売れっ子漫画家の原画の行方

29.9.25 新聞を読んでいた夫が、「マンガの原画って相続税がかかるんだって」と教えてくれたの。

平成29年9月25日の産経新聞、文化12版には、詳細が書かれてる。ふむふむ。

昔は原画は相続税の対象外とされる対象だったけど、だんだん評価されるようになって「カネになるじゃん」と相続税が課税されるようになったんだって。

記事には、浮世絵が外国に流出してしまったこともあり、地方美術館に原画を寄贈することで巨額の相続税を回避、原画をアーカイブ化して日本の宝としていけるってイイヨネ。とある。

そうだね!

記事の問題提起通り、、国立美術館の設置ができるといいよね。

 

相続税の在り方については、必要だという人と、不要だという人といるよね。どっちの意見もそうだな~と思う。

不要だと思っていても、ルールだから相続税を納税せねばならぬ。

ところで、相続税は、6代続けば相続財産がなくなるように設計していて、代々の大金持ちがいなくなるような仕組みにしている、と私は理解しているの。

生まれながらにして大金持ちって、大変だもの。

相続税には「富の再分配」という考え方がある。気に食わない。所得税には、「所得の再分配機能」があるらしい。気に食わない。

金持ちから財産をとって、みんなで分けようぜって考え方が気に入らない。

生まれながらの環境は選べない訳だけども、与えられた条件の下で頑張ればいいじゃないか。最低限の生活はできる社会になっている(と信じている)よ。

恵まれた才能と言えるのか、努力できる環境に恵まれたと言えるのか、よく分かりませんが、ヒット漫画家が相続税対策のために大事に築き上げた原画は、家族にとっては換金性という意味よりも「遺品」だよね。

原画を棺桶に入れて故人に持たせても、その原画について相続税はかかるよ。ざっくり言うと、死亡時の財産に課税なので。

努力の結晶である原画を、高額で販売できるようになった今、相続税非課税にしようというのも、公平性に欠ける気もする。

うーん。

何が公平性なのか、誰の立場でものを見るかによって公平の尺度が変わる。難しいなぁ。

 

美術館で保存して、残しておいてくれるのはいいよね。100年後、美術館の財政を圧迫しないのかしらん?国立美術館にしてしまえば、税金で運営するからいいんだ。

こうして、毎年国家予算が増えていき、税負担は増えていく。でも、必要なコストはあるよ。何が必要かが、人によって違うんだよね。

こういうの、最後は選挙で選んだ政治家の話し合いで決めるんだよ。こんな細かいこと、話し合いで決めることって出来るの?

みんなの意見は、まとめるのがむずかしい。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。