税理士の懲戒 ~名義貸し~

30.9.4 税理士会が主催の研修会へ。本日は、国税局の税理士監理官とOB税理士が講師に来た。どのくらい実務をご理解されているのかしら、とか思いながら聞く。

税理士が「監理」されているとは!

・税理士業務の調査

ところで、税務調査のように税理士調査は年間150件くらいやってるんだって~。で、年間40~50件くらいの、税理士処分が発生するらしい。

聞いている限り、普通にやっていれば問題がないよ。業務処理簿は気を付けないとな~って感じ。私は、業務懈怠するほど、仕事もないし、普通にやっているから問題ないことを再確認し、安堵。

まぁ、なんでも意地悪しようとすれば、「業務処理簿に〇月〇日の記載がない!インチキだ」とか、なんとでも言えるっちゃ言えるかもしれないけど、今時、弾圧なんてあるの?

・税理士の懲戒の最多は名義貸し?

一番多い税理士の懲戒処分は名義貸しと言ってたね。次に使用者責任(これは責任逃れな感じも・・・)、次に業務懈怠。

税理士が自分で税務判断していないものは名義貸しらしい。・・・本当に「税理士が自分で税務判断」していないケースを処分したら、日本から税理士がいなくなっちゃうよ。

だって、職員が申告書まで作るのが現場だから。

今回の話を聞くに、実際のところは職員であれば使用者責任で税理士が罰せられるのでセーフなんだろうけど、問題なのは外注、だよね~。

毎年、税務調査で40~50件くらいのニセ税理士が作った申告書に出会い、ニセ税理士に注意勧告するらしい。しかし、悪質なものや繰り返す場合には逮捕。

最近、ニセ税理士で逮捕~ってニュースを見かけたけど、あれは注意を無視して繰り返す悪質な人だったんだ。税理士監理官GJ。

・名義貸しに該当する行為

ところで、名義貸し行為というと、特に税理士事務所で働いたことがない先生がやっていることが多い気がする。(実務を知らないから、悪いと思っていない)

本日の研修で監理官が言うには、ニセ税理士が作成した申告書であっても、税理士が自分の名前を署名して押印すればセーフと思っているみたいだけど、自分で税務判断していないとアウト。

クライアント(納税者)が税理士のことを知らないとアウト。税理士がクライアント(納税者)のことをうろ覚えだとヤバイのかもしれない。

だいたいは、税務調査で発覚するみたいね~。どんどん、やってくれ~。

・下請けは難しい

本日の研修で監理官がいうには、不動産業者からの丸投げ下請けはアウトらしい。まぁ、納税者に会ってるかどうかってことは、大きいよね。

てか、納税者からヒアリングなしで申告書作成しちゃって、ミスったらどうすんのっていう。

こうして、税理士業務の独占無償(タダでも税理士以外が税務申告したらNG)の理念は立派だけどコスト負担は納税者なわけで、納税者からすると「書類作ってくれればいいだけなのに、いちいち会って話すのは時間の無駄。安くて自動で作ってほしい」がニーズなんだよね。

そういう人は、自分でやったらいいのでは(渋々依頼する人は文句も多そうだし)・・・と思うけれど、税務行政が滞るから税理士に関与して欲しいというのが、課税庁の方向性だね。ありがたいこと・・・なのかは微妙な気がするけど。

・ヘルプの注意点

私みたいな若手税理士が、会計事務所でヘルプできたらいいなぁと思っていたけれども、報酬を渋るケースに遭遇(実務経験がない税理士だったからかも)し。今でも相続税申告をまるっと手伝った(しかも3週間で)のにお金がもらえていない。

ヘルプは難しいね。相手は足元見てくるし。先にお金貰えばよかった。期限が迫っていたから、報酬を後回しにしちゃったけど、申告書って提出しちゃったら、もう用済みだから。士業だから大丈夫と思ったら、とんでもなかった。やはり、税理士事務所の経験がない人は、業務量が分かっていない。

弁護士の税理士資格自動付与はやめるべきよ。

・原資証憑の大切さ

午後からは、税務調査の課税要件という研修で、元国税局・国税不服審判所で働いていた講師が、「ひとつひとつの課税要件を大事に!会計帳簿の基礎である原資証憑をしっかり見て税務判断!調査になってから対応するなんてサイアクよ~」

と言っていた。

そうなのよ!よくぞ言った、関西弁のOB税理士!(あ、試験組だったらごめんなさい)

そ!そ!AIで業務改善で~とか、よくCMで見るけど、本当の会計処理を軽視していますよ。確かにAIつかってポチリで済むような業務はあるけども、なんでもかんでも考えもせずに取り入れちゃだめ!

・税の本質を考える

当該講師の方は、しっかり税理士をディスっていらっしゃり、税理士は税の本質を考えない、というような趣旨の記載がレジュメにありました。

その通り!税理士って、全然考えてない人が多いの!!

漫然と会計処理してる?ルーティンて、人から知性を奪うんだろうか。

なにか、税理士さんは、実際の「これは経費になる、これは調査で否認された、これは判例で否認された」みたいな目先の結論ばかりを暗記して、実際の取引を見ようともせずしくじってる。その通りと思うわ。私もそうなると思う。

税の考え方の本質をもっと勉強しないとね!個別の案件は、すべてを知ることは不可能ですから。

今はヒマだから時間があるけれども、超売れっ子になってもひとつひとつの物事を基本から考えるように頑張りたいと思います。

というわけで、今週も学術的な勉強会に参加。キタノ税法学を勉強してくるんだ~♪

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。