25回 税制調査会 中間答申へのみんなの意見

2019.9.18 第25回 政府税制調査会の後半。中間答申とりまとめに向かう、委員の意見。ニュアンスも含むので、この通りに発言していません。

とりまとめについて。

6年間、会議して来ました~。中期答申として意見をとりまとめした。

税制はどのように変更していくべきかを答申したい、という回でした。

委員名簿 → https://www.cao.go.jp/zei-cho/konkyo/doc/meibo.pdf

PDF形式の委員名簿→ 委員名簿

おのでらが思うに、さっき聞いたことの感想を述べている人が多い気がする。ほぼ学者の発言なので、よさそうに聞こえるけど後半の田中委員のような現場の声とはかけ離れた議論に思えることがある。

委員の意見

佐藤委員(一橋大学教授)

グローバル高齢化の税制について考えている。課題は多い。大きいものとして、タックスミックスの見直しをする時期に来ている

所得課税から消費課税に変わってきている。「消費地課税」という考え方が大事。多国籍企業の所得の帰属が大事になる。税収構成の在り方を議論するべきだ。

格差是正に対する姿勢を明示すべきだ。所得控除のありかた~~税額控除が良いと個人的に思うが~~も考えるべき。給与所得と事業所得の不公平を考えるべき。フリーランスは給与所得ではないか、という思い。

自動車課税、炭素税といった環境課税。あまり議論されていないが大事だ。エンジンの大きさに課税してきたが、利用量に対する課税にシフトしていくのもいいのかと。環境税について深掘りすべきだ。

課税標準についての議論をしていくべきだ。

高田委員(途中退室。評論家)

財政の健全化。少子高齢化だから消費課税をするべきでタックスミックスを考えて消費課税を重視するべき。逆進性に留意すべきだ。1%以下の消費税増税を持続的に考えるのも一案だ。

(おのでら:小刻みの消費増税?それはない。机上の議論ってだけ。ありえん)

持続的成長という観点から、大きな社会構造の変化を考慮すべきだ。高齢化がある。老後が長いモデルなので個人の老後資産を助ける税制と次世代への資産移転の論点2つが大事になる。

生前贈与を促進、資産形成を助ける税制をどうすべきか。行政ではなく利用者目線が重要になる。

もう1つの次元として、多様性の広がり。世帯構成の変化があげられる。働き方、世帯構成、シングルや女性というものの差をどのようにとらえていくのか、格差問題もある。これらに目配りしていくべきだ。

画一性が崩れたのは教育の問題もある。いつ学んでもいい状況を築くのがいいと感じる。

モロトミ先生(地球環境の専門家の教授)

環境税を検討すべきだ。炭素税、車体課税。

赤井先生(大阪大学教授)

シェアエコ。資産全体をみんなで保有するという時代になった。格差という観点からも資産というものを考えるべきだ。資産課税についての考え方は大事だ。

車体課税、走行税について議論すべきだ。

田近委員(成城大学教授)

グローバル化をどうやって中期答申で概念化するのかという疑問がある。デジタルプラットフォームや国際課税についてどうするのかという議論は簡単だ。環境問題も国際化している。日本には移民の問題もいずれ出てくるであろう。

グローバル化をどう受け止めたのか?

車体課税についてもシェアエコ、グローバル化から考える。

マス委員
大田委員(政策大学教授)

税の所得再配分機能が薄まっている。世界的にも苦労している。諸外国の事情も参考にしながら、所得再配分機能を検討すべきだ。

オオタケ委員(大阪大学教授)

年金課税のEETは大事。所得格差の是正につながる。

働き方に中立的な税制を構築するべき。納税環境の整備という観点から利便性を向上させよう。

モロトミ委員(京都大学教授)

所得税と格差の問題。金融課税の問題もある。分離課税だから一定の高所得者にとっては助かる

田中委員(醍醐ビルの社長)

中小企業の観点から思うことは、

大企業と中小企業の違いをこのテーブルでは考えられていない。状況の違いを考慮されずに議論されていることが残念だ。

働き方は雇用前提の議論しかない。働いている人のほとんどは中小企業や個人事業主なのに、議論されていない。職業別や分野別・地域別という目線が必要だ。

格差といっても中小企業がどう活性化するのかという議論まで到達していない。

中小企業の効率性が悪いとか赤字だとかいうネガティブな基本認識で議論されているようだが、そんなことはない。

(おのでら:よく、言ってくださった!!)

