29.12.17 与党税制改正大綱では、事業承継税制がよりよくなった!まだ、法律が通っていないけど。
後継者が事業承継して、頑張ったけど経営がうまくいかなかったら贈与税・相続税の免除システムが創設。
平成30年 与党税制改正大綱 → https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/136400_1.pdf
45ページをご覧ください。
非上場株式等の納税猶予制度が格段に使いやすくなった!
認定経営革新等支援機関と一緒に経営計画を作成して申請することで、例えば、創業者のお父さんの子供が複数人で会社を事業承継する場合であっても納税猶予制度が使えることになる!(所有株式割合要件があるけど相当緩和)
創業者の妻(後継者の母ちゃん)からもらう、事業承継に関する株式にも適用がある!
従業員が、後継者とケンカして一斉に辞めちゃっても、業績悪化でリストラを余儀なくされても納税猶予制度が続く場合がある!(認定支援機関からの報告書が必要)
後継者の経営がうまくいかなかったりして、業績が悪化して事業承継時よりうんと安い金額(下限有り)で身売りしたり解散しても、「しょうがないよね」という金額については贈与税・相続税を免除する。
つまり、担税力がない部分は税を払わなくて良くなる!身売りの場合は、担保提供により税負担を繰延べ、身売り後の業績や雇用条件によってはさらに納税を免除するらしい。
この場合、自分たちに対して行った配当や、過大役員給与を支払うことで業績悪化にした部分については税負担しなければならず、細部は手当されている。さすが!
何がすごいって、後継者のリスクがうんと減ったところ。
後継者が事業を承継したからといって、事業の業績がどうなるのかは不明でしょ。
(関連過去記事)事業承継は後継者のリスクを → https://mina-office.com/2017/12/04/jigyoushoukei-2/
で、頑張ってうまくいかなくても、従来の税法だと、事業承継時の非上場株式等の株価で贈与税・相続税が課税されていた。
でも、平成30年の改正により、頑張ってうまくいなかった場合には、うまくいかなくなった時の株価で贈与税・相続税を課税しなおす、という方法に変えた!(わざとはダメにするよう、外部の認定支援機関をかませるようにしている)
さらに、親族外承継もやりやすく。他人なのに相続時精算課税制度を使えちゃう制度の導入。それやっちゃうと、相続税の課税の制度上、親族の相続税負担が増えちゃうけど?相続税の課税方法を変更するのかな?
親族外承継は、もうちょっと練らないと、かもしれない。ちょっと制度上難しいね。でも、いい制度だよ。
与党、頑張りました!ありがとう!