから、たくさんではないと思うけど・・・なので、不当だと認められる場合には、税務署長が寡婦(寡夫)控除の計算上では養子を否認できる、相続税法63条(以下参照)みたいな規定を追加すべきよ。
例えば、独身の方が寡婦(寡夫)控除を受けるためだけに、親族の甥っ子姪っ子を養子縁組するようになっちゃうと混乱のもとだからね。ちなみにシングルだと、日本では特別養子は組めないと思う。外国居住の養子は対象外とするのもいいかも。
第六三条 (中略)養子の数を同項の相続人の数に算入することが、相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合においては、税務署長は、(中略)当該養子の数を当該相続人の数に算入しないで相続税の課税価格及び相続税額を計算することができる。
2、消費税の延納制度の新設
未回収の売掛金については、延納制度を設けて、回収時に納税する仕組みを新設してもらいたい。期限守れば延滞税も免除して。
・内容
消費税は、実態として相手から預かった消費税を事業者が納税するという建前になっているはず。
未回収の売掛金にかかる消費税についても納税しなくてはならないから、資金繰りの観点から事業者が消費税の納税に苦慮している現状があると思う。
決算期の売掛金については、延納制度を設けよう!回収できた月の翌月10日までに納税すれば延滞税等も免除というのはどうでしょう?
消費税は、取引先との力関係で売掛金回収が滞ってしまい、取引が続いているため貸し倒れにならないというケースもある。消費者相手だと、ツケ払いが増えて言い出せなくなったり。
下請法というものが存在しているみたいだけど、だったらどうしてアンケートするのよ。実際には守られていないケースがあって、中小企業が契約切られるのを怖がって報告しないだけということは考えられない?
今って瀕死の中小企業をなんとか制度で助けようとしているよね。
本当に中小企業を応援するのなら、預かっていない消費税を借金してでも先に納税しなくちゃならない現状を救済してもらいたい。
その代り、延納を依頼するなら未回収の売掛金のデータはキッチリ!管理してもらう。特に内訳書がない個人事業主はきちんと。
そうじゃないと、なぁなぁになるからね。課税庁としても、そういうデータは欲しいんじゃないの。
3、税制改正を依頼するには?
こんなところでひっそりと考えていても、誰にも伝わらないよね。税制改正について意見を聞いてもらいたければ、税理士であれば、支部やその他団体から意見を上げてもらうことができる。
税理士ではない人は、税理士経由で意見を出したり、投書したり、政治家に直接意見を伝えたりなど、やり方は様々。
税制は国民のためにあるのだから、税制を変えるのは国民のはずよ。
税理士は、税の専門家だから、関係各所は少しは重めに意見を聞いてくれるはず。(期待)
変な税法は、変えちゃえばいいんだよ!
で、それが変な税法かどうかは、税理士に話をしてみてね!
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