デジタル経済という言葉が出てくるが。2つのことがある。WEB上の取引というデジタル経済と、ITを使って便利にしようというデジタル経済と2つある。

今までにない取引をとらえるのかという考えと便利にしていこうという考えを別々に考えてもらう方が分かりやすい。

サトウ先生(一橋大学教授)

6年前の「デジタル化」とは概念が違うから、改めて考えるべきだ。

業務のデジタル化と取引のデジタル化の違い。今の業務に合わせたデジタル化をするから追いつかない。スタンダードな業務を入れ込めばいいのに。

公平、中立は議論されたが、簡素化という視点が欠けていた。自分で申告していく時代になるのであるから、デジタル化と(納税環境整備の)簡素化と合わせて光を当てていきたい

オキナ委員(株式会社 日本総合研究所)

多様化する社会で中立的な税制を考える。格差の問題から年金制度、所得税の控除、相続税・資産移転なども中立性を考えるべき。

(おのでら:中立性、というか、公平性なのでは?わざとかな?)

シェアエコなどデジタル化が大きく進んだので、公平で適正な課税をしていかなければと思う。マイナンバーを使って簡素化をしていくことが重要だ

アカイ委員(大阪大学教授)

特別措置法がたくさんあり、続いている。グローバル化デジタル化に企業が合わせていくのであれば、そういった視点から見ていくことも重要では。

(女性)

人口減少の社会保障に結びつく議論にはなるのですが、過疎、という問題が深刻になる。日本人の生活の質の維持が難しくなる。社会インフラ(水道、道路など)は税調での議論ではないかもしれないが、大切だ。

新しい産業が生まれやすい税制という目線はいいと思う。日本は雇用が流動化しない良さがある。日本ならではのイノベーションが生まれやすい構造がある。連結納税も結構だが

モロトミ委員

女性の働き方改革、非正規など、低所得者について議論した。配偶者控除などを検討したところ、額を上げたけど影響はなかった。家単位ではなく個人が納税するという形式の方が分かりやすいのではないか。女性の働き方については、所得額をいじっただけではダメではないか。

パート女性が納税する喜びを感じられるようにすべきだ。

大竹委員

EBPM。これまでの税制の効果を計測すべきだ。事実に基づいた税制の効果

佐藤委員

やり残した課題がある。金融所得の一体化をすべきだ。利子所得を一体化すべきだ。

地方税の議論が少なかった。地方法人課税の議論が宙ぶらりんだ。中小企業に導入すると大変なのは分かっているが。

分割基準について、連結納税の際にも議論したが、分割基準を検討して地方税を考えるべき。

個人住民税、前年所得課税は問題だ。現年所得課税にすべきだ。去年は外国で働いていた、来年は外国で働くといった際に、課税の公平性や納税環境の整備といった観点から問題である。

(おのでら:そうだそうだ!)

神津会長

公的年金控除について提言したい。

拠出時に非課税、受給時もほぼ非課税である。公的年金控除が多すぎるように思う。年金のみで暮らしている方への配慮は必要であるが、基礎控除を厚くして他の所得がある場合には考慮するなどの仕組み。

高齢者になっても働けるような仕組み、障害者や低所得者などへの配慮はしっかりすべき。

神野委員 ジンノ委員(東大名誉教授)

社会構造の変化には対応しているが、経済の構造的な変化に対応していない。第4次産業革命、SDGs、ソサヤティ5.0など。

グローバル化、環境関連税制はまだ議論が不足している。

価格に対する課税は議論されるが、量については議論されない。環境関連税制は、「好ましくないものに課税」となっている。パリ協定に基づく

重量課税は抜け落ちている論点だ。

中里会長まとめ

答申のまとめを活発な議論が出来た。次回の総会では、これまでは本日の意見をふまえて具体的な答申案を出し、また議論しましょう。非公開で行う。

投稿者: 小野寺 美奈

税理士。農業経営アドバイザー試験合格者。認定経営革新等支援機関。相続診断士。FP。 川崎市・東京多摩地方を中心にした、地域密着・現場主義。 税務の記事はご自身で税法を確認されるか個別に有料相談に来てくださいね